英語のリスニングに有効と聞いてシャドーイングを英語学習に取り入れようと思っているが
「そもそも本当にリスニングに効果的なの?」「初心者にはシャドーイングは難しすぎて意味がない?」そんな悩み・疑問をお持ちではいませんか?
結論から言うと、シャドーイングは「正しく」行えば、英語レベルに関わらずリスニング力をあげられる効果的な学習方法です。
この記事を読めば
- そもそもシャドーイングとは何なのか
- 初心者にもおすすめのシャドーイングのやり方
- おすすめの教材
などがわかりますよ。
これから英語学習にシャドーイングを取り入れたい英語初心者や、すでにシャドーイングを取り入れているけれどいまいち効果が出ていない人はぜひ読んでみてください
シャドーイングは、リスニング力を飛躍的に向上させます。
もしこれからシャドーイングの開始を検討するのであれば、自分でシャドーイングのトレーニングをするよりも、教材選びからトレーニング法、発音添削までついているシャドーイング添削サービスを検討するのが良いでしょう。
その中でも特におすすめなのが、「シャドテン」です。
- 英語のプロが、毎日フィードバックをくれる
- ビジネスに役立つ教材が1000以上・音源は4カ国対応している
- スマホ一つで完結!毎日30分、いつでもどこでも好きなタイミングでできる
- リスニング力を診断して、オススメの教材を提案してくれる
教材もフィードバックも、全てがスマホで完結しているのでシャドーイングをすること以外殆ど手間がかかりません。
ぜひこの機会にご検討ください。
シャドーイングとは?
そもそもシャドーイングとは一体何なのでしょうか?
シャドーイングとは「聞いた音声の内容を、聞いた通りに発音する」勉強法です。
リピートと違い、聞こえてくる英語のすぐ後ろを影(shadow)のように追って発話します。
シャドーイングはリスニングやスピーキングに効果があると言われています。
中でもリスニングに効果的と言われているシャドーイングの効果とその理由を次から見ていきます。
シャドーイングの効果とは?
シャドーイングが、リスニングに有効と言われるのは、日本人が苦手な「音声知覚」を改善してくれるからです。
シャドーイングがなぜリスニングに有効なのか、リスニングのメカニズムから見ていきましょう。
シャドーイングの効果を解説:リスニングのメカニズム
リスニング能力は大きく2つにわかれます。
「音声知覚」と「意味理解」です。
そしてそのどちらも支えるためにあるのが英語の基礎となる単語や文法などの「知識データベース」です。

音声知覚と意味理解について簡単に解説すると、
音声知覚・・・英語の音情報を単語に置き換えること
(例)「ラナウェイ..?」と聞こえたあとに、単語として「run」と「away」を認識すること
意味理解・・・聞き取った英語の意味を理解すること
(例)「Run away??」を「逃げる」という意味として理解すること
この2つがかけ合わさることによって、リスニングが完成します。
この2つのうち「音声知覚」が多くの日本人にとってリスニングができない根本原因となっています。
この「音声知覚」の部分に対してとても有効なのが「シャドーイング」というわけです。
シャドーイングを行うことで「ラナウェイ」が「Run away」で構成されているとすぐに認識できるようになります。
音声知覚を瞬時に行うことで知識データをもとにした意味理解に集中でき、結果として話の内容がわかる=「リスニング力が向上」に繋がっていくのです。

ちなみに、先ほどのrun awayが「ラン・アウェイ」ではなく「ラナウェイ」になるのには理由があります。その理由や現象について詳しくはこちらで解説しているので、気になる人はぜひこちらも読んでみてください。

シャドーイングの種類について
シャドーイングには、実は「プロソディシャドーイング」と「コンテンツシャドーイング」の2つがあります。どちらもリスニング力向上に効果的ですが、鍛える部分が少し変わってきます。
プロソディシャドーイングとは
「聞こえてきた音を素早くできる限り正確に再現する」ことを目的としたのがプロソディシャドーイング。
プロソディシャドーイングを実施することで前述した「音声知覚」の処理が自動化されるようになります。
「ライダウェイ」と聞こえた時に「これはright awayだ!」と瞬時に置き換わることを「音声知覚の自動化」という。
音声知覚が自動化されることにより、脳内のワーキングメモリに余裕ができ、話の内容にフォーカスできるようになるのです。

コンテンツシャドーイングとは
「聞こえてきた音を元に、文章の意味理解まで行う」ことを目的としているのがコンテンツシャドーイングです。
このトレーニングでは「音声知覚→意味理解」までの処理を一定のスピードで行うので、リスニング力の全体的な強化に有効です。
ただし、文章の意味理解まで行うため、音声知覚の自動化が完成している人や同じ課題を何度かすでに行っている人にのみおすすめです。
初心者だとシャドーイングは意味ない?
ここまでシャドーイングがリスニング力の向上に効果的というお話をしてきましたが、中には「初心者だとシャドーイングは意味がない」という人もいます。
結論からいいますと、初心者も「正しいやり方」でシャドーイングをすれば大いに効果が期待できます。
先ほどのリスニングメカニズムで申し上げた通り、シャドーイングは「音声知覚」を中心に鍛えるトレーニング。
音声知覚の向上は一朝一夕でできるものではないため、初心者から音声知覚を鍛えることで、英語知識はあるのに聞き取れない…といったことがなくなります。
英語知識が足りないと感じる人は、並行して単語や文法の習得も行いましょう。よりシャドーイングの効果を実感しやすくなります。

ここからは具体的に「初心者にもおすすめなシャドーイング」のやり方について見ていきます。
初心者にもおすすめなシャドーイングのやり方
新たなシャドーイング課題の初日
シャドーイングの新しい課題に取り組むとき、初日と2日目以降ではやるべきことが違ってきます。
まずは課題初日に何をすべきか確認しましょう。
音声のみ聞き、どれくらい理解ができるか確認する(Max 3 回)
新しい課題でシャドーイングをする前に、まずは音源をすべて聞いてみましょう。
おおまかな内容や、音源のスピード・リズムを掴むのが目的です。
この段階ではまったく意味が掴めなかった音も、シャドーイングを進めるうちに聞こえてくるようになります。
自分のリスニングの伸びを感じるのにも有効です。
スクリプトと音声を照らし合わせながら、発音や文章全体の意味を確認する(5 ~ 10分程度)
音声を聞いたら、次はスクリプト(原稿)を読んで内容を理解していきましょう。
シャドーイングの目的は「音声知覚」で、必ずしもスクリプトの内容にフォーカスするものではありませんが、絶対に行うべきプロセスです。
なぜなら英語を聞き取る上で最初に必要となることは、各単語の音や、単語がつながったときの音を一つ一つ聞き、理解することで単語のデータベースを増やすことだからです。
スクリプトを読むことで各単語の音や、単語がつながったときの音といったものがデータとして蓄積されていきます。
音声データが蓄積されることで、音声知覚はどんどん向上していくのです。
オーバーラッピング(音源に合わせてスクリプトを音読する) 5 回
音源の内容を理解したら、いよいよ発話していきます。
といってもいきなりシャドーイングを行うのではなく、オーバーラッピングから始めましょう。
オーバーラッピングとは英語の音源と同時に発声する練習方法。
オーバーラッピングをすることで、文章の抑揚やスピード、リズムや間のとり方などが掴めます。
5回を目安に行い、シャドーイングの下準備をしましょう。
必要に応じてマンブリング(スクリプトを見ずに小声で音源を追いかける)1 ~ 3 回
もしオーバーラッピング実施後に、音声についていくのが難しすぎると感じる場合は、音源に慣れるためにもマンブリングを実施しましょう。
マンブリングとは小声で発話する方法。明確に発話する必要はなく、ぶつぶつ言うようなイメージです。
音源を追いかけるようにして実施してみましょう。
このプロセスは必ず必要なわけではなく、オーバーラッピング後にそのままシャドーイングに進めそうな時は進んで大丈夫です。
シャドーイング(スクリプトを見ずに、聞こえてきた音声を即座に反復する)
いよいよシャドーイングを行います。
スクリプトを見ずに、聞こえた英語の音を1~2語程度遅らせながら発声していきましょう。
目安はだいたい20回以上です。
その際気をつけたいのが、単なる「音マネ」にならないこと。
音を聞いたら、単語をイメージしながら発声する意識、つまり「意味をもつ音」として捉えながら発話することが大事です。
たとえば「ラナウェイ」であれば、頭の中で「run away」という単語をイメージしながら聞こえた音通りに発話する。

こうすることで単なる音の素通りではなく、「単語」として捉えられるようになり音声データが蓄積されていきます。
シャドーイングが終わったら最後に録音を行い、必ず自分の音声を聞く機会を設けてください。
お手本の音源と自分の音声を比較し、お手本通りに発話できているか確認しましょう。振り返りを行うことで、次回以降の改善点が見えてきます。
2日目以降
2日目以降は上記STEP5と6のみ行っていきます。
前日苦手だった箇所を意識しながら発話していきましょう。
同じ課題は3~4日は繰り返すことをおすすめします。
繰り返すことで音声データが蓄積され、音声知覚の向上につながります。
すでに音声の内容やスピードなどはわかっているため、2日目以降からはすぐにシャドーイングに入っていきます。
目安は約30回以上。
やはりここでも注意したいのが、音源の音マネではなく「意味をもつ音」として捉えながら発話することです。
繰り返し「意味をもつ音」として発話することで、次回以降その音を聞いたときに自動的に音声知覚ができるようになります。
2日目以降もシャドーイング練習の最後は録音を行いましょう。
お手本の音源と聞き比べ、発音や抑揚などにおかしいところがないか再度確認していきます。
前日の音声と比べれば自分の上達具合もわかりモチベーションにもつながりますよ。
最終日は意味にも意識を向けながら実施するコンテンツシャドーイングを実施していくことにより、包括的にリスニング力を上げていくことができます。

初心者がシャドーイングをするときに知っておきたいコツ
正しいシャドーイングのやり方はイメージがつきましたでしょうか?
次はシャドーイングをやる上で意識しておきたい4つのコツについてご紹介していきます。
- 音マネをしない
- スクリプト(原稿)をみるのは最小限に
- 毎日違う音源で実施しない
- 自分の音声を聞き直す
こちらを意識することで最短距離で効果を実感できるようになりますので、ぜひじっくり読んで実行してみましょう。
コツ1. 音マネをしない
シャドーイングのやり方で前述しましたが、こちらはシャドーイングを実施する上で最も重要と言っても過言ではない、コツの部分となります。
何度もシャドーイングを実施していく中で、音マネの状態になっている人はとても多いです。どういう状態かと言いますと、「音についていくのに必死でどの単語を発話しているのか把握できていない状態」です。
音マネになっている状態の例として、「Right away」 という単語で解説します。
「Right away」は、お手本の音源では「ライダウェイ」と聞こえます。
「ライダウェイ」と聞こえたので、音源に続いて聞こえたままに「ライダウェイ」と発話しました。
この時に「Right away」の意味がわからないまま、音だけ真似して「ライダウェイ」と言っている状態が「音マネになっている状態」です。

一方で、「Right away」が聞こえたときに「Right away」という単語を脳内で認識できていれば、正しいシャドーイングができていると言えます。
コツ2. スクリプト(原稿)を見るのは最小限に
シャドーイングの音源についていきづらかったり、上記でお伝えした音マネを避けようとする際に陥りやすいのが、スクリプト(原稿)をずっと見ながら練習してしまうことです。
ずっとスクリプトを見ながら実施することを避けるべき理由は、2つあります。
- 耳を鍛えられないため
- 音声データの蓄積がしづらくなるため
映画のように字幕が出てくれるといいのですが、実際のコミュニケーションのときには視覚的な補助はないことが多いですよね?そのため、「聞いたものを言語化して発話すること」はリスニング力を鍛えるうえで欠かせません。
また、日本人が英語のリスニングを苦手とする理由で多いのが「自分が認識している単語の発音と、実際に話されている単語の発音が違う」ということです。
「right away」の音声をカタカナ読みで「ライトアウェイ」と認識していると、実際の発音である「ライダウェイ」と言われた時に「知らない表現かな?」と思ってしまったり、「ライダウェイ…?もしかしてライトアウェイのこと?」と推測するのに時間がかかってしまいます。

そうならないように、「right away」が「ライダウェイ」と発音されることを、音声データを蓄積していくことがとても重要です。
しかし、スクリプトを終始見ながら練習してしまうと、文字という視覚補助によって、音源の音ではなく既に自分の中で固定されている音で発話してしまうリスクが高まります。
コツ3.毎日違う音源で実施しない
既に述べたように、リスニング力向上において不可欠なのが「音声データの蓄積」です。
しかし、毎日課題を変えてしまうと「新しい音源に慣れる」ことに労力を使ってしまい、音声データの蓄積にまで至りにくくなります。
結果、せっかくやっているシャドーイングの効果が出づらくなってしまうので、毎日違う音源では実施しないようにしましょう。
コツ4.自分の音声を聞き直す
頑張って何度も練習したシャドーイング。そのままやりっぱなしになっていませんか?
もちろん100%完璧にお手本の音源をマネできている必要はありませんが、落ち着いて聞いてみると、音源の音と自分が理解して発話している音が違うということがあります。
可能な限り、音源に近い状態で自分で発話しているか確かめることによって、音声データが正しく蓄積され、結果としてリスニング力が向上します。
シャドーイングの効果はどれくらいで出る?
シャドーイングの効果やコツについてはわかったけれど、結局どれくらいで効果がでるのか疑問に思う方もいるかもしれません。
実際、インターネット上でシャドーイングを行った結果、効果があった、あるいはなかったという話を見かけることはありますが、途中経過はあまり情報がないのが現状。
今までたくさんの英語学習者をみてきた中で、毎日正しい方法でシャドーイングをしていると大体似たような経過を辿っている方が多いので、そちらを以下の記事にまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

初心者がシャドーイング以外で英語力を上げるトレーニング4つ
ここからは初心者がシャドーイングと混同しやすい4つの英語トレーニングをご紹介します。
トレーニングごとに鍛えられる能力は違っており、シャドーイングと併用することで相乗効果を生むものもあります。
それぞれの特徴を知り、上手に英語学習に活かしていきましょう。
ディクテーション
「ディクテーション(Dictation)」とは、英語音声を聞いて書きとる学習方法です。
冠詞など含め一語一句すべて書いていきます。
ディクテーションの利点は、どのくらい自分が正確にリスニングできているかがわかるところです。
一語一句書き出すため、ぼんやりとは聞き取れているけれど実は正確に聞き取れていなかった…という苦手分野の特定に効果を発揮します。
またシャドーイングと同じ教材を使えば、単なる「音マネ」になっていたのか、「単語」として捉えられていたかが明確になります。
シャドーイングと併用することで相乗効果を生み出すディクテーションですが、1つデメリットがあります。
それは時間がかかるということです。
一語一句書き出しますから、隙間時間にちょっとトレーニングしよう…といったことは難しいでしょう。

音読
音読はその漢字の通り「音」にだして「読む」学習方法です。
スクリプトを見ながら読むため、英語の音と文字・意味を結びつけるのに効果を発揮します。
特に知識データの蓄積という点で効果的です。
一方単語の音を知らない場合、間違った音で発話し続ける危険性もあります。
音読に使う教材は音源データのあるものを選んで、間違った発音を覚えてしまわないよう注意しましょう。
オーバーラッピング
オーバーラッピングとはスクリプトを見ながら英語の音声と同時に発声するトレーニングです。
文章の抑揚やスピード、リズムやアクセントなどを掴むのに有効です。
またスクリプトを見ながら何度もオーバーラッピングすることで、音の連結や(単語と単語を繋げて発音すること)や音の消失(発音されない文字のこと)なども認識できるようになります。
いきなりシャドーイングをするのが難しいスクリプトでも、オーバーラッピングを行うことで取り組みやすくなる利点もあります。
シャドーイングの準備としてぜひ取り入れていきましょう。

リピーティング
リピーティングとは英語音声を聞いた後、同じようにリピートしていく英語学習法です。
基本的にはスクリプトを見ずにリピートし、どうしても聞き取れない単語が合った場合のみスクリプトを確認します。
リピーティングは英語特有のイントネーションに慣れるといった効果がありますが、一番のメリットは短期記憶向上です。
リピーティングは英文を覚えて頭の中にストックし、すぐにそれを頭から引き出して発声します。
短期記憶を何度も繰り返すため、短期記憶力が向上します。
そんなリピーティングですが、やみくもにリピーティングをしても効果はあがりません。
効果的にリピーティングをするには、自分のレベルにあった教材を使用することが一番大切です。
1~3回聞けばリピートできるレベルの教材がおすすめです。
初心者におすすめの教材選び7つのコツ
シャドーイングを効果的に行うには、レベルに合った教材を選ぶことが大切です。
ここからは初心者におすすめのシャドーイング教材の選び方を7つご紹介します。
①毎日使いやすい媒体を選ぶ
リスニング力向上に効果的なシャドーイングですが、一朝一夕でリスニング力が身に付くわけではありません。
毎日継続することで音声知覚が鍛えられ、リスニング力向上につながっていきます。
そのため毎日使いやすい媒体でシャドーイング教材を選ぶことが大切です。
スマホのアプリやYouTube、人によっては音源付きの本など、自分がアクセスしやすい媒体を選びましょう。
シャドーイングに特化したアプリは特におすすめです。
アプリなら携帯をひらけばすぐに使えますし、シャドーイングがやりやすい機能・教材が含まれており使いやすいからです。
②興味のある話題を選ぶ
シャドーイングで最も難しいのは、実は「継続」すること。
継続的にシャドーイングトレーニングをするためにも、シャドーイング教材は興味のある話題を選びたいものです。
興味のある話題を選ぶことでシャドーイング中の集中力も上がりますし、モチベーションにもつながります。副産物的に興味のある分野の内容や語彙力が向上するのも嬉しいポイントですね。
③単語が難しすぎないものを選ぶ
シャドーイングの教材は自分の英語レベルに合ったものを選びましょう。
単語が難しすぎると、単語を想起できず音マネになってしまうリスクが高まります。
黙読した時に7〜8割程度わかるものがおすすめです。
7〜8割程度わかるスクリプトであればストレスを感じることなく学習を進めやすいですし、わからない箇所を調べることで表現や単語知識が蓄積される副産物的メリットもあります。
④スクリプト(原稿)がついているものを選ぶ
シャドーイング中はスクリプトを見ません。
しかしシャドーイング教材はスクリプトがあるものを選びましょう。
なぜならシャドーイングの下準備としてスクリプトを読むことで、各単語ごとの音や単語がつながったときの音の変化などがわかり、音と文字・意味がつながりやすくなるからです。
音と文字・意味がつながることで知識データも蓄積され、音声知覚および意味理解が素早く行えるようになり、リスニング力向上につながります。
⑤雑音等がなく、はっきりと発話されているものを選ぶ
特に初心者におすすめなのが、はっきりと明瞭に発話されている教材を使用することです。クリアな音声を用いることで英語の音に集中でき、誤った認識も防ぎます。例えば、書店で売られているものなど有料のものはスタジオで録音されている可能性が高いので、クリアな音声の教材と言えるでしょう。
雑音などのある、より生の音声を使用してシャドーイングするほうが良いという人もいますが、そもそもクリアな音でもなかなか聞き取れない音は、音質が良くない音ならなおさら聞き取れないものです。
聞き取りやすい音源から取り組んでいき、徐々にステップアップしていきましょう。
⑥ついていくのが少し大変なスピードのものを選ぶ
シャドーイング教材選びで内容および音質と同じくらい大切なのがスピードです。
早すぎるものは何を言っているのかわからずそもそもトレーニングになりません。
遅すぎるものは音声知覚の処理速度を鍛えることができないため、効果を感じづらくさせてしまいます。
目安は「最初は上手くシャドーイングできないけれど1日(30回程度)トレーニングしたら上達を感じる」程度の教材を選ぶことです。
そんな適切な負荷を感じる教材を選ぶことで、シャドーイングの効果を効率よく得られますよ。
⑦課題の長さが30秒~1分以内のものを選ぶ
ある程度の長さの英語音声に同じ速さでついていくシャドーイング。
かなりの集中力が必要になります。
そのためシャドーイング課題の長さは、30秒〜1分以内のものがおすすめです。
それより短いものは負荷がかかる前にトレーニングが終わってしまいますし、長いものは集中力がきれたり息が続かなくなったりします。
長い音源は30秒~1分程度で範囲を決め、同じ個所を何度もトレーニングしましょう。
初心者におすすめの教材9選(アプリ・テキスト・Youtube)
自分の英語レベルに合った適切な教材でシャドーイングを継続することで、リスニング力は確実に向上します。
初心者におすすめの教材を種類ごとに見ていきましょう。
アプリ編
まずはシャドーイングトレーニングができるアプリをご紹介します。
シャドーイングアプリは携帯やタブレットでトレーニングでき、隙間時間などに学習したい人にピッタリです。
アプリごとに様々な特徴があるので、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで自分に合ったアプリを選びましょう。

シャドテン

シャドテンはシャドーイングに特化したアプリです。
このアプリのおすすめポイント
・スマホ1台で練習から録音まで完了
・700以上の教材で資格対策からネイティブ音源まで網羅
・24時間いつでも自分の好きなときに提出可能
・英語のプロが毎日フィードバック
・初級から上級まで幅広く対応
上記のような特徴・機能があります。
他アプリとの最大の違いが毎日英語のプロからシャドーイングのフィードバックを受けられること。
良かったところや改善すべきところがわかりやすく、知識として正しい音データを蓄積できます。
またスマホやタブレットが1つあればいつでもどこでもシャドーイングができ、隙間時間などに気軽にトレーニング可能です。
さらに、600を超える教材で英語を学ぶ目的・レベルに合わせて使えるため自分に合った教材で学習することが可能となっています。
英会話や英単語を聞き流し-英語リスニング

無料で使えるリスニングアプリです。英語コラムや英語ニュースが毎日配信され、簡単な内容から発展的なものまで幅広いレベルに対応可能です。
字幕の有り無しや再生速度の変更などもでき使いやすい一方、毎回広告が配信されたり録音できなかったりといった難点もあります。
また音声が教材によっては音質が悪かったり機械音声のように聞こえるものもあるため、。
シャドーイングに慣れて、ナチュラルな英語を学びたい方は別のアプリの方がよいでしょう。
本気の人の英語学習 えいご漬けMOKA

シャドーイングから単語並び替えまで網羅した総合的な英語アプリです。
CEFR(セファール)のガイドラインに沿った教材で、バランスよく英語力をあげていくことができます。
難点としてはCEFR(セファール)A1~B2(英語初心者~中級者)までの教材しかないため、で上級になった時に対応できないことです。音声の調整がしづらい・操作性に難があるという声もあるので注意が必要です。
テキスト編
アプリの次はテキストのシャドーイング教材をご紹介します。
テキストはアプリと違い持ち運びづらい、音源がCDしかない場合や、音源再生にCDプレイヤーが必要な場合があるなどのデメリットがある一方、書き込みができる強みがあります。
わからなかった単語やうまく発話できなかったところを書き込んでおくことで、次の日以降のシャドーイングトレーニングをスムーズに進めることができますよ。

決定版 英語シャドーイング[超入門]【CD付】

1分間100語程度のゆっくりとした音声からスタートできる初心者向けシャドーイング教材です。
本のタイトル通り「超」入門レベルで、中学校英語レベルからストレスなくスタートできます。
中身が見やすく使いやすいという声も多い一方、使われている絵や会話形式の説明が好きではないという方も。購入前に自分好みかどうか一度中身を見ておいたほうがよいでしょう。
みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング

音読、リスニング、リピーティング、シャドーイングトレーニングなど英語の「音」にフォーカスした教材です。
シャドーイング専用の教材ではないものの、シャドーイング用としても使用することができます。中学レベルの英語で取り組めるため、初級者の英語学習にぴったりの内容になっています。
シリーズ化されており、この本を終えたら次のレベルへ。と段階を踏んでレベルアップできるのもポイントです。
[音声&電子書籍版ダウンロード付き] 最強のリスニング学習法

CNNの短いニュースが30本掲載された英語教材です。
シャドーイング以外にもディクテーションやスラッシュリーディング・リスニングなどのコンテンツが含まれており、実践的なトレーニングにぴったりです。
1教材ごとに音声変化が丁寧に解説されており、納得しながら学習を進めていけますよ。
また音源は通常・ゆっくり・区切った音声の3種が用意されており、自分に合ったスタイルでリスニングできます。
テキストは持ち運びが不便なのが難点ですが、これは無料で電子書籍版がダウンロードできタブレットでの利用も可能です。
音声もダウンロードできるのでCDプレイヤーなどは必要ありません。
YouTube編
YouTube動画でシャドーイングをするなら、必ず字幕付きのものを選びましょう。
字幕がなければシャドーイング前の下準備である内容理解が行えないからです。
また、字幕はできるだけ動画作成者が字幕設定したものを使用するようにしましょう。なぜなら自動生成の字幕は、まだまだ誤りが多いからです。
シャドーイング初心者におすすめのYouTubeチャンネルを見ていきましょう。

英語ビュッフェ
英語ビュッフェはチャンネル登録者数1.38万人を超える人気英語学習チャンネルです。
様々な種類の動画がアップされていますが、「毎朝英語ルーティン」シリーズは特にシャドーイング初心者におすすめです。
以下の動画構成になっており、Day1から続けてみることで効果的に学習できます。
1. 3段階のスピードでリスニング
2. リピート練習
3. シャドーイング練習
4. 昨日の例文の復習
5. 3日前の例文の復習
6. 7日前の例文の復習
7. ディクテーション問題
もちろん日本語字幕も英語字幕もついていますよ。
音声も美しくシャドーイングに上手に活用したいチャンネルです。
Gariben TV
Gariben TVは英語ニュースやスピーチを題材に用いた英語学習教材を提供するチャンネルです。
実際に使われた英語をもとにしているので、生きた英語を学ぶことができます。
シャドーイング初心者なら「英語シャドーイング (初級)」シリーズがおすすめ。
映画やアニメのセリフを題材にした英語・日本語字幕つき動画で、楽しみながら学習を進めていけます。
ナチュラルな英語音源なので、中学校英語レベルの人は最初は少し難しく感じることもあるかもしれません。
その場合は、短い動画から始める、再生速度を遅くするなど工夫して使ってください。
イングリッシュブートキャンプ
イングリッシュブートキャンプは二子玉川に教室をもつ英語学校のYoutubeチャンネルです。
英語初心者には「シャドーイング100本ノック!〔初級〕」をおすすめします。
ゆっくり音声・ナチュラルスピードの音声が収録されている3~5分ほどの短い動画で、隙間時間などにトレーニングしやすいです。
他にも有名童話を使ったシャドーイング動画など、シャドーイングでリスニング力をあげたい人はぜひチェックしたい動画がたくさんアップされています。
シャドーイングに苦手意識や不安がある方へ
シャドーイングは「正しく」行えば、英語レベルに関わらずリスニング力をあげられる効果的な学習方法です。
一方で正しいやり方がわからず効果を感じない…という人も多いもの。
そんな人にはシャドーイング専門アプリ「シャドテン」をおすすめします。
シャドテンなら英語のプロからフィードバックを受けながらシャドーイングトレーニングを進めていけ、「正しい方法」でシャドーイングが行えるからです。
また録音からシャドーイングの練習・提出までアプリ1つで完結する便利さも魅力です。
600以上あるシャドーイング教材は7か国音源対応で、資格対策からビジネスまで幅広い目的・レベルに対応します。
ぜひ一度シャドテンを体験して、英語プロ講師によるシャドーイングトレーニングの効果を実感してみてください。
シャドテン体験者の声をご紹介!

シャドーイングは、間違いなくリスニング力を強化する学習法
中田 様
34歳/会計士/シャドテン歴:7ヶ月
【シャドテンの利用目的】
過去にネイティブスピーカーと仕事をする機会があったが、その当時は全く聞き取ることができなかった。
ネイティブスピーカーとスムーズに会話できるようになりたい。
【効果】
毎日少しずつ口が慣れていくので、昨日は言えなかったところが、今日になったら発話できるようになっている!と感じることができる。6ヶ月でWPMのレベルがWPM130からWPM160まで成長した。
英語学習に関するプロフィール
・シャドーイングは今までほとんどやったことがなく、シャドテンが初!
・これまではオンライン英会話を中心に学習。英語や文法については、並行してTOEIC® L&Rテスト対策をしながらインプットしていた。
※掲載内容は、2021年7月の取材時点のものになります。

毎日少しずつ口が慣れていくので、昨日は言えなかったところが、今日になったら発話できるようになっている!という日々の小さな成長実感は感じています。また半年間でWPMのレベルが上がっていて、開始時はWPM130程度だったのが、現在はWPM160程度まで向上。
ネイティブスピーカーたちの動画を見るときの抵抗・身構えが以前よりなくなったように感じます。どちらかというと聴きたいと前向きになり、速さへの怖さがなくなってきました。
