- 文法は学生時代に十分学んだはずなのに、仕事の英文になると自信がない…
そんな悩みを抱えるビジネスパーソンは少なくありません。誤った時制や冠詞の抜け⽋けは、取引先との信頼を大きく損ねる原因になります。
本記事では、業務でよく遭遇する文法トピックを整理し、実践的な例文とともに解説します。読み終える頃には「どの文法を、どの場面で、どう使うか」がクリアになり、英語での意思疎通がスムーズになるでしょう。
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正しい文法がビジネスコミュニケーションで果たす役割
メール・会議・資料作成――ビジネスの現場では「一文のミス」が商談結果を左右することがあります。以下の2点を押さえることで、英語での信頼度が飛躍的に向上します。
- 意図を正確に伝えるための文法の重要性
- 誤解を防ぎ、信頼を築くポイント
意図を正確に伝えるための文法の重要性
文法は「何を伝えたいか」を骨組みごと相手に届けるツールです。
たとえば “We will ship the samples.” と “We would ship the samples.” では確実性がまったく異なります。
前者は確定、後者は条件付きや可能性を示唆するため、誤って使うと納期トラブルにつながりかねません。さらに、主語‐動詞一致や単数・複数形の取り違えは、読み手に「細部への配慮が欠ける」という印象を与えます。
正しい文法を徹底することは、意図を誤りなく届けるだけでなく、プロフェッショナルとしての信用を裏付ける行為でもあるのです。
誤解を防ぎ、信頼を築くポイント
ビジネスでは「誤解を生まない文章設計」が最優先です。具体策として
①短い主語+動詞を基本に構文を簡潔化
②能動態と受動態の使い分けで責任主体を明確化
③接続詞を減らし一文一義を心がける
の3点が挙げられます。
たとえば “The report was reviewed and approved.” と受動態で書けば、誰が承認したかは文脈に委ねられ、後々の責任所在が曖昧になります。“Our compliance team reviewed and approved the report.” と能動態で書き換えれば、読み手は瞬時にプロセスを把握できます。
こうした「誤解リスク」を事前に潰す姿勢が、社内外の信頼を盤石にする鍵となります。
よく使う英文法パターンとビジネス活用例
ここでは毎日のメールや資料で出番の多い三つの文法項目を取り上げます。具体例を押さえることで、「なんとなく」の運用から脱却し、説得力ある文章に変えていきましょう。
- ビジネスメールに必要な時制の使い分け
- 助動詞を使い分けた丁寧な依頼表現
- 報告書・資料での正式な構文(It is … that など)
ビジネスメールに必要な時制の使い分け
時制ミスはビジネスメールの代表的な落とし穴です。特に「進行形」「現在完了」「過去形」の選択を誤ると、進捗状況を誤解されかねません。
例:
- 現在進行形 “We are negotiating the contract terms.”(現在交渉中)
- 現在完了形 “We have negotiated the contract terms.”(交渉が完了し結果が今に影響)
- 過去形 “We negotiated the contract terms last week.”(特定の過去で完了)
日付や副詞句を補うと誤解はさらに減ります。“We finalized the draft yesterday” のように時点を明示する習慣を持つと、読み手は状況を即座に把握できます。
助動詞を使い分けた丁寧な依頼表現
依頼メールでの「丁寧さ」は助動詞の選択で決まります。
- Could you…?:標準的な丁寧依頼。
- Would you be able to…?:さらに柔らかい。
- Would it be possible to…?:相手の都合を最優先で尋ねる最上級の丁寧さ。
また、期限や背景理由を添えると丁寧さが自然に高まります。
“Could you approve this by 3 p.m. JST so that we can proceed today?” のように目的を明記することで、依頼の意図が伝わりやすく、相手も返答しやすくなります。
報告書・資料での正式な構文(形式主語 It is … that など)
「形式主語 It is … that」は強調とフォーマルさを両立できる便利構文です。
例:“It is essential that all stakeholders agree on the timeline.” は“Everyone must agree on the timeline.” よりも客観的な響きを持ち、報告書に適しています。
また “It was confirmed that…” と過去形を組み合わせれば、調査や検証結果を端的に示せます。プレゼン資料では見出しに “It is our mission to…” と置くことで、企業理念や方針を強く印象づける手法としても有効です。
会議・議事録作成で押さえるべき文法
リアルタイムで議論を可視化する議事録には、「責任主体」「時系列」「条件」を正確に伝える文法が不可欠です。以下の二項目を押さえると、読み手が議事を一読で理解できる記録になります。
- 受動態の正しい書き方と注意点
- 条件文(If節)・仮定法のビジネスシーン活用
受動態の正しい書き方と注意点
議事録では「結論や結果」に焦点を当てるため受動態が多用されます。しかし「責任主体を隠す」副作用に要注意。“The budget was approved.” だけでは、誰が承認したのか不明なままです。
“The budget was approved by the finance committee.” と by + 行為者 を補うことで透明性が確保されます。
さらに、進行中の事項には be being + 過去分詞 で進行受動を使うと状況の臨場感が上がります。“The new policy is being drafted.” の一文で、作業が現在進行形であることが明確に伝わります。
条件文(If節)・仮定法のビジネスシーン活用
交渉やリスク説明では「条件」と「結果」をセットで提示する必要があります。基本は If + 現在形, will + 動詞:“If we receive approval today, we will launch next week.” さらに柔らかい提案には If you could + 動詞, we would + 動詞 を使い、相手の負担感を減らします。
仮定法過去や過去完了は、想定外の事態を共有する際に重宝します。“If the system had failed, we would have lost critical data.” のように“起こらなかったが重大だった可能性”を示すことで、リスクマネジメントの重要性を強調できます。条件文を正しく操ることで、議論が論理的かつ説得力のあるものになります。
主張を強める比較・強調表現
提案や交渉では根拠だけでなく『どれほど優れているか』を示す表現が決め手になります。製品の性能差や成果を数字以上に印象づけるには、比較級・最上級や倒置といった強調構文を自在に操ることが欠かせません。
本節では、説得力と記憶残存率を同時に高めるポイントを実例とともに解説します。
- 比較級・最上級で効果的にアピールする方法
- 倒置構文・省略表現で印象をアップ
比較級・最上級で効果的にアピールする方法
競合と自社製品を比較する際は、形容詞を増やすより比較級・最上級を使った方が説得力が高まります。
比較級 “faster, more reliable” に具体的数値を添えると効果的です。
例: “Our new model is 20% lighter and 30% more durable than the previous version.” (新モデルは従来品より20%軽く、30%丈夫)。
最上級を使うときは範囲を示すのが鉄則。“We offer the most flexible plan in the APAC market.” のように限定すれば誇張になりません。さらに “even” を足すと差を際立たせられます。
倒置構文・省略表現で印象をアップ
印象的な強調には倒置構文が効果的です。
“Only after the audit was completed we announce the results.” のように副詞句を文頭に置き、重要情報を際立たせます。
また、否定副詞 “Never” を先頭に据える否定倒置は緊張感を高めるテクニックの1つでもあります。“Never have we seen such rapid growth.” と言えば数字のインパクトが鮮明です。
省略表現も適度に使用すること(例:“The first report was detailed; the second, concise.”)で文章にリズムが生まれ、メッセージが強調されます。
倒置はフォーマル度を、省略は簡潔さを高めるツールとして場面に応じて使い分けましょう。
論理的な文章を組み立てる接続詞・前置詞
報告書やメールを読んでいて『話が飛ぶ』と感じさせてしまう原因の多くは、接続詞や前置詞のミスです。論理の骨格を支えるこれらの小さな単語を磨けば、読み手は内容を理解しやすくなり、説得力が格段に向上します。
- 接続詞・接続副詞を使った論理展開のコツ
- 前置詞・冠詞の誤用を防ぐチェックポイント
接続詞・接続副詞を使った論理展開のコツ
段落の頭に However/Therefore/Meanwhile を置くだけで、「逆接・結果・同時進行」が一瞬で伝わります。
- 因果を示したいなら because / since / as
- 対比なら whereas / while / although
──このルールを守り、一文につき一つの主張に絞ればロジックがブレません。
追加情報は in addition / moreover、結果は consequently で示すと流れが読みやすくなります。背景をやわらかく説明したいときは Since …, を文頭に置くと効果的です。
接続詞を多用するとダラダラしがちなので、段落を切って整理するのがスマートな書き方です。
前置詞・冠詞の誤用を防ぐチェックポイント
at / in / on などの前置詞は、「時間・場所のピンポイント指定か、ざっくりした範囲か」で選ぶのが基本です。たとえば
- meet at 10 a.m.(10時ちょうどに集合)
- meet in the morning(午前中のどこかで集合)
──このニュアンス差を身体で覚えましょう。
同じように to / for / with も「誰あて・誰のため・誰と一緒か」で役割が決まります。
submit the report to the manager for review
(上司“宛て”に報告書を“レビュー目的で”提出)
冠詞も忘れずチェック。「the」は特定のモノ、「a」は不特定のモノを指します。原稿をダッシュ(—)で追記するときは冠詞が抜けやすいので、最後に a / an / the を検索ハイライトで一気に確認すると、ケアレスミスが激減します。
高度な文法テクニックで文章を洗練
社内外向けの正式文書では、冗長な説明を削ぎ落としつつ要点を鮮明にするスキルが求められます。分詞構文や不定詞/動名詞、関係代名詞を駆使すれば、情報量を保ったまま文章を一段洗練させることが可能です。
本節では各テクニックの使い所と落とし穴をチェックし、読みやすさと専門性を両立させる書き換え例も紹介します。
- 分詞構文で文章を簡潔に見せる
- 不定詞と動名詞の使い分けをマスター
- 関係代名詞で複雑な説明をスマートに
分詞構文で文章を簡潔に見せる
分詞構文を使うと、もともと2文だった内容を1文にまとめてスッキリ書けます。たとえば
Having reviewed the data, we decided to revise the budget.
(データを確認したので、予算を見直すことにした)
──これ1文で「順番」と「理由」を同時に伝えられます。
注意点は2つだけ。
- 主節と分詞句の主語をそろえること
- 否定は “Not + ing” で始めること
例:
Not knowing the root cause, we postponed the release.
(原因が分からなかったため、リリースを延期した)
カンマ1つで接続できるので、スマホで読んでも視線移動が少なく、レポートの見やすさが段違いに上がります。
不定詞と動名詞の使い分けをマスター
不定詞と動名詞は「何を伝えたいか」で使い分けると覚えやすいです。
◆不定詞 = これからの目的・結果
- to increase sales(売上を伸ばすために)
- only to find(結果として~が分かった)
◆動名詞 = 継続・経験・一般論
- enjoy working(働くのが好き)
- keep improving(改善し続ける)
例文で比較すると、
- We decided to expand.(拡大する“と決めた”)
- We considered expanding.(拡大する“ことを検討した”)
動詞+不定詞/動名詞の組み合わせはパターン暗記が早道なので、コロケーション辞書に一度目を通すと定着が早まります。
なお、動名詞を主語に置く “Planning is everything.” のような形は概念を強調したいときに便利で、レポート冒頭のキャッチコピーにも使えます。
関係代名詞で複雑な説明をスマートに
“The platform that we launched last year has doubled user engagement.” のように、関係代名詞があれば後続情報を自然に追加できます。“which” は補足情報、“that” は必須情報を示すのが原則。
修飾語と被修飾語の距離を縮め、関係詞を文末近くに置くと可読性が上がります。
前置詞+関係代名詞 “for which, to whom” を使えばフォーマル度が高まり、提案書や契約書に適したトーンを実現できます。ニュースレターなどライトな媒体では2文に分けるなど、媒体特性を考慮した調整も重要です。
ビジネスイディオムと数字・データ表現
数値で説得し、イディオムで親しみやすさを演出する――この2つを同時に成立させるには文法の裏付けが不可欠です。
本節ではビジネス頻出イディオムとデータ表現を安全かつ効果的に用いるポイントを解説し、適切な前置詞や単位の選択まで踏み込んでミスのないレポート・プレゼンを実現しましょう。
- ビジネス特有のイディオムを文法的に正しく使う
- データや数字を説明する際の文法ルール
ビジネス特有のイディオムを文法的に正しく使う
“touch base, think outside the box, move the needle” などのイディオムは、文法的な動詞+名詞句の形を守らないと誤用になります。フォーマル資料では “touch base” を “make contact” に置き換えるなど、受け手と場面を意識した言い換えが必須です。
時制・主語との一致を忘れると残念な印象を与えかねません。KPIレポートの見出しに短いイディオムを入れると親しみやすさが増しますが、社外向けには平易な単語で言い換える判断力も求められます。
データや数字を説明する際の文法ルール
数字を説明するときは、前置詞や副詞を使い分けるだけで伝わり方が大きく変わります。ポイントは以下のとおりです。
- 差分は「by」
- increase by 15%(15%「増えた量」を示す)
- 到達点は「to」
- rise to $3 million(最終的な金額を示す)
- 構成比は「of」
- account for 40% of sales(売上の40%を占める)
- 範囲は「from…to…」で明示
- grew from $1 M to $1.5 M
- ざっくり値は「approximately / roughly」
- roughly $2 million in revenue(約200万ドルの売上)
- 複数の数値を順番どおり並べるなら「respectively」
- Sales in Q1 and Q2 rose by 8% and 12%, respectively.
→ 表と文章が1行で対応するので、読み手が迷いません。
- Sales in Q1 and Q2 rose by 8% and 12%, respectively.
文法学習と併せて鍛えたいリスニング力
どれほど高度な文法を学んでも、相手の言葉を聞き取れなければ会話は成立しません。リスニング力を強化するシャドーイングは、学んだ構文をリアルタイムで理解・運用する橋渡し役となります。ビジネスの現場で『聞き返す回数を減らしたい』と感じる人に特に効果的です。
コミュニケーション力向上にはリスニングが鍵|シャドーイングの効果
文法知識を活かすには、相手の発言を正確に聞き取るリスニング力が欠かせません。シャドーイングはお手本の音声から1~2後遅れて後を追うように真似するトレーニングで、英語の音を捉える耳を養えます。
特にシャドテンなら、プロが英語特有の音声変化を中心に毎日添削し、良かった点と改善点をフィードバック。教材は4つのアクセント・1,000以上と豊富で、AB再生やスピード調整も充実しているため、隙間時間での継続が容易です。英語会議で「聞き取れずに返答が遅れる」ストレスを減らし、学んだ文法をスピード感ある応答へとつなげましょう
まとめ
本記事の要点をまとめると、
- 正確な文法運用:時制・助動詞・受動態を押さえれば、メールや提案書でも意図がズレず信頼を獲得できます。
- ロジカルな書き方:接続詞・前置詞で流れを整理し、分詞構文や比較級で文章を引き締めると、読み手の理解が一気に深まります。
- リスニング力の底上げ:聞き取れなければ学んだ文法は活かせません。耳を鍛えることで会議や商談の反応速度が上がります。
これらを並行して鍛えることで、国際案件でも迷わず意思決定できる“英語の土台”が完成します。
シャドテンでリスニングを最速強化
リスニングを伸ばすなら、シャドーイング特化アプリシャドテンが近道です。
- プロ講師が毎日添削:英語特有の音声変化を中心に、良かった点と改善点を即フィードバック。
- 教材1,000本以上・4アクセント対応:自分の業務に近い音声で練習できる。
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