「契約書に署名したのはジョンだけです。(Only John signed the contract.)」
本当はそう言いたかったのに、「John only signed the contract.(ジョンは署名だけして、他の手続きはしていない。)」とonlyの位置を間違えたために、まったく別の意味になってしまった…。
こういった失敗は珍しくありません。
英語の文法は、正しい英文を話したり書いたりするための土台ともいえるもの。
しっかりと語順や文法ルールを理解することが、英語力向上の第一歩です。
この記事を読めば
- 英語の語順ルール
- 英語の品詞の基本的役割
- 英語の文法力を実践的な英語力につなげる方法
などがわかりますよ。
一から英語をやり直したい方や、正しい英文を組み立てられるようになりたい方は、ぜひご一読ください。
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まずは語順から!英語の基本語順ルール
英語と日本語では「誰が・何をする・何を」の並びがまったく違います。この語順ルールを理解していなければ、単語力や発音をいくら磨いても初心者レベルの英語からは抜け出せません。
まずは英語の語順を整理しましょう。
英語の語順が重要な理由(SVO型言語)
英語は語形変化が比較的少なく、語順そのものが文の役割を決定づけるSVO型言語です。
主語・動詞・目的語の並びが崩れるだけで意味が大きく変わるため、語順ルールを理解することは正確な解釈や発信の土台になります。
典型的な5文型を型として把握しておけば、未知の語が混じる文でも構造から大意を組み立てやすく、要点を抜け漏れなく整理したビジネスメールや報告書を素早く書けるようになるもの。
また複雑な資料や契約書を読む際の分析スピードも格段に上がり、業務効率を高める武器となります。つまり語順理解は単なる文法知識ではなく、英語での思考とコミュニケーションの基礎だと言えるでしょう。
英文5文型(SV / SVC / SVO / SVOO / SVOC)早見表
文型 | 構造 | 例文 | 日本語訳 | ポイント |
---|---|---|---|---|
SV | 主語+動詞 | Prices dropped. | 価格が下がった。 | 完結文。副詞で情報追加 |
SVC | 主語+動詞+補語 | She became CEO. | 彼女はCEOになった。 | 補語=主語の説明 |
SVO | 主語+動詞+目的語 | I read the report. | 私はその報告書を読んだ。 | 最頻出型 |
SVOO | 主語+動詞+間接O+直接O | He sent me data. | 彼は私にデータを送った。 | 目的語が2つ |
SVOC | 主語+動詞+目的語+補語 | They named her leader. | 彼らは彼女をリーダーに指名した。 | 目的語=補語の関係 |
この5パターンを「型」として覚えれば、新しい文でもパズルのように当てはめるだけで構造が見えてきます。
修飾語の配置ルール(形容詞・副詞・前置詞句)
修飾語は「どの情報をどこに置くか」で伝わり方が一変します。配置ルールと例文をセットで押さえ、意味のズレを防ぎましょう。
区分 | 基本位置 | 例文(英) | 例文(和) | 補足ポイント |
---|---|---|---|---|
形容詞 | 名詞の前 | a crucial decision | 重要な決定 | 原則は名詞直前。something special のように後置されるケースもあるので注意。 |
補語位置 | The decision was crucial. | その決定は重大だった。 | be動詞の後で主語を説明する「補語」になる場合は文末に置かれる。 | |
副詞 | 動詞・形容詞・副詞を修飾 | He can quickly respond. / He responded quickly. | 彼はすぐに対応できる。/彼は素早く対応した。 | 助動詞と一般動詞の間が最頻出だが、文末に置くとニュアンスが柔らかくなる。 |
文頭・文中 | Suddenly, the lights went out. | 突然、電気が消えた。 | 文頭に置くと全体を修飾し、ドラマチックな印象を与える。 | |
前置詞句 | 文末(基本) | We met in the morning. | 私たちは朝に会った。 | 最も自然で読みやすい位置。 |
文頭(強調) | In the morning, we met to discuss the budget. | 朝に、私たちは予算を話し合うため集まった。 | 重要度や対比を強調したいときに文頭へ移動。 |
【配置ミスの落とし穴】
・She almost said everything honestly.(彼女はほとんどすべてを正直に言いかけた)
・She said almost everything honestly.(彼女はほとんどすべてを正直に言った)
副詞の位置が異なるだけで意味が大きく変わる例です。
語順を意識すれば強調点を自在にコントロールでき、英語の説得力が飛躍的に高まります。
句・節の位置とカンマの使い方
句や節を挿入すると語順が伸びるため、主節を先に書き追加情報をあとにくっつけるのが基本です。
とくに非制限用法(カンマ付き)の関係詞節や副詞節は、カンマで「ひと呼吸」置くことで読みやすさと意味の切れ目を示します。
以下の例でカンマの有無と位置によるニュアンスの違いを確認しましょう。
用途 | 基本位置 | 例文(英) | 日本語訳 | カンマの有無 |
---|---|---|---|---|
非制限用法の関係詞節 | 主節+追加情報 | We approved the budget, which had been pending for months, before the meeting ended. | 私たちは、その予算を数か月も保留にしていたが、会議が終わる前に承認した。 | あり(情報を付け足す) |
制限用法の関係詞節 | 主節内で名詞を限定 | The report that you sent yesterday was excellent. | 昨日あなたが送った報告書は素晴らしかった。 | なし(名詞を限定) |
副詞節(文頭) | 追加情報+主節 | After the meeting was over, we celebrated the deal. | 会議が終わった後、私たちは取引成立を祝った。 | 文頭に置くと強調・文全体修飾 |
副詞節(文末) | 主節+追加情報 | We celebrated the deal after the meeting was over. | 会議が終わった後、私たちは取引成立を祝った。 | 文末は自然な流れ |
挿入分詞構文 | 主節+挿入句 | The stock price rose 10%, boosting investor confidence. | 株価が10%上昇し、投資家の信頼を高めた。 | あり(原因・結果を補足) |
語順の例外|倒置・省略・挿入・並列
語順ルールを崩すときは、強調・対比・リズム調整など意図した効果があります。
例外パターンをまとめて押さえ、ニュアンスの変化を体感しましょう。
パターン | 例文(英) | 例文(和) | 効果・ポイント |
---|---|---|---|
倒置 | Rarely have I seen such clarity. | 滅多にこれほどの明確さを見たことがない。 | 否定語や頻度副詞を文頭に置き、助動詞+主語を逆転して「稀少性」を強調。 |
省略 | If (it is) necessary, call me. | 必要なら私に電話してください。 | 条件節の共通部分 it is を省いて簡潔化。会話や文書で頻出。 |
挿入 | The report—as you may know—is confidential. | その報告書は――ご存じかもしれませんが――機密です。 | ダッシュ/カンマで補足情報を差し込み、話者のスタンスや追加説明を付与。 |
並列 | She plans to review, to revise, and to submit. | 彼女はレビューし、修正し、提出する予定だ。 | to 不定詞を反復し、リズムと均衡を作って動作を列挙・強調。 |
規範から外れるぶん、一語の位置が意味を大きく左右します。使用意図とニュアンスを意識し、例文ごとストックして理解しましょう。
品詞別・機能別 英語文法ルール一覧
語順を理解しても、そこにあてはめる品詞を間違えてしまえば正しい英文にはなりません。
品詞ごとの働きを理解し、英文の正しい位置に置けるようにしましょう。
名詞・代名詞:数・格・冠詞のルール
ルール | 英文例 | 日本語訳 | 補足説明 |
---|---|---|---|
不可算名詞は複数形にしない | We need information. | 私たちは情報が必要だ。 | informations とはしない。量を示すときは a piece of information など。 |
所有格ʼs | ABC Corp.’s strategy is clear. | ABC社の戦略は明確だ。 | 企業・団体名でもʼsを付ける。複数所有者は the managers’ meeting。 |
冠詞〈初出=a / an〉 | I read a report yesterday. | 私は昨日、ある報告書を読んだ。 | “初めて登場”を示すマーカー。可算名詞単数に必須。 |
冠詞〈既知情報=the〉 | I summarized the report this morning. | 今朝その報告書を要約した。 | 読者が既に知っているモノを特定。 |
無冠詞(概念・複数一般) | Time is money. / Reports are useful. | 時は金なり。/報告書は役に立つ。 | 抽象概念・複数一般は冠詞不要。 |
冠詞は「新情報か既知情報か」を示します。書くときは“何を初めて出すか”を意識すると誤用を防げます。
動詞:時制・態・助動詞・語法
項目 | 英文例 | 日本語訳 | 説明 |
---|---|---|---|
現在完了〈経験〉 | I have visited Paris twice. | 私はパリを2回訪れたことがある。 | 過去の経験が現在に影響。 |
現在完了〈継続〉 | She has worked here for five years. | 彼女はここで5年間働いている。 | 過去開始〜現在も継続。 |
現在完了〈完了〉 | We have just finished the project. | 私たちはちょうどプロジェクトを終えた。 | 完了した動作→今の状態を強調。 |
受動態 | The budget was approved yesterday. | 予算は昨日承認された。 | 行為者より“結果”を前面に。 |
助動詞(可能性の度合い) | It may / might / could rain. | 雨が降るかもしれない。 | 可能性:may(50%)< might(40%)< could(30%)※目安 |
動詞語法① | She advised me to apply. | 彼女は私に応募するよう助言した。 | advise+目的語+to不定詞 |
動詞語法② | Stop talking. / Stop to talk. | 話すのをやめて。/話すために立ち止まって。 | doing=動作を中断、to do=目的を示す。 |
形容詞・副詞:比較級と語順の落とし穴
トピック | 英文例 | 日本語訳 | ポイント |
---|---|---|---|
長い形容詞の比較級 | This task is more important than that one. | このタスクはあちらより重要だ。 | 2音節以上は more + 形容詞。 |
副詞の比較級 | He speaks English more fluently than I do. | 彼は私より英語を流暢に話す。 | more + 副詞が基本形。 |
副詞位置の違い | She almost always arrives early. | 彼女はほぼいつも早く到着する。 | 頻度副詞は助動詞後・be動詞後・一般動詞前。位置で焦点が変化。 |
than節の省略NG | We need a solution better than this. | これより良い解決策が必要だ。 | 比較対象を明示しないと意味が不明確。 |
【落とし穴メモ】
・He only said that.(彼はそれだけ言った)
・He said only that.(彼はただそれを言った)
onlyの位置で強調箇所が変わるので注意が必要です。
接続詞・関係詞:複文を作るルール
種類 | 代表語 | 英文例 | 日本語訳 | 使いどころ |
---|---|---|---|---|
等位接続詞 | for / and / nor / but / or / yet / so | I wanted to join, but I was busy. | 参加したかったが忙しかった。 | 等しい要素を横につなぐ。 |
従位接続詞 | because / although / while / if / when | Although it was late, we continued working. | 遅かったが私たちは働き続けた。 | 従属節→主節へ因果・対比を付与。 |
関係詞〈主格〉 | who / which / that | The engineer who fixed the bug is here. | バグを修正したエンジニアがここにいる。 | 先行詞を説明し文を一文に圧縮。 |
関係詞〈所有・場所等〉 | whose / where / when | The firm whose assets grew is expanding. | 資産が増えたその会社は拡大中だ。 | 品詞的に“接続+代名詞”の役割。 |
従位接続詞や関係詞が聞こえたら「この後に従属情報が来る」と構えられ、内容予測がラクになります。
句と節:名詞節 vs 形容詞節 vs 副詞節
節の種類 | 機能 | 英文例 | 日本語訳 | 見分けポイント |
---|---|---|---|---|
名詞節 | 文の主語・目的語 | What he said surprised everyone. | 彼が言ったことは皆を驚かせた。 | “モノ扱い”で他の品詞と置換可。 |
She believes that the plan will work. | 彼女はその計画がうまくいくと信じている。 | that節を目的語に。 | ||
形容詞節 | 名詞を修飾 | The book that you lent me was helpful. | あなたが貸してくれた本は役立った。 | 先行詞の直後に置く。 |
副詞節 | 文全体を修飾(時・理由など) | Call me when you arrive. | 着いたら電話してください。 | 副詞的情報。位置は自由だが文頭で強調。 |
【分類ヒント】
- 名詞節=文中で“何/こと/もの”と置き換えられる
- 形容詞節=直前の名詞を詳しく説明
- 副詞節=文全体に条件・時間・理由を追加
これらを瞬時に判別できれば、長文でも「主旨(主節)→ 追加情報(従属節)」の骨格を素早く把握できます。
文法知識を“使える力”に変える―鍵はリスニング
文法知識は、英語力の土台ともいえるもの。文法知識なしでは、正しく話したり書いたりすることはできません。
一方で文法知識だけでは、実際に英語を使うのは難しいもの。
文法知識を実践的な英語力に変えるには「リスニング力」が重要である理由と、リスニング力を効果的に鍛える方法を解説します。
リスニングが「英会話の起点」
英会話はキャッチボールです。相手の言っていることが理解できなければ、いくら文法を学んでも正しく返答することはできません。
語順や時制を熟知していても、単語やフレーズが聞こえなければ判断材料が欠け、的外れな返答や沈黙を招いてしまうのです。
つまり英語力向上の第一歩は「聞こえる耳」を鍛えること。
聞き取れれば、Yes/Noだけでも、あるいは最悪ジェスチャーだけでも自分の意思を表すことができます。文法力がつき自分で文章を鍛える訓練をすれば、だんだんと正しい英文で返答することもできるようになるでしょう。
リスニングは英会話の入り口です。文法力を活かすためにも、しっかりとリスニング力を向上させましょう。
シャドーイングで文構造を音と結びつける方法
リスニング力向上に効果的なのが、シャドーイングです。シャドーイングは聞こえた音源の1~2語後を、影のように追いかけながら発話するトレーニング。
以下の手順でシャドーイングを実施することで、文構造や単語と音を結びつけられるようになり、リスニング力が効果的に向上します。
1.スクリプトなしで視聴(全体像把握)
2.スクリプト確認(語順・文法を意識)
3.オーバーラッピング(リズム模倣)
4.シャドーイング(1〜2語遅れで発話)
5.録音→フィードバック
この手順を回すと“語順を含む構文”が運動記憶に刻まれ、瞬発的に再生できるようになります。
文法知識がリスニング処理を加速するメカニズム
語順を知っていると、音が途切れても品詞推測→意味予測を瞬時にすることができます。多少ノイズが多く聞き取りづらい通話でも要点を取り逃しません。
さらに、文法知識は「聞こえた断片」を即座に文型へ当てはめる“枠組み”を提供するため、ワーキングメモリの負荷を大幅に軽減します。
空いた認知リソースは発話者の意図やニュアンス把握に回せるので、微妙な言い換えや含みも取りこぼしません。逆に繰り返しのリスニングは音声例で文法パターンを強化し、理論→実践→定着の循環を生み出します。
こうして文法とリスニングは相乗効果で加速し合い、独学より数段速いスキル伸長が期待できるのです。
まとめ|文法ルール×シャドーイングで使える英語力に
語順を軸に文法ルールを整理すると、リスニング・スピーキング・ライティングの全スキルが一気に向上します。
しかし実践的な英語力向上には文法学習を暗記で終わらせず、音声化→即フィードバックのサイクルに乗せることが大切です。
このサイクルを作るのにおすすめなのが、シャドーイングに特化したアプリ「シャドテン」です。
シャドテンには以下のような特徴があり、文法学習と並行して実施することで、より効果的に英語力を向上させることができます。
- 毎日プロが添削
英語特有のリンキングやリダクションを中心に、良かった点と改善点を音声&文字で即フィードバック。発音を“なんとなく”で終わらせず、翌日のセッションへ確実に反映できます。 - 4アクセント×1,000本超の教材
ビジネスニュース、プレゼン、交渉シーンなど実務直結コンテンツが豊富。多様なアクセントを横断的にこなせるので、国際会議でも聞き逃しづらくなります。 - 学習導線がストレスフリー
ABループ、再生速度0.5〜1.5倍、ワンタップでスクリプトON/OFFといった機能が充実。練習に集中でき、集中力を結果へ直結させます。
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