職場で「この上司のもとで働けてよかった」と感じた経験はありますか?
それは、単にスキルが高いリーダーだったからではなく、あなたが「安心して働ける」と感じられたからかもしれません。
今回ご紹介するTEDトーク「Why good leaders make you feel safe」は、そんな“安心感を与えるリーダー”にフォーカスした名スピーチです。
スピーカーはベストセラー『Start With Why』で知られる経営理論家サイモン・シネック(Simon Sinek)氏。彼は、真のリーダーシップとは「肩書き」ではなく「行動」であり、部下に“心理的安全”を与える力にあると説きます。
本記事では、このプレゼンの要点や心に響くフレーズを紹介しながら、TEDを英語学習に活かす具体的な方法も解説していきます。ぜひご一読ください。
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サイモン・シネックのTED「Why good leaders make you feel safe」とは?
プレゼン概要と背景
「優れたリーダーは、部下に“安心感”を与える」──そんなテーマを情熱的に語ったのが、サイモン・シネック氏のTEDトーク「Why good leaders make you feel safe(なぜ優れたリーダーの元では安心を感じられるのか)」です。
シネック氏は、リーダーシップに関するベストセラー『Start With Why』の著者としても知られ、リーダーのあり方や組織文化の変革について、世界中の企業や教育機関で講演を行っています。
このTEDトークでは、「信頼」や「心理的安全」がなぜチームのパフォーマンスに直結するのかを、軍人の実例や企業のエピソードを交えて説明。特に印象的なのが、彼が提唱する「Circle of Safety(安心の輪)」という概念です。
リーダーの役割は、部下を脅威やストレスから守る“シールド”になることであり、メンバーが互いに信頼し合える環境をつくることにある。そう語るシネック氏の言葉は、多くのリーダー・マネージャーにとって共感と気づきを与える内容となっています。
スピーチ内容の要点
このトークでは、「良いリーダーとは何か?」を問い直すために、以下の3つの視点が提示されています。
① リーダーは“安全圏”をどれだけ広げられているか?
サイモン氏は、組織内に「Circle of Safety(安全の輪)」を築くことの重要性を説いています。これは、メンバーが「裏切られることはない」「自分は守られている」と感じられる心理的空間のこと。
この安心感があるからこそ、社員は失敗を恐れずに挑戦し、周囲と協力し、真のチームワークが生まれるのです。
② 組織内に“心理的安全”を生む行動をとっているか?
数字や利益だけでなく、人を大切にするリーダーかどうかが問われます。
スピーチ内では、レイオフの代わりに給与カットを全社的に実施した企業の事例が紹介されます。その結果、社員たちは自発的に互いを支え合うようになり、企業文化に「思いやり」が根付いたといいます。
これは、リーダーが「あなたを犠牲にしない」というメッセージを態度で示したからこそ、信頼が生まれたのです。
③ 数字より“人”を守る決断を下す勇気があるか?
リーダーシップの本質は、肩書きでも命令権でもありません。他者のために“犠牲を払う”姿勢です。
プレゼンの中で語られるアメリカ海兵隊の例では、「上官が最後に食事を取る」という文化が紹介されます。これは、リーダーが自分よりも部下を優先するという価値観を象徴するものです。
TEDトーク内の印象的な英語フレーズ集
心に響くインスパイア表現と日本語訳
サイモン・シネック氏のスピーチは、シンプルながらも深い示唆に富んだ言葉にあふれています。ここでは、印象的な英語フレーズとその日本語訳をいくつかご紹介します。
“Leadership is a choice, not a rank.”
「リーダーシップは“地位”ではなく“選択”だ」
肩書きに頼るのではなく、自ら進んで周囲の安全を守る姿勢こそがリーダーシップの本質であるという、サイモン氏の核心的メッセージです。
“When we feel safe inside the organization, we will naturally combine our talents and our strengths and work tirelessly to face the dangers outside and seize the opportunities.”
「組織の中で安心感があるとき、人は自然に才能と強みを結集させ、外の危機に立ち向かい、チャンスをつかむために懸命に働くようになる。」
チーム内に“安全の輪”ができていることで、メンバーは競争ではなく協力へと動くようになる。信頼の土台がイノベーションや成果を生むことを端的に表しています。文章の構造としては、「When + 主語 + 動詞, 主語 + will + 動詞」 は未来時制の条件文の基本形なので、日々の場面で使えます。また、tirelessly(飽くなき努力で)や seize the opportunities(チャンスをつかむ)はビジネス表現にそのまま応用が可能です。
“Great leaders would never sacrifice the people to save the numbers. They would sooner sacrifice the numbers to save the people.”
「偉大なリーダーは、人を犠牲にして数字を守ることは決してしない。むしろ、数字を犠牲にして人を守ろうとする。」
利益やKPIを追う前に、まず“人”を優先する。シンプルながら、現代の経営において難易度の高い決断に真のリーダーシップが宿ることを示す名言です。「would never + 動詞」で“決して〜しない”という強い否定の意志を表現しているので、価値や優先順位を語る際の英語プレゼン・議論に役立ちます。
これらの表現は心に響くだけでなく、語彙・構文ともに実践的です。次のセクションでは、さらにビジネスで使える語彙や言い回しに注目して解説します。
ビジネスでも使える語彙・表現
このTEDトークには、ビジネスシーンに直結する表現が多く含まれています。いくつか代表的な語句をピックアップし、その使い方もあわせて見ていきましょう。
英語表現 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
Circle of Safety | 安全の輪(心理的安全の範囲) | We’re working to expand the Circle of Safety within our team. (私たちは、チーム内の心理的安全性を広げるために取り組んでいます。) |
ambush | 待ち伏せ、奇襲 | The CEO was ambushed with unexpected questions during the press conference. (CEOは記者会見で予想外の質問に不意を突かれました。) |
initial conclusion | 初期結論、第一印象の結論 | Let’s avoid making an initial conclusion before we have all the data. (データがすべて揃う前に初期結論を出すのは避けましょう。) |
obsolete | 時代遅れの、廃れた | The software became obsolete after the new system was implemented. (新システム導入後、そのソフトウェアは時代遅れになりました。) |
layoff | 一時解雇、リストラ | The company announced a massive layoff due to declining sales. (会社は売上減少を理由に大規模なリストラを発表しました。) |
analogy | 類推、たとえ | The manager used a sports analogy to explain the team’s performance. (マネージャーはチームの業績をスポーツに例えて説明しました。) |
tangible result | 目に見える成果、具体的な結果 | We need to show tangible results to justify further investment. (さらなる投資を正当化するには、具体的な成果を示す必要があります。) |
これらの表現は、プレゼンや英語会議、メールなど幅広い場面で活用できます。自分なりの文章を作ってみたり、TEDで見たフレーズをそのまま使ってみることで、語彙の「実践定着」にもつながりますよ。
TEDを英語学習に活かすには?
TEDトークは、実践的な英語力を養うのに最適な学習素材です。
ネイティブの自然な発音や表現に触れながら、リスニング・語彙・理解力を総合的に伸ばすことができます。ここでは、TEDを英語学習に活かすための具体的なステップをご紹介します。
視聴→理解→定着の3ステップ学習法
TEDトークを英語学習に取り入れる際は、ただ「観る」だけでは不十分です。大切なのは、ステップを踏んで「理解」し、「定着」させること。以下の3ステップを意識して取り組むことで、確実に英語力を伸ばせます。
- 英語字幕付きで視聴(全体把握)
まずは英語字幕をONにして、全体の流れをつかみます。知らない単語や表現はメモしておきましょう。 - スクリプト精読(深掘り理解)
TED公式サイトでスクリプトを開き、英文と照らし合わせながら精読。意味がとれなかった文、印象に残ったフレーズは日本語訳で内容を確認後音読してみると効果的です。 - 字幕なしで再視聴(定着チェック)
最後に字幕をOFFにしてもう一度視聴。リスニング力の伸びを実感できるタイミングでもあり、達成感にもつながります。
このように、ただの「視聴」ではなく、復習を組み合わせたインプットとアウトプットの循環を意識することで、TEDトークの学習効果は飛躍的に高まります。
シャドーイングでリスニング力を強化
TEDトークを使ったシャドーイングは、リスニング力だけでなく「正確な音の再現力」や「集中力」も鍛えられるトレーニングです。
特に、サイモン・シネック氏のスピーチは以下の点でシャドーイング教材として優秀です:
- 語彙は比較的シンプルだがメッセージ性が強い
→ 難解な単語は少なめで、中級者でも取り組みやすい。 - 感情を込めた話し方
→ 自然な発音だけでなく「伝える力」も磨くことができます。
スピードは速くなったり遅くなったりするので、上級以上の人以外はスピードをゆっくりにしてシャドーイングを行うのが良いでしょう。録音して自分の声を聞き返すと、発音やリズムのズレも客観的に把握できます。
シャドーイングがそもそもなぜリスニングに良いかはこちらの記事で紹介しているので、気になる方はぜひあわせてお読みください。

TEDトークでのシャドーイング実践方法
シャドーイングの成果を最大化するには、具体的な手順と正しい負荷設定がポイントです。
<シャドーイングの基本的なやり方>
- シャドーイングをする範囲(30秒~1分程度)を決める
- 音声のみを聞き大まかな内容を把握する
- スクリプトを見ながら音声を聞き発音や全体の意味を理解する
- 5回を目安にオーバーラッピング(スクリプトを見ながら音声と同時に発話)を行う
- シャドーイング(スクリプトを見ずにお手本音声の1~2語後を追うように発話)を行う(20回以上)
- 録音した自分の音声を聞き振り返りを行う
シャドーイングは違う範囲(音源)を毎日行うのではなく、同じ範囲を3~4日間かけて完成させるのが推奨されています。そのため、2日目以降は上記の⑤と⑥を実施するようにしましょう。
また、教材は「自分のレベルより少しだけ難しい」と感じるものを選びましょう。具体的には初日に実施した時に最後の方には音源についていけるようになっているレベルです。もし30回以上シャドーイングを行なっても全然ついていけない場合は負荷が高すぎるので教材を変えるか、スピードを遅く設定することで適切な負荷に変えることができます。
まとめ
TED「Why good leaders make you feel safe」は、単なるスピーチを超えた“人を動かす力”に満ちたプレゼンです。
本記事では、以下の3つの問いを通じて、サイモン・シネック氏が語る「信頼のリーダーシップ」の本質を解説しました。
- リーダーは“安心の輪”を築けているか?
- 数字より“人”を守る勇気があるか?
- 心理的安全はどのように生まれるのか?
これらの問いは、ビジネスの現場でも自分自身を見つめ直すヒントとなるはずです。
TEDのような高品質な英語スピーチをシャドーイングすることで、「聞く力」だけでなく「伝える力」も着実に伸びていきます。
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