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英語の前置詞を完全攻略!意味・使い分け・聞き取り方などコツを解説

「in the office」「at the station」「on the desk」――英語ではあらゆる場面で登場するのが「前置詞」です。
しかし、いざ自分で使おうとすると in? on? at? と迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。

この記事を読めば

  • 英語の前置詞の基本ルールと核心となるイメージ
  • ビジネスで頻出する前置詞の使い分け
  • 前置詞を正しく聞き取り、自然に使いこなすための学習法

などがわかりますよ。

英文の理解スピードを上げたい方、会議で前置詞の聞き逃しによる誤解をなくしたい方、そして英語の「位置関係」を直感的につかめるようになりたい方は、ぜひご一読ください。

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目次

英語の前置詞とは?まず押さえるべき基本と役割

英語の前置詞は単語単体では小さく見えるものの、文章の意味を大きく左右する重要なパーツです。

前置詞の仕組みを理解することで、英文読解・英会話・リスニングが一気に楽になります。まずは前置詞の基本と役割をおさえましょう。

前置詞の役割:名詞の位置・時間・関係を示す“つなぎ役”

前置詞とは、名詞が文章の中で「どこに位置するのか」「いつのことか」「どういう関係なのか」を示す働きをする語です。

例:

  • I’m in the office.
    (私はオフィスの中にいます)
  • The meeting starts at 3 p.m.
    (会議は3時に始まります)
  • This is a picture of our new product.
    (これは新製品の写真です)

前置詞の感覚がつかめると英語の「空間」「位置関係」がイメージしやすくなり、文章全体の理解が速くなります。

前置詞の後に来る語(名詞・動名詞)のルール

前置詞の後には必ず 名詞(名詞句)または動名詞(〜ing) が続きます

例:

  • 【名詞】I’m interested in marketing.
    (私はマーケティングに興味があります。)
  • 【動名詞】Thank you for coming today.
    (今日は来てくれてありがとう。)

このルールを知っておくと、文構造の理解がとてもスムーズになります。

日本語直訳で間違いやすい理由(英語はイメージ・語感で決まる)

日本語は前置詞を使わなくても意味が通じますが、英語は違います。前置詞には「空間イメージ」「方向」「位置」があり、ニュアンスは感覚的に決まります。

例えば「駅に着く」「東京に着く」という文章。

日本語ではどちらも同じように言えますが、英語では場所の“広さ”によって前置詞が変わります。
駅や会社のように“点”として扱われるスポットには at を使い、都市や国のように“範囲が広い場所”には in を使うのが基本です。

  • arrive at the station
    (駅という地点に到着する)
  • arrive in Tokyo
    (広いエリアである東京に到着する)

という使い分けになります。

このように、英語の前置詞は「空間のイメージ」で決まることが多く、日本語の直訳だけでは判断できません。
英語ならではの感覚をつかむことが、前置詞を自然に使いこなす第一歩です。

【最重要】in / on / at の違いをイメージで理解する

in / on / at は英語学習で最もよく登場する前置詞ですが、実はある1つの考え方で整理できます。

それは「大きさ・広さ・点のイメージ」です。
前置詞の中でも最重要であるin / on / at について、詳しく見ていきましょう。

場所を表す in / on / at の使い分け

まずは場所を示すときのin / on / at の使い分けです。

in:空間の“内部”にあるイメージ

例:

  • in the room(部屋の中に)
  • in Japan(日本の中に)
  • in the car(車の中に)

on:平面や接触しているイメージ

例:

  • on the desk(机の上に)
  • on the wall(壁に/壁の表面に)
  • on the train(電車に乗って/電車の上に乗っているイメージから)

at:点(地点)を表すイメージ

例:

  • at the station(駅という地点に)
  • at the entrance(入り口というポイントに)
  • at home(家に/自宅という地点に)

“in → on → at” は「広い → 接触 → 点」と覚えると理解しやすくなります。

時間を表す in / on / at の使い分け

次に、時間を示すときのin / on / at の使い分けです。

こちらも場所と同じく「広さのイメージ」で整理できます。

in:月・年・期間(広い範囲)

例:

  • in 2025(2025年に)
  • in July(7月に)
  • in the morning(朝に)

on:日付や曜日(特定の日)

例:

  • on Monday(月曜日に)
  • on March 3rd(3月3日に)

at:時刻(一点)

例:

  • at 9:00(9時に)
  • at midnight(深夜0時に)

混同しやすいケースとビジネスでの自然な表現

会議の内容について話す場合は in、会議という“場にいた”状態を指す場合は at が自然です。

例:

  • in the meeting(会議中に)
  • at the meeting(会議の場で)
  • on the meeting(✕ 不自然)

for / to / of のニュアンスと典型的な使い分け

for / to / of も頻出の前置詞です。

それぞれのニュアンスと使い分けを確認しましょう。

for:目的・理由・利益を表すとき

例:

  • This tool is useful for data analysis.
    (このツールはデータ分析に役立ちます)
  • Thank you for your help.
    (ご協力ありがとうございます)

“〜のために”“〜に向けて”が基本イメージです。

to:方向性・変化・行き先を示すとき

例:

  • I’ll send this to you.
    (これをあなたに送ります)
  • We need to shift to a new strategy.
    (新しい戦略へ移行する必要があります)

矢印が向かっていくような「方向性」のイメージがポイントです。

of:所属・関係・部分を表すとき

例:

  • the CEO of the company
    (その会社のCEO)
  • a piece of cake
    (ケーキ1切れ/ケーキの一部)

“〜の”“〜に属する”“〜の一部”といった関係性を示します。

前置詞を「イメージ」でつかむ|ネイティブ感覚を身につける方法

前置詞は丸暗記しても使いこなせません。ネイティブが自然に前置詞を使えるのは、単語の背景にある「空間イメージ」を理解しているからです。

特に、英語では“位置関係”がそのまま前置詞に反映されており、視覚的に捉えるほど理解が深まります。

代表的な前置詞のイメージと、ビジネスでの使われ方も含めて詳しく解説します。

“空間イメージ”で理解する前置詞(over / under / between / among など)

前置詞の多くは、本来「目に見える位置関係」を表しています。

そのイメージをつかむと、抽象的な使われ方も自然に理解できます。

over:上を覆う・越えるイメージ

over は「上にある」というよりも、“覆いかぶさる・越えていく”という動きや広がりのイメージを持っています。

例:

  • The lamp hangs over the table.
    (ランプがテーブルの上にぶら下がっている)
  • Sales increased over the last quarter.
    (売上が四半期を“越えて”増加した)

「物理的に上にある」と「期間をまたぐ」が同じ単語で表せる理由は、この“上を越える”イメージです。

under:下にあるイメージ

under は「下方向にある」「何かに覆われている」という圧力のニュアンスも含みます。

例:

  • The bag is under the desk.
    (バッグが机の下にある)
  • The project is under review.
    (そのプロジェクトは審査下にある)

ビジネスでの「〜の管理下に」「〜の状態で」という表現に発展します。

between:2つの間に

between は “2点間のちょうど中間” を示します。選択肢が2つだけのときに使うのが基本です。

例:

  • The café is between the bank and the station.
    (カフェは銀行と駅の間にある)
  • We need to choose between A and B.
    (A と B のどちらかを選ぶ必要がある)

among:複数の中に紛れているイメージ

among は “多数の中にまぎれて存在している” 感覚です。

例:

  • He was among friends.
    (彼は友人たちに囲まれていた)
  • This product is popular among young people.
    (この製品は若者の間で人気だ)

 “多数の中の一つ” というイメージを持てば、自然に使い分けられます。

抽象的な前置詞の意味(about / regarding / concerning)

空間を表す前置詞には抽象的な意味もあります。

ビジネスメールでよく使われる以下の表現も、イメージで捉えるとニュアンスの違いがわかりやすくなります。

about:広めの話題をざっくり指す

about は最も汎用性が高く、「〜について(ざっくり)」という広いイメージがあります。

例:I have a question about the schedule.
(スケジュールについて質問があります)

regarding:フォーマルで具体的な話題

regarding は “対象を絞った、明確な話題” を指します。ビジネスメールでは最もよく使われる表現の一つです。

例:We received your inquiry regarding the contract.
(契約に関するお問い合わせを受け取りました)

about より具体的で、フォーマル度が高い語です。

concerning:やや硬めで書き言葉寄り

concerning は“話題の対象がそのまま影響を与える”イメージで、やや硬い印象です。

メールや報告書で使われることが多く、話し言葉ではあまり使いません。

例:We need to address issues concerning data security.
(データセキュリティに関する問題へ対応する必要がある)

書き言葉特有の慎重で丁寧なトーン。

前置詞+動詞(熟語)の基本|句動詞を効率よく覚える

句動詞は、前置詞や副詞が付くことで動詞の意味が大きく変化する表現です。

ビジネス場面では look into・deal with・pick up などが頻出で、使いこなせると一気に英語コミュニケーションがスムーズになります。

ただし直訳では意味がつかみにくいため、前置詞が持つイメージとセットで覚えることが重要です。特に実務でよく使う句動詞を例文とともに紹介します。

よく使う句動詞とビジネス例文(pick up / look into / deal with など)

ビジネス英語では、単語自体はシンプルでも、句動詞として頻繁に使われるものがあります。

意味を丸ごとフレーズで覚えておくと会議・メール・チャットが一気に楽になります。

pick up:回収する/拾う/受け取る

物理的に“拾う”イメージから派生し、「受け取る」「回復する」など広く使われます

例:I’ll pick up the documents this afternoon.
(今日の午後、その書類を受け取りに行きます)

look into:調査する/詳しく確認する

“内部に視線を向ける”イメージで、問題や事実を掘り下げて調べるときに使います。

例:We will look into the issue immediately.
(その問題について、すぐに調査します)

deal with:対応する/処理する

“物事を扱う”感覚で、課題・顧客対応・問題処理など幅広い場面で使用されます。

例:I’ll deal with the client’s request.
(その顧客からの依頼に対応します)

1つの動詞+前置詞で意味が大きく変わるパターン

動詞に前置詞がつくと、意味がまったく別物になることがあります。

例えば “run” のような日常動詞は前置詞を変えると、意味が劇的に変化します。

run into:偶然会う

“ぶつかる”イメージから、“偶然出会う”へと意味が派生しています。

例:I ran into an old colleague yesterday.
(昨日、以前の同僚に偶然会いました)

run over:轢く/ざっと見直す

「上を越えていく」イメージがあるため、“車が上を通り越す=轢く” と“文章をざっと読み越す=見直す”の両方に使われます

例:Let’s run over the proposal before the meeting.
(会議の前に、この提案書をざっと確認しましょう)

run out of:使い切る

“外側へ押し出されて無くなる”イメージです。

例:We’ve run out of printer paper.
(プリンター用紙を切らしてしまいました)

会議・メールで頻出する前置詞フレーズ

ビジネス英語では、一定の決まり文句として使われる前置詞フレーズも多く存在します。

これらを覚えておくほど、メールや会議で自然な英語が使いやすくなります。

according to:〜によると/〜に基づくと

情報源を示すときに使います。

例:According to the report, sales increased by 15%.
(そのレポートによると、売上は15%増加しました)

in line with:〜に沿って/〜に一致して

方針・基準・ルールとの整合性を示します

例:The plan is in line with our strategy.
(その計画は、当社の戦略に沿っています)

in charge of:〜を担当している/〜の責任者である

業務の責任範囲を表します。

例:

・She is in charge of the marketing team.

(彼女はマーケティングチームの責任者です)

in advance:事前に/前もって

準備や連絡を先に行うニュアンスです。

例:Please let us know in advance if you need anything.
(何か必要な場合は、事前にお知らせください)

前置詞を使いこなすには「リスニング力」が不可欠な理由

前置詞の理解は、文法だけでは不十分です。

前置詞を使いこなすには「リスニング力」が不可欠な理由と、リスニング力向上の方法を解説します。

ネイティブ音声で前置詞が弱く発音される仕組み

英語には 「機能語(文法的役割を持つ小さな単語)」は弱く発音されるという特徴があります。

前置詞はまさにこの機能語の代表で強く言う必要がないため、声のボリュームも短さも極端に小さくなります。

例:I’m at work(実際には 「アマァッウォーk」 のように、まとまって聞こえる)

単語として聞こえるのではなく、周りの音にブレンドされてしまうのがポイントです。

音の連結・脱落で前置詞が消えるように聞こえる現象

英語は単語同士が自然につながり、母音が弱まったり、子音が落ちたりします。

その結果、前置詞が“ほぼ消えたように聞こえる”ことも多いのです。

例:

  • look at it → ルキャリッ
  • talk to you → トーキューユー

前後の単語が滑らかにつながり、前置詞だけ単独で聞き分けるのが難しくなるため、リスニングの大きな壁になります。

前置詞を聞きそびれると誤解・誤訳が起こる例

前置詞はわずかな違いでも意味が変わるため、聞き落とすと相手の意図を誤って理解してしまいます。

例:

  • I’m in the office.(社内にいる=デスクにいる可能性が高い)
  • I’m at the office.(会社の建物にはいるが、受付や外にいる可能性もある)

前置詞の聞き違いだけで “今どこにいるか” という情報がまったく別になるため、ビジネスでは特に注意が必要です。

前置詞は聞きとりづらい!だからこそ“リスニング力”が重要

前述の通り前置詞は 弱く発音されるうえ、連結・脱落によって音が消えやすいという特徴があります。

つまり前置詞が聞き取りにくいのは「才能」ではなく英語の性質によるものです。

だからこそ、前置詞を正しく理解し、会議やメールの内容を誤解なく捉えるためには、“小さな音も拾える耳”を育てるリスニング力向上が不可欠 です。

リスニング力を高めて前置詞を聞き取る学習法|シャドーイングが最適

前置詞は単語だけで丸暗記しても、実際の会話ではなかなか聞き取れません。

なぜなら前置詞は“弱く発音される”“音がつながる”“脱落する”という特徴があり、単語単体の知識とは聞こえ方が全然違うことがあるからです。

シャドーイングを取り入れ、前置詞も聞き取れるリスニング力を身につけましょう。

【シャドーイングとは】
シャドーイングとは、聞こえた英語音声の1〜2語後を、影(shadow)のように追いかけながら声に出して真似する学習法です。

スクリプトを見ずに耳だけで発話するため、「実際の会話とほぼ同じ条件」で音の処理能力をトレーニングできます。前置詞のような小さな音は読み上げられる文章の中で埋もれやすいため、耳を使ったトレーニングが非常に効果的です。

【シャドーイングの効果】

音声知覚の向上 – 前置詞の“小さな音”を拾えるようになる

シャドーイングを続けると、英語の音を単語やフレーズとして捉える「音声知覚」が鍛えられます。英語は “look at it → ルキャリッ” のように音がつながりますが、音声知覚が上がることで、「あ、今 at が入ったな」「in と聞こえたから社内にいるんだな」と瞬時に判断できる耳が育ちます。これは前置詞リスニングに最も必要な力です。

リスニング全体の底上げ – 意味理解への余裕が生まれる

音声知覚が高まると「音を聞く → 単語として認識する → 意味を理解する」という処理のスピードが圧倒的に速くなります。その結果前置詞のような弱い音に意識を向ける余裕が生まれ、会議でも “in the report” と “at the report” の違いを取り逃しにくくなります。これは前置詞の理解だけでなく、ビジネス全般の英語理解に直結します。

スピーキング力の向上 – 正しい前置詞がしやすくなる

リスニング力が上がると、相手の意図を素早く理解できるようになります。その結果、自身の考えをまとめ、英文にして口に出すスピーキングプロセスにも余裕が生まれ、前置詞の選択も行いやすくなります。

発音・リズム感の改善 – 前置詞の“弱形”を真似できるようになる

シャドーイングではネイティブの音を丸ごと真似するため、前置詞の弱形(弱い発音)や、英語特有のリズムが自然と身につきます。

前置詞の理解は“音”で深まる!シャドーイングで使いこなそう

前置詞は英語の中でも特に奥深く、意味・イメージ・音の3つを理解する必要があります。

そして本当に前置詞を“使いこなす”ためには、単語暗記だけでなく、リスニングで相手の前置詞が聞き取れることが欠かせません。

そのための最短ルートが、シャドーイングです。

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「どの前置詞が聞き取れていないのか」「どこで音の流れを失っているのか」「発音のどこを改善すればより自然になるのか」

といったポイントも具体的にフィードバックしてくれます。

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Daisuke|監修者
プログリットのカリキュラム開発部:PGUマネージャー
英語コンサルタントを経験後、英語学習に関するデータ分析や自然言語処理・音声処理技術を用いた専用カリキュラムの設計・アルゴリズム開発に従事。現在は、「最高の英語学習を追求し、サービスをアップデートする」チーム(PGU)で、応用言語学や第二言語習得論などの学術的観点と最新AI技術などテクノロジーの両面からサービス開発・改善に携わっている。
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この記事を書いた人

シャドテンラボ編集部です。
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