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「納期」はdeadlineで合ってる?各表現の使い分けを例文付きで解説!

日常業務でも取引先とのやり取りでも、避けて通れないのが「納期」に関するコミュニケーションです。「納期は来週です」「6月25日に納品します」など、日本語では比較的シンプルに伝えられますよね。

しかし英語では delivery date、deadline、lead time、ETA など、納期に関連する複数の表現があり、対象・話し相手・状況などによって使い分けが必要です。

この記事を読めば

  • 「納期」を表す主要英語表現の違いと正しい使い分け
  • 取引先・社内で誤解なく伝えるための自然な納期フレーズ
  • 遅延連絡・再調整・代替案提示の丁寧な伝え方
  • 表現を聞き取り実務で使いこなすためのリスニング

などがわかりますよ。

「納期を教えてください」「最短でいつ納品できますか」と英語で自然に伝えたい方や、国際ビジネスでトラブルなくコミュニケーションを進めたい方は、ぜひご一読ください。

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目次

納期を表す基本英語表現|まずはここから

納期に関する英語は、多くの人が「deadline」で済ませがちですが、実は文脈によって適切な単語は異なります。

まずは、納期を構造的に理解するための基本表現から整理しましょう。

 “delivery date” と “deadline” の違い

  • delivery date = 納品(到着)予定日
  • deadline = 締切日(提出期限・作業完了期限)

混同しやすい単語ですが、意味は明確に異なります。

【delivery date】

  • 商品や成果物が届く日
  • 納品完了のタイミング

例:Could you confirm the delivery date?
(納品予定日をご確認いただけますか?)

【deadline】

  • 作業する側の「締切」
  • 提出期限や業務完了日

例:The deadline for this task is next Friday.
(このタスクの締切は来週金曜日です。)

納品日を指して “deadline” を使うと、「あなたの仕事の提出期限」を意味してしまい、相手が混乱します。

  • deliver = できた物が届く日 → 納品の話
  • finish = 自分の仕事が終わる日 → 締切の話
  • submit = 提出する日 → レポート・資料などの話

上記3つの視点を意識し、間違いがないように気をつけましょう。

lead time・production time・shipping time の使い分け

製造や物理的な商品の取引では、納品日=作業期間+配送期間 と考える必要があります。そのため「納期」を構造で説明できる単語は非常に重要です。

  • lead time:発注〜納品までの総期間
  • production time:製造期間
  • shipping time:発送・輸送期間
  • handling time:準備・梱包・出荷までの処理時間

例:

  • The lead time is about 20 business days.
    (リードタイムは営業日で約20日です。)
  • The production time will be 10 days after confirmation.
    (ご確認後、製造期間は10日です。)

特にメーカーとのやり取りでは、「到着日ではなく工程」を問われることが多いため、明確に説明できる表現が有効です。

英語ビジネスで頻出する納期関連単語(ETA・ETD・TBD など)

略語は英語の納期コミュニケーションの要です。物流、EC、航空・海運ではほぼ常識レベルで使われます。

  • ETA (Estimated Time of Arrival):到着予定時刻
  • ETD (Estimated Time of Departure):出発予定時刻
  • TBD (To Be Determined):未定
  • ASAP (as soon as possible):できるだけ早く
  • EOD (End of day):今日中

例:

  • ETA is June 14th.
    (到着予定日は6月14日です。)
  • Status is TBD.
    (状況は未定です。)

ここまでの単語を押さえるだけで、英語での納期会話の半分は理解できるようになります。

「納期を教えてください」を自然に伝える英語表現

納期を尋ねる英語は、文化や距離感によって適した言い回しが変わります。相手に過度なプレッシャーを与えず、必要な情報を得られる表現を持っておくことが大切です。

ここでは取引先向け、社内向け、メール向けの3パターンに分けて紹介します。

取引先・顧客に聞く丁寧な言い方

例:

  • Could you let me know the delivery date?
    (納品予定日を教えていただけますか?)
  • Could you provide an estimated delivery schedule?
    (おおよその納品スケジュールをご提示いただけますか?)
  • When can we expect the shipment?
    (いつ出荷していただけそうでしょうか?)

ここで重要なのは “Please tell me the delivery date?” (納品日を教えてください。)を避けること。

命令形に近く、圧が強くなります。could / would / expect を使うことで柔らかさを保てます。

カジュアル・社内向けの言い方

例:

  • When will it be ready?
    (それはいつ準備できますか?/いつ完成しますか?)
  • What’s the delivery schedule?
    (納品スケジュールはどうなっていますか?)
  • Can we get it by next Friday?
    (来週の金曜日までに受け取れますか?)

社内ではシンプルで構いませんが、曖昧な “Will it be done?” (終わりますか?)だけだと責任範囲が不明瞭になることがあります。具体的な対象を明示しましょう。

メールテンプレ(短文/丁寧/ビジネス)

以下は実務でそのまま使えるテンプレートです。

例:

  • Could you let us know the estimated delivery date for the items below?
    (下記商品の納品予定日をご教示いただけますでしょうか?)
  • We would like to plan our production schedule accordingly.
    (その情報を基に生産スケジュールを組みたいと考えています。)
  • Thank you in advance.
    (どうぞよろしくお願いいたします。)

納期確認と背景をセットにすることで回答率が上がります。

納期を提示・依頼する時の英語例文

納期を伝えるときは、数字+単位+条件の3つの要素を揃えることが重要です。

納期を提示・依頼する時の英語例文を解説します。

「納期は〇日です」「〇日までに納品可能です」

例:

  • The delivery date will be June 25th.
    (納品日は6月25日となります。)
  • We can deliver by next Wednesday.
    (来週水曜日までに納品可能です。)

by + 日付は上限を示す表現on + 日付は「その日付で確定」のニュアンスです。

「最短納期」「最長納期」をはっきり伝える

例:

  • The earliest delivery date is June 10th.
    (最短の納品日は6月10日です。)
  • The latest delivery date is June 30th.
    (最長の納品日は6月30日です。)
  • We need at least 10 business days.
    (最低でも10営業日必要です。)

日本語の「目安です」「大体」は非常に危険です。

英語では最短/最長/最低日数で伝える方がトラブル回避になります。

数量・仕様・支払条件に紐づく納期回答の伝え方

納期は数量と仕様に強く依存します。そのため条件ごとにクリアに伝えることが大事です。

例:

  • Depending on the quantity, the lead time may vary.
    (数量によってリードタイムは変動します。)
  • With full payment received, we can start production immediately.
    (全額入金いただければ、すぐに生産を開始できます。)

条件を提示すると相手の交渉の焦点が明確になり、後のトラブルが減ります。

納期遅延・延期を伝える英語例文(謝罪・代替案付き)

遅延連絡は誰もが避けたい案件ですが、早く・誠実に伝えるほど信頼を保てます。

英語では理由→影響→代替案の順で伝えるのが定石です。

「納期が遅れます」を丁寧に伝える言い方

例:

  • We are afraid the delivery will be delayed.
    (恐れ入りますが、納品が遅れてしまいそうです。)
  • Unfortunately, we won’t be able to ship by May 10th.
    (残念ながら、5月10日までに出荷することができません。)

「sorry」よりも「we are afraid / unfortunately」の方が、よりプロフェッショナルで落ち着いた印象になります。

遅延理由を冷静に共有する例文(材料不足・税関・天候など)

例:

  • Due to material shortages, production has been delayed.
    (材料不足により、生産が遅れています。)
  • Customs clearance is taking longer than expected.
    (通関手続きに予想以上の時間がかかっています。)
  • Severe weather has affected logistics.
    (悪天候が物流に影響しています。)

情緒的な言い訳は不要です。客観的事実+影響だけで十分です。

代替案・再調整の申し出(新納期の提示・部分納品)

例:

  • We can partially deliver 200 units by next week.
    (200個であれば来週までに部分納品できます。)
  • We would like to propose a revised delivery date of June 8th.
    (新たな納品日として6月8日をご提案させていただきます。)

代替案なしの遅延報告は「報告」ではなく「問題共有」でしかありません。

信頼を失わないためにも、しっかりと代替案および再調整を申し入れましょう

納期交渉・調整の英語フレーズ

交渉とは「譲歩の交換」です。無理に要求するのでも、すべて相手の要求を飲み込むのでもありません。

丁寧に落とし所を探りましょう。

納期前倒し依頼・緊急対応のお願い

例:

  • Is there any chance to move the delivery forward?
    (納期を前倒しできる可能性はありますか?)
  • Could you expedite the shipment?
    (出荷を早めていただくことは可能でしょうか?)

基本的には move forward expediteのような語彙を使うようにしましょう。push や speed up はカジュアルで強い表現のため、社内向けで使用することが多く対外的に使用することはほぼありません。

「納期に合わせる努力をしています」を誠実に伝える

例:

  • We are doing our best to meet the deadline.
    (締切に間に合わせるため最善を尽くしています。)
  • Our team is working overtime to deliver on time.
    (納期に間に合わせるため、チームは残業して対応しています。)

ただの努力宣言では不十分であり、どのように対応しているかも合わせて伝えましょう。

交渉のための柔らかい英語表現(クッション言葉)

例:

  • We understand your concerns, however…
    (ご懸念は理解しておりますが、しかし…)
  • If possible, could we consider…?
    (可能であれば、〜をご検討いただけますか?)
  • May I suggest…?
    (〜をご提案してもよろしいでしょうか?)

直接要求するより提案型のほうが成功率が上がります

「納期は未定です」を婉曲的に伝える英語例文

納期が確定しない時は、無責任な確答よりもプロセスを示す方が信頼を保てます。

納期に関する婉曲表現を紹介します。

状況を共有する柔らかな言い方

例:

  • The delivery schedule is still under review.
    (納品スケジュールは現在検討中です。)
  • We are currently assessing the situation.
    (現在、状況を精査しております。)

納期がまだ確定していない場合でも、ただ「未定です」と伝えるのではなく、進行中であることを共有するだけで相手の不安を減らせます。

確定予定を提示する表現

例:

  • We will update you by Friday.
    (金曜日までに進捗をご連絡いたします。)
  • The timeline will be finalized next week.
    (スケジュールは来週中に確定いたします。)

情報提供の期限・プロセス・見通しがあるだけで印象は大きく変わります。

相手の不安を減らすコミュニケーションの型

reason → process → next step → due date
(理由 → 現在の対応 → 次のステップ → 次にいつ確定するか)

この順番で説明すれば、相手はパニックになりません。

例:材料不足による遅延

◆Reason(理由)

Due to material shortages, production has been delayed.
(材料不足のため、生産が遅れております。)

◆Process(現在の対応)

We are working with our suppliers to secure the required parts.
(必要な部材の確保に向け、現在サプライヤーと調整しています。)

◆Next step(次のステップ)

We will start the remaining production as soon as the materials arrive.
(材料が到着次第、残りの生産を開始いたします。)

◆Due date(次にいつ確定するか)

We will update you with a revised delivery schedule by next Wednesday.
(来週水曜日までに改めて納品スケジュールをご共有いたします。)

納期に関する英語を“実際に使いこなす”には

納期表現は単に「暗記しただけ」では不十分です。

納期に関する英語表現を使いこなすにはリスニング力が必要である理由と、リスニング力向上の方法を解説します。

リスニング力が不可欠である理由

英語の「納期」表現は、単体の単語だけで成立しないことがほとんどです。

delivery date や lead time といった単語は、メールや会議上の“結論”として出てくることは多いものの、そこに至るまでには背景説明・進捗共有・課題の整理・代替案などの文脈が存在します。

その流れを理解できてこそ、適切な納期表現を選択できるのです。例えば会議で相手が次のように話したとします。

We’re running short on components, and the factory is working on reallocating inventory. If things go well, we might be able to ship earlier.
(部材が不足しており、工場で在庫の再配分を進めています。状況がうまく進めば、より早く出荷できる可能性があります。)

この一文の中には「材料不足 → 在庫再配分 → 条件付きの前倒し可能性」という流れが含まれています。

ここを聞き取れないと、学んだ “earliest delivery date” も “revised schedule” も、使うべき場面そのものに到達できません。

さらに、納期には強いコミットを求められる場面もあれば、柔軟な調整が前提のケースもあります。例えば大量発注と試作品の納期では、使う表現もトーンも大きく異なります。

  • 強いコミット → We will deliver by June 25th.
  • 柔らかい調整 → We expect to ship around late June.
  • 条件付き回答 → Depending on the quantity…

この「どの強さで伝えるべきか」は、相手が置かれている状況、優先度、困っているポイントを理解して初めて判断できます

つまり、納期英語を正しく扱うために必要なのは、単語や例文の丸暗記ではなく、相手の発言の背景・意図・温度を理解するリスニング力です。

言い換えれば、リスニング力こそが納期に関する英語表現を正しく選び、自然に使いこなすための土台なのです。

リスニング力向上の最短ルート:シャドーイング

前述の通り、納期に関する英語表現を“実際に使いこなす”ためには、単語やフレーズを暗記するだけではなく、聞き取る力が必要不可欠です。

シャドーイングを英語学習に取り入れ、リスニング力を向上させましょう。

■ シャドーイングとは?
シャドーイングとは、英語音声を聞きながら 1〜2語遅れて声に出して追いかけるトレーニングです。スクリプトを見ずに行うことで、実際の会議や取引先との会話と同じ条件で耳を鍛えられるのが大きな特徴です。

■ シャドーイングの効果
シャドーイングを継続すると、英語の音を単語やフレーズとして瞬時に捉える「音声知覚」が鍛えられます。

例えば以下のような納期に関する文。

We’ll deliver it by next Friday.(来週金曜日までに納品します。)

ネイティブが話すと音が連結し、「ウィゥデリバウィッバイネクスッフライデイ」のように deliver it → deliverit、next Friday → nex’Friday とまとまって聞こえます。

単語を知っているだけではこれを別の表現として捉えてしまい、理解が追いつきません。音声知覚が弱い状態では、知っている表現が耳で認識できないのです。逆に音声知覚が鍛えられると、音を聞いた瞬間に単語をイメージできるようになるため結果として意味理解に余裕が生まれます。

つまり“音→単語・フレーズ→意味理解”というリスニングの一連のプロセスがスムーズになり、リスニング力が向上するのです。

さらに、英語特有の音のつながり・強弱・リズムを真似ることで発音も自然になり、納期交渉や進捗共有の会話が格段にスムーズになります。

まとめ|納期の英語は使えるようになって初めて武器になる

英語での納期コミュニケーションは、単語の暗記ではなく運用力が求められます。

delivery と deadline の違い、ETA の意味、遅延連絡の型、交渉のクッション表現といった知識は、聞き取る力と組み合わせて初めて、国際ビジネスシーンで武器になります。

表現学習と並行して、しっかりとリスニング力を鍛えていきましょう。

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Daisuke|監修者
プログリットのカリキュラム開発部:PGUマネージャー
英語コンサルタントを経験後、英語学習に関するデータ分析や自然言語処理・音声処理技術を用いた専用カリキュラムの設計・アルゴリズム開発に従事。現在は、「最高の英語学習を追求し、サービスをアップデートする」チーム(PGU)で、応用言語学や第二言語習得論などの学術的観点と最新AI技術などテクノロジーの両面からサービス開発・改善に携わっている。
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この記事を書いた人

シャドテンラボ編集部です。
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