初心者レベルの英語から、一ランク上の英語が話せるようになりたい。そう考える人が取り組むべきなのが「関係代名詞」の学習です。
関係代名詞が使いこなせるようになることで、こなれた印象を与える英語を話せるようになります。
この記事を読めば
- 関係代名詞がビジネスシーンで重要な理由
- 関係代名詞の基本
- 間違いやすい関係代名詞の使い方
といったものがわかりますよ。
現在の英語力から、もう一歩上の英語力を身につけたい方は、ぜひご一読ください。
※シャドテンラボおよびシャドテンは、株式会社プログリットによって運営されています
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関係代名詞がビジネス英語の印象を変える理由
たどたどしい英語から、「できるビジネスパーソン」を印象づける英語へ。このカギとなるのが「関係代名詞」と言っても過言ではありません。
まずは関係代名詞がどのように英文の印象を変えるのか、見ていきましょう。
シンプル文の羅列が「子供っぽさ」を招く背景
短い文をポンポンと並べると情報の流れが途切れ、読み手や聞き手には「メモ書き」のように映ります。ビジネスシーンでこれを続けると、以下のように幼い印象やプレゼン慣れしていない印象を与えがちです。
◆関係代名詞を使わない文章
Our team developed a tool. It automates data entry.(私たちのチームはツールを開発した。それは自動でデータを入力する。)
◆関係代名詞を使った文章
We developed a tool that automates data entry.(私たちはデータ入力を自動化するツールを開発した。)
また、リスニング側にとっては毎回主語と動詞を拾い直さねばならず、情報処理コストが無駄に高くなります。
関係代名詞で文を統合すれば、以下のように名詞を軸に詳細を後置できるため内容が一気に整理され、相手の集中力を保ったまま核心を伝えることが可能です。
◆関係代名詞を使わない文章
I have a client. He needs the report.(私には顧客がいる。彼はレポートが必要だ。)
◆関係代名詞を使った文章
A client who needs the report contacted me yesterday.(レポートを必要としている顧客が昨日私に連絡してきた)
関係代名詞で情報をまとめ → 論理的に伝えるコツ
効果的に文をまとめる鍵は、まず“伝えたい核心=先行詞”を先に置き、その後ろに関係代名詞節で追加情報を添えることです。これにより聞き手は「誰/何について語るのか」を即座に把握し、続く詳細をストレスなく受け取れます。
さらにイントネーションを先行詞で一旦下げ、関係節で再び上げることで、英語らしいリズムも自動的に身につきます。
The proposal that you submitted last Friday has been approved.
(あなたが先週金曜日に提出した提案書は承認されました)
We need colleagues who can handle cross-border negotiations smoothly.
(国際交渉を円滑にこなせる同僚が必要です)
ポイントは
①先行詞を具体的にする
②不要な関係節は潔く削る
③非制限用法ではカンマを挟み補足情報であると示す(書面の場合)
の3つです。
これらを意識すると、早口のビジネス会議でも誤解なく情報を流し込め、聞き手の思考リソースを奪わずにプレゼンスを高められます。
関係代名詞の基礎|役割と文型を整理
前述の通り関係代名詞を使うことで、ぶつ切りの子供っぽい印象の英語から、情報をわかりやすく示したビジネスシーンでも通用する英語へと変化させることができます。
一方で正しく関係代名詞を使えているか自信がない人も多いもの。関係代名詞は「2文を1文に接続し、後ろから名詞を説明する語」です。
主格・目的格・所有格という3つの概念と、人/物/所有の3つのカテゴリをまず整理しましょう。
主格・目的格・所有格をひと目で理解
関係代名詞は「先行詞+関係節」で名詞を後ろから修飾しますが、格(主格・目的格・所有格)が変わると文中での働きも語形も変わります。
最初に枠組みを頭に入れておくと、長い英文でも「誰が/何が」「誰を/何を」「誰の/何の」という位置関係を瞬時に把握でき、訳出もスムーズになるもの。
下の表で全体像をつかんだら、続く実例を声に出してみてください。
英文の語順と意味の対応が感覚的に定着します。
格 | 代表的な語 | 例文(★=関係代名詞) | 役割・ポイント |
---|---|---|---|
主格 | who / which / that | The engineer ★who leads the project has arrived.(プロジェクトを率いる技術者が到着しました) | 後ろの動詞の主語になる。和訳では「~する(人/物)」と先行詞を詳しく説明するイメージ |
目的格 | whom / which / that | The proposal ★which we approved yesterday will launch.(私たちが昨日承認した提案が始動します) | 後ろの動詞の目的語を担当。くだけた文では whom → who / that / 省略 が一般的 |
所有格 | whose | The manager ★whose idea won the award is on stage.(アイデアが受賞したマネージャーがステージにいます) | 後ろに名詞を従えて「~の」と所有関係を示す。書き換え the idea of which は堅すぎ&長くなりがち |
【ポイント】
- that は主格・目的格両対応で便利。ただし後述の「非制限用法」では使えない。
- 目的格は口語で省略可:The proposal we approved… とすればより軽快。
- 所有格 whose は人以外にも使える:a company whose revenue is growing(売上が伸びている会社)。
who/which/that の使い分け早見表
「人かモノか」「フォーマルかカジュアルか」「カンマがあるか」の3条件でほぼ決まります。例えば“クライアント”は人なのでwhoが第一候補、社内メモで堅さを避けたいならthatでも可、といった具合です。
whichはモノ専用で、人には絶対使わない点だけは要暗記。
先行詞 | 制限用法(カンマなし) | 制限用法(カンマなし) | 口語での頻度 |
---|---|---|---|
人 | who / that | who(that ✕) | who がややフォーマル、that はカジュアル |
物・事 | which / that | which(that ✕) | that はメール・会話で多用、which は書き言葉寄り |
人+物 | that が安全 | — | that 一択がラク |
◆例文①(人)
The consultant ★who/that joined yesterday will brief us tomorrow.
(昨日参加したコンサルタントが明日説明します)
◆例文②(物)
We launched a platform ★which/that simplifies compliance reporting.
(コンプライアンス報告を簡素化するプラットフォームを立ち上げました)
◆例文③(人+物)
The resources ★that you and the IT team requested are ready.
(あなたとITチームが要求したリソースが準備できています)
実務では「迷ったら that(カンマなし)」と覚えておくとスピード感のあるコミュニケーションが可能です。ただし契約書や公式資料では who / which を使って文体を整えると信頼感が高まります。
関係代名詞節の作り方ステップ例
関係代名詞は「2文を1文に合体させる道具」。作り方を手続きとして覚えると、瞬時に変換できるようになります。
1.共通名詞を探す
We hired a designer. The designer specializes in UX.
2.片方の文の共通名詞を関係代名詞に置換し、もう一方の文に後置
We hired a designer ★who specializes in UX.
3.重複部分を削除し、動詞・代名詞の形を整える
完成:We hired a designer who specializes in UX yesterday.(昨日、UXを専門とするデザイナーを採用しました)
さらに一歩進んで、先行詞をできるだけ具体的に、関係節を短くするだけで英文はぐっと読みやすくなります。
応用例(目的格+省略)
Original:I read a report. You sent the report last week.
Combine:I read the report ★(that) you sent last week.
(あなたが先週送ってくれたレポートを読みました)
こうした手順を声に出しながら練習すると「紙上で構造を理解 → 口頭で瞬時に変換」というスキルが養われ、英作文・同時通訳・ビジネス会議でのリアルタイム発話まで一気に応用できます。
よくある疑問を解消|8つの使い分け&例文
ここからは関係代名詞で「つまずきやすいポイント」を解説します。以下を押さえれば9割の実務シーンをカバーできます。
制限用法 vs. 非制限用法|カンマの有無とニュアンス
制限用法は「先行詞を限定する必須情報」、非制限用法は「先行詞を補足する追加情報」です。カンマの有無だけで意味がガラッと変わるため、英文メールでは特に慎重に使い分けましょう。
◆制限用法:
The files that you sent are on my desk.(あなたが送ってくれたファイルが私の机の上にあります)
→ “あなたが送った” という条件でファイルを限定。
◆非制限用法:
The files, which you sent yesterday, are on my desk.(そのファイルは—あなたが昨日送ってくれたのですが—私の机の上にあります)
→ カンマで挟むと「昨日送った」という部分は余談扱い。相手によっては優先度が低い情報と解釈されるので注意が必要です。
前置詞+関係代名詞の語順ルール
前置詞を関係代名詞の前に置くとフォーマル、後ろに置くとカジュアルな響きになります。会議資料や契約書なら前置、チャットやプレゼンなら後置が自然です。
◆前置型(フォーマル):
The standards to which we must adhere are strict.(私たちが順守しなければならない基準は厳格です)
◆後置型(口語的):
The standards which we must adhere to are strict.(順守すべき基準は厳格です)
構造は変わっても意味は同じです。状況に合わせて選びましょう。
whomを使うべきケース/会話では省略も OK
whomは「目的格の人」を指す最もフォーマルな語ですが、日常会話やカジュアル文書では who や that、あるいは省略が一般的です。
◆フォーマル:
The candidate whom we interviewed yesterday impressed the board.(私たちが昨日面接した候補者は取締役会に好印象を与えました)
◆カジュアル:
The candidate who/that we interviewed yesterday impressed the board.(同上)
省略形:The candidate we interviewed yesterday… と目的格を省けばさらに口語的になります。
whoseで所有関係をスマートに伝える
所有関係を示すwhoseは、人にも物にも使えます。書き換え可能なof whichは堅くなりがちなので、一般的にはwhoseが主流です。
◆whose:
The startup whose valuation soared last year has opened a new branch.(昨年評価額が急上昇したスタートアップが新支店を開設しました)
◆of which(堅い):
The startup, the valuation of which soared last year, …(上と同じ意味だがフォーマルすぎて冗長)
複合関係代名詞 whoever/whichever/whatever
複合関係代名詞は「誰でも/どれでも/何でも〜する人(物)」をひと言で表せる便利なスイッチワードです。主節の動詞とペアで使い、条件を短くまとめましょう。
◆Whoever finishes first will lead the next project.
(最初に終わった人が次のプロジェクトを率いる)
◆Whichever option you choose, let me know by noon.
(どちらの選択肢を選んでも正午までに知らせてください)
伝えるときは 主節(結果)→従属節(条件)の順にイントネーションでしっかり区切ると、聞き手が迷子になりません。
関係詞と接続詞の見分け方|thatの二刀流
- 関係詞:名詞を後ろから修飾し、文中では先行詞の一部。
- 接続詞:文と文をつなげ、従属節を導く働き。
thatは両方に使えるため、「後ろに名詞があるか」を見ると判別が簡単です。
◆関係詞 that:
I read the article that you recommended.(あなたが勧めてくれた記事を読みました)
→thatはarticle を修飾。
◆接続詞 that:
He said that the deadline was firm.(彼は締切が厳守だと言いました)
→that は said と従属節を接続。
この違いを理解しておけば、長文でも機能を見失わずにスラスラ読めるようになります。
関係代名詞 × シャドーイング|リスニング力を向上させて実践的な英語力へ
関係代名詞を使いこなせるようになることで、短文ぶつ切りの英語から卒業することができます。一方で関係代名詞を使った文章は一文が長くなりやすく、発音や音のつながりをしっかりと理解していないと、聞き取りづらくなりがちです。
関係代名詞を使いこなすのにリスニング力向上が欠かせない理由と、効果的なリスニング力向上方法をご紹介します。
リスニング力向上が関係代名詞を使いこなすカギ
関係代名詞を含む英文は 先行詞+関係詞+説明節 という形で情報をぎゅっと圧縮します。結果、一文が 20語、30語と伸びやすく、英語独特のリンキング(音の連結)やリダクション(音の脱落)が頻発します。
例えば
The report that we submitted last week…(私たちが先週提出した報告書は…)
という文章。
/ðə rəˈpɔːrt ðæt wi…(ダリポーダッウィ)/ と report と that がほぼ一続きで発音され、/t/ が弱化します。
もし耳がこの変化を捉えられなければ、スピーキング時に同じリズムを再現することも不可能です。「聞こえない音は発音できない」とも言い換えることができます。
リスニングで音声変化を体得してこそ、自分の発話も相手に届くクリアな英語に変わります。
さらに、長い関係節を正確に聞き取れるようになると、会議やプレゼンで相手が使う複雑な文も「先行詞→追加情報」という構造で瞬時に把握できます。
ビジネスで致命的な聞き漏らしを防ぎ、スピーディーなレスポンス力を生む武器になります。
リスニング力向上には「シャドーイング」
リスニングとスピーキングを同時に鍛える方法として、第二言語研究でおすすめされているのがシャドーイングです。流れてくる音声の1~2語後を、影のように追いながら発話する「シャドーイング」——単純に思えるトレーニングですが、シャドーイングには以下のような効果があり、関係代名詞の長文に驚くほど効きます。
- 音声知覚→意味処理→発話生成 を数秒で回すため、耳と口が同じリズムを共有
- リンキングや弱形を「体感」でき、関係詞節の境目を感覚的に掴める
- 自分の声でフィードバックを得るので、文の長短にかかわらず発話が安定
シャドーイングに不慣れなうちは0.7倍速で「意味を追う→音だけ追う→同時に追う」の三段階を踏み、徐々に等速へ上げると効果的です。
関係代名詞節が口からスムーズに出る頃には、相手の長文も“塊”で聞き取れるようになっています。
シャドーイングがなぜリスニングに効果的なのかはこちらの記事で解説しているので、気になる方はぜひご覧ください。

まとめ|関係代名詞+シャドーイングで聞ける・話せるビジネス英語へ
関係代名詞は「情報を圧縮して論理的に伝える」強力なツールです。一方で一文が長くなりやすく、前述の通り実際に使いこなすには音を含めた理解が欠かせません。
構造を理解したら、必ず音で運用できるかをチェックしましょう。シャドーイングで耳と口を同時に鍛えれば、長い英文も怖くありません。
シャドーイングを効果的に実施するのにおすすめなのが、シャドーイングに特化したアプリ「シャドテン」です。
シャドテンには以下のような特徴があり、関係代名詞の学習と並行してトレーニングに取り入れることで、より効果的に実践的な英語力を身につけることができます。
【シャドテンの特徴】
◆プロによる毎日の添削
シャドテンでは、毎日プロから英語の音声変化、発音、イントネーションに関するフィードバックが提供されます。自分の発音やリズムの改善すべき点を具体的に知ることができるため、自分一人では見逃しがちな発音やイントネーションの間違いをしっかり修正できます。
◆1000以上の教材
さまざまなシチュエーションや4つの異なるアクセントを網羅した1000以上の教材が用意されています。実際の会話でよく使われるフレーズや表現を、異なるアクセントで学べ、より実践的な英語力が身につきます。
◆シャドーイングに最適な機能
AB再生(繰り返し再生機能)やスピード調整機能、スクリプト表示切り替え機能など、シャドーイングを効果的に行うための豊富な機能が搭載されています。これらの機能を使いながら、自分のペースでスピーキングの練習ができ、発音やリズムの改善が図れます。
シャドーイングを実施することで、音を単語・フレーズとして捉える力がつき、関係代名詞が使われた長めの文章も内容がとらえやすくなります。
また音源の完全再現を繰り返す中で、英語特有の発音やリズムに慣れることができ、スピーキング力向上にもつながるのもポイントです。
シャドテンでは7日間の無料体験を実施しているので、ぜひこの機会に使いやすさを実感してください!
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