- 「オンライン会議で “can’t” が “カント”にも “ケァント” にも聞こえて混乱した」
- 「英国本社の同僚と米国顧客の発音がまるで別言語だ」
――そんな経験はありませんか?
ビジネス英語の現場では、アメリカ英語(General American)とイギリス英語(Received Pronunciation)が“標準”として並立しています。
この記事では
- アメリカ英語とイギリス英語の発音の違い
- アメリカ英語とイギリス英語を聞き取る学習法
- アメリカ英語とイギリス英語のどちらを学習すべきか
などを解説します。
アメリカ英語とイギリス英語のどちらを学習すべきか悩んでいる方や、聞き取りに悩んでいる方はぜひご一読ください。
※シャドテンラボおよびシャドテンは、株式会社プログリットによって運営されています
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アメリカ英語・イギリス英語とは
同じ「英語」でも、歴史的背景・地理的広がりにより、発音規範が二極化しています。
ここでは両者の定義と使用人口を確認し、自分の学習ターゲットをクリアにしましょう。
採用国・使用人口のざっくり比較
アメリカ英語は米国・カナダに約3億6千万の母語話者を抱え、メディア産業の規模を背景に中南米やフィリピンのビジネス現場でも幅広く使用されています。
Netflixの字幕やマイクロソフト系クラウドの音声設定も GA(General American)ベースが主流で、英語学習アプリの初心者教材に最初からGAの音声が採用されるケースも多いです。
一方イギリス英語は英国本国に加え、EU官僚組織、シンガポール・香港の法律文書、オーストラリアの教育現場などで「公式スタイル」の座を保持しています。
旧英連邦では入学試験・議会答弁で RP(Received Pronunciation)準拠が推奨される国もあります。
量ではGA(General American)、制度的影響力ではRP(Received Pronunciation)というパワーバランスを理解しておくと、業務シーンで「どちらを優先すべきか」を判断しやすくなりますよ。
標準発音の背景(General American/Received Pronunciation)
General American(GA)は中西部〜西海岸に共通する平坦なイントネーションを蒸留した「メディア標準アクセント」です。
20世紀初頭、全米向けラジオ放送で「地域色を感じさせない英語」を選定したのがルーツで、現在もCNNやハリウッド脚本の発音ガイドラインに採用されています。
対するReceived Pronunciation(RP)はロンドン上流階級とオックスフォード・ケンブリッジの寄宿学校が培った「威厳ある話し方」です。
BBCが1920年代に放送の共通アクセントとして推奨したことで英国全土に浸透し、「話しぶりで社会階層が推測できる」とまで言われました。
両者とも「癖が少なく、聞き手に負荷をかけない」ことを目的に作られている――つまり“聞き取りやすさ”というゴールは共通だと押さえておけば、学習の優先順位づけがぐっと楽になります。
アメリカ英語とイギリス英語|発音の主な違いを押さえよう
両アクセントの差は「母音・子音・イントネーション」の三本柱です。
傾向を知れば未知の単語でも推測が効くようになります。
母音の差:例 i/æ/ と /ɑː/
アメリカ英語ではcat、glass、mad、afterがすべて平たい短母音 /æ/ で発音されるため「口を横に開いてパッと言う」感覚になります。
対してイギリス英語は同じ単語が /ɑː/ 系に伸び、口を縦に開けて奥で響かせるのが特徴です。
bathやdanceを英米で言い比べると、前者は軽快な「バァス」、後者は深みある「バース」に聞こえるはずです。母音の長さと舌の位置が同時に変わるため、聞き分けのコツは「短い音=米、長く余韻が残る音=英」と覚えること。
両者を録音し、自分の発声がどちら寄りかチェックするだけでも効果的な耳慣らしになります。
子音の差:例 rhotic /r/ の有無・t の発音変化
アメリカ英語は語末 /r/ をきっちり巻く rhoticアクセントで、car、teacher、moreすべてに舌先の震えが残ります。一方イギリス英語は母音後の /r/ を脱落させる non-rhotic 型。
carが「カー」、teacherが「ティーチャ」に近い無音化で済むため、聞き手には柔らかく響きます。
またwater、city、betterなどの /t/ は、米では舌先を弾くフラップ化 /d/ に変わり「ワラー」「シディ」「ベダー」と軽快に連結します。
英はクリアな /t/ を保ち「ウォーター」「シティ」「ベタ」と子音が立ちます。/r/ と /t/ の処理をセットで観察すると、アクセントの輪郭がぐっと掴みやすくなります。
アクセント・イントネーションの傾向の違い
アメリカ英語は文全体が比較的フラットで、センテンス末尾の下降が緩やかです。相手にフレンドリーでカジュアルな印象を与えます。
対照的にイギリス英語はピッチ幅が大きく、一文内で波を描くように上下します。特に強勢音節で音を高く跳ね上げ、末尾でスッと落とすパターンが多く、「威厳がある」「上品に聞こえる」と評される由縁になっています。
試しに “Could you pass the water, please?” を米英で聴き比べると、GAは終始水平に近いのに対し、RPはpassで頂点を作りpleaseに向けて急降下します。
メロディーの高低差を可視化したアプリで波形を確認すると、聴覚だけでは曖昧だった抑揚の違いが一目で理解できます。
例文で実際に比較
GA/RP の発音違いを、実際の短文で確認してみましょう。
例文 | GA 発音例 | RP 発音例 |
---|---|---|
I can’t find the data. | ɑɪ kænt faɪnd ðə deɪɾə | ɑɪ kɑːnt faɪnd ðə deɪtə |
It’s better after work. | ɪts bedər æftər wɜːrk | ɪts betə ɑːftə wɜːk |
The car is parked outside. | ðə kɑːr ɪz pɑːrkt | ðə kɑː ɪz pɑːkt |
can’tやbetterといった発音に違いがあるのがわかりますね。
アメリカ英語とイギリス英語の発音以外の“違い”もチェック
発音を理解したら、語彙・綴り・文法のバリエーションも押さえてミスコミュニケーションを減らしましょう。
語彙の違い(elevator vs lift 等)
アメリカ英語ではapartment、sidewalk、gas、cookieが日常語ですが、イギリス英語は flat、pavement、petrol、biscuitと言い換えます。
輸送分野でも truck/lorry、 subway/underground、stroller/pushchairなどペアが多く、旅行ガイドや倉庫ラベルで混乱の火種になりがちです。
覚えるコツは「場面をセットで暗記」すること。
食事シーンならfries/chips、take-out/takeaway、季節ネタならfall/autumn、娯楽なら movie/filmとグループ化しておくと定着が早く、相手の出身地に合わせて瞬時に言い換えられる“語彙スイッチ”が身に付きます。
綴りの違い(color vs colour 等)
綴り差は19世紀のスペル改革が発端。米国の辞書編纂者ノア・ウェブスターがcolourのuを削り、centreのreをerに置き換え、analyseをanalyzeに簡略化した流れが現在の米式です。
英式はフランス語・ラテン語由来の綴りを維持し、文化的アイデンティティーを色濃く残します。
ほかにも defence/defense、programme/program、traveller/traveler、aluminium/aluminum、theatre/theaterのように末尾も中程も変わる語が多数あるため、契約書やウェブサイト制作では「ターゲット市場に合わせたスペル一括変換」が必須です。
文法・表現の違い(have got/gotten・collective nouns など)
文法差は“発想のクセ”の違いが反映されているケースが多いです。米国は現在完了より過去形を好むため I just ateが自然ですが、英国ではI’ve just eatenが標準的。
過去分詞もgotten/got、 proven/provedのように選択肢が分かれます。
前置詞では週末表現が on the weekend(米)/at the weekend(英)、メールではwrite meとwrite to meなど細部がズレるのでテンプレート流用に注意が必要です。
集合名詞は米が単数扱いThe company is、英は複数扱いも許容The company areと動詞一致まで変わるため、レポート提出前に主語と動詞の数を見直す習慣を付ければケアレスミスを防げます。
アメリカ英語とイギリス英語のどちらを学べば良いのか|ネイティブの視点
「まずアメリカ英語を極めるべきか、それともイギリス英語か」――英語学習者なら一度は悩むポイントです。
結論を先に言うと、国際ビジネスで求められるのは一極集中ではなく“聞き分け・使い分け”の柔軟性であり、アメリカ英語・イギリス英語のどちらを学習しようとも、レベルが上がれば両方に対応できるようになるのです。
以下ではネイティブ同士の相互理解度と、実際の職場で評価されるアクセント対応力を具体例とともに整理します。
米英間の相互理解度とグローバル英語の潮流
米・英ネイティブ同士は互いのアクセントを「ほぼ完全に理解できる」という調査結果が複数報告されています。
背景には、母語話者が文脈・語彙・イントネーションで意味を補完する高い推測力があり、/r/ の消失や母音の長短といった差は障害になりにくい事実があります。
一方、参加者の大半が第二言語話者となる国際会議やオンライン商談では、“中立的でクセが少ない”とされるアメリカ英語が暫定スタンダードになりがちです。
ただし金融・法律・学術の一部領域では、イギリス英語の格式や伝統がブランドとして機能する場面も多く、資料作成やスピーチでRP寄りの表現が好まれることもしばしばあります。
どの専門分野か、どこに拠点を置くか、にもよりますが、両方の英語に慣れ親しんでおくことでスムーズにコミュニケーションを図ることができるでしょう。
ビジネス現場で求められる“対応力”
実務で真に評価されるのは、アクセントに動じず要点を即座に抽出し、適切にレスポンスできる速度です。例えば米本社との定例会議ではGAの早口に追随し、翌日は欧州支社のRPなまりを聞き取る――そんなマルチアクセント環境が当たり前になっています。
対応力を鍛えるコツは二段階。
- 「発音の型」を知識としてインプット:/æ/⇔/ɑː/ や rhotic/non-rhotic など差分を頭で整理。
- 実戦で耳を慣らす:GA・RP両方の音源を交互にシャドーイングし、自分の録音を比較してズレを修正する。
特に電話会議やオンライン会議は音質が落ちるため、母音が曖昧でも文脈で補える“予測リスニング”が重要です。
こうした訓練を積めば、「アクセントのクセを意識せず内容に集中できる状態」――いわゆるリスニング自動化ゾーンに入り、海外出張でもストレスなくコミュニケーションがとれるようになります。
シャドーイングでリスニングを攻略する
アメリカ英語とイギリス英語の発音の違いを聞き分けるには、ただ音声を流すだけでは不十分です。
音を受け取った瞬間に口で再現するシャドーイングは、耳と口を同時に鍛え、アクセント間のギャップを瞬時に補正する最短ルート。
特に語末 /r/ や母音の長短など微差を体で覚え、会議や出張で「今どっち?」と迷わない耳を育てることができます。
シャドーイングがリスニング力向上に効果的な理由
シャドーイングがリスニング力を底上げする最大の理由は、「音声知覚」を筋トレのように鍛え、アメリカ英語とイギリス英語の発音の違いも瞬時にマッピングできる耳をつくる点にあります。
音を聞いた直後に1~2語遅れで口を動かすことで、/æ/ と /ɑː/、rhotic /r/ の有無、フラップのTとクリアなTなど、米英アクセントを分けるキーポイントが運動記憶として刻まれます。
さらに
- 聞いたそばから声帯を動かすことでワーキングメモリの負荷を抑え意味理解に脳リソースを回せる
- 母音・子音の連結や脱落を体感し「書かれた綴りと違う音」を予測できる
──この二段階効果により、人の話し方がどちらのアクセントでも内容に集中しやすくなります。
さらに録音→フィードバックのサイクルを回すと自己流の癖を排除しながら米英ハイブリッドのクリアな発音を身につけ、スピーキングにも波及効果が生まれます。
効果的なシャドーイングのやり方
「聞く→すぐ真似る」を滑らかに回すには、段取りと負荷設定がカギです。
以下の5ステップを守れば、アメリカ英語 (GA) とイギリス英語 (RP) の違いを意識しつつ、無理なく音声知覚を鍛えられます。
- 初聴 – スクリプトなしで2〜3回流し、母音の長短や語末 /r/ の有無など「聞き取れた/曖昧」を色分け。
- スクリプト確認 – 聞き取れなかった箇所を中心に語彙と発音をチェック。「color/colour」など綴り差もメモ。
- オーバーラッピング – スクリプトを見ながら音源と同時発話。GAのflap t、RPの clear t を意識して口慣らし。
- シャドーイング – スクリプトを外し、1~2語遅れで追唱。リンキングやリダクションを体感する。
- 録音とフィードバック – 自分の音声を聴き、GA/RPどちら寄りか確認。専門家の添削を受けると定着が早い。
なお課題2日目以降は、4と5のみ実施します。
シャドーイングの注意点
効果を最大化するには以下の3つを守りましょう。
①単なる復唱で終わらせない
どの単語を発しているかを意識し、「/æ/ は bath、/ɑː/ は bath」のように音とスペルを常にリンクさせる。
②i+1の難易度を維持する
簡単すぎる素材は刺激不足になり、難しすぎると間違った音で練習してしまう危険性が。最初は付いて行けなくても、30回練習すれば追いつけるレベルが理想。
③高頻度で続ける
できるだけ毎日シャドーイングを実施し、脳に適度な負担をかける。短時間でも毎日実施し質×量を確保。
以上を意識すれば、米英どちらの発音が飛んできても瞬時にキャッチできる“二刀流リスニング”が身につきます。
まとめ|シャドーイングでアメリカ英語・イギリス英語の発音を攻略する
アメリカ英語とイギリス英語の発音はたしかに違います。
しかし前述の通り、アメリカ英語を学ぶにせよイギリス英語を学ぶにせよ、リスニング能力が上がれば両方に対応できるようになるものです。
リスニング力向上に最適なのが、シャドーイングに特化したアプリ「シャドテン」です。シャドテンには以下のような特徴があり、リスニング力を効率的に向上させることができます。
【シャドテンの特徴】
◆プロによる毎日の添削
シャドテンでは、毎日プロから英語の音声変化、発音、イントネーションに関するフィードバックが提供されます。自分の発音の良い点や改善すべき点を具体的に知ることができるため、自己流で学んでいるだけでは見逃しがちなポイントをしっかり修正できます。
◆1000以上の教材
シャドテンでは、さまざまなシチュエーションや4つの異なるアクセントを網羅した1000以上の教材が用意されています。イギリス英語もアメリカ英語も学べるようになっており、様々な国のアクセントでシャドーイングすることで、多国籍なメンバーからなる英語会議などにも対応しやすくなります。
◆シャドーイングに最適な機能
シャドテンには、AB再生(繰り返し再生機能)やスピード調整機能、スクリプト表示切り替え機能など、シャドーイングを効果的に行うための豊富な機能が搭載されています。これらの機能を使いながら、自分のペースでスピーキングの練習ができ、発音やリズムの改善が図れます。
シャドーイングで英語音源を再現する中で、英語の発音や抑揚といったものの理解が深まり、スピーキング力にも効果があります。
英語を話すのが恥ずかしい、英会話に抵抗がある方は、ぜひシャドテンを英語学習に取り入れ、リスニング力を向上させましょう。
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