ビジネスの現場で頻繁に登場するのが「発注」という行為です。「この内容で発注します」「追加で発注をお願いします」など、日本語では一言で済ませられる場面も多いですよね。
しかし英語では order / place an order / purchase など、「発注」を表す表現が複数あり、それぞれニュアンスやフォーマル度、使う場面が大きく異なります。
どの表現を使えば「正式な発注」と伝わるのか、迷った経験がある方も多いのではないでしょうか。
この記事を読めば
- 「発注」を表す主要な英語表現の違いと使い分け
- メールや会話で自然に使える発注フレーズ
- 海外取引で誤解を防ぐための表現選びのポイント
- 発注表現を正しく聞き取り、使いこなすためのリスニング力強化法
がわかります。
「この内容で発注します」「正式に進めてください」と英語で自信を持って伝えたい方や、ビジネスの場で発注に関するやり取りをスムーズに進めたい方は、ぜひご一読ください。
※シャドテンラボおよびシャドテンは、株式会社プログリットによって運営されています
リスニング力を上げたいけどどうしたらいいかわからない・・という方へ。
当社のLINE公式アカウントで簡単なアンケートにお答えいただくと、無料で『リスニング力を飛躍的に上げる英語学習法』のWeb bookをプレゼント。




下のボタンからぜひ「友だち追加」をお願いいたします!

「発注」を英語で表す基本表現
発注を表す英語には、いくつかの基本表現があります。
それぞれの意味と使われる場面を理解することで、無理なく使い分けられるようになります。
order の意味とビジネスでの使い方
order は「注文する」「発注する」という最も基本的な表現です。
We would like to order 100 units. (100個発注したいと考えております。)のように、数量を伴う発注で広く使われます。
カジュアルすぎる表現ではなく、ビジネスでも問題なく使えますが、やや直接的な印象を与える場合があります。
例:Please let us know if you can order these items by next week.
(来週までにこれらの商品を発注可能かご連絡ください。)
place an order がよく使われる理由
place an order は、order よりも一段丁寧でフォーマルな響きがあります。特に初めての取引先や、書面・メールでの発注では好まれる表現です。
「正式に発注手続きを行う」というニュアンスがあり、実務では非常によく使われます。
例:We would like to place an order for the items listed below.
(下記の品目について発注させていただきたく存じます。)
purchase / buy は発注として使える?
purchase や buy は「購入する」という意味で、発注そのものを表すにはややズレがあります。社内文書や契約寄りの文脈では purchase が使われることもありますが、取引先への発注では order が無難です。
例:This equipment was purchased through our procurement department.
(この機器は当社の調達部門を通じて購入されました。)
発注に関連する基本動詞一覧(request / arrange など)
request は「依頼する」、arrange は「手配する」という意味で、直接的な発注を避けたい場合に使われます。
表現を柔らかくしたいときの選択肢として覚えておくと便利です。
例:We would like to request the arrangement of the following items.
(以下の品目の手配をお願いしたいと考えております。)
order / place an order / purchase の違いと使い分け
「発注」と一口に言っても、英語では使う動詞によって相手が受け取るニュアンスやフォーマル度が変わります。特に海外取引では、言葉選びひとつで「正式な発注なのか」「まだ検討段階なのか」が誤解されることも少なくありません。
ここでは、order / place an order / purchase の違いを整理し、実務で迷わない使い分けの考え方を押さえておきましょう。
ニュアンス・フォーマル度の違い
order < place an order < purchase(文脈次第)
というイメージで捉えると分かりやすいでしょう。
place an order は「正式な手続きを踏んで発注する」という響きがあり、メールや契約に近い場面でよく使われます。一方、purchase は社内文書や会計・契約寄りの文脈で使われることが多く、取引先への直接的な発注には注意が必要です。
海外取引で誤解が起きやすい表現
buy を使うと、単なる購入意思と受け取られ、正式な発注と認識されないケースがあります。
たとえば We want to buy these items. (これらの商品を購入したいです。)と言うと、「まだ検討段階」と受け取られる可能性もあります。
正式な発注であることを伝えたい場合は、order や place an order を使う方が安全です。
「発注=order」で通じないケースとは
条件や契約が絡む場合、order だけでは情報不足になることがあります。
特に海外取引では、数量・納期・価格・条件を明確にセットで伝えないと、発注が成立したと認識されないこともあります。
例:This order is subject to the agreed delivery date and pricing.
(本発注は、合意済みの納期および価格を条件としています。)
ビジネスで自然に使える「発注する」英語フレーズ
発注表現で大切なのは、「正確さ」と「トーンの調整」です。強すぎても失礼になり、弱すぎても曖昧になります。
ここでは実務で使いやすい定番フレーズを紹介します。
失礼にならない基本の発注フレーズ
We would like to place an order for the following items.
(以下の品目について発注させていただきたく存じます。)
丁寧で汎用性が高く、多くの場面で使えます。
強すぎず弱すぎない依頼表現
Could you please arrange the order as discussed
(ご相談した内容で発注の手配をしていただけますでしょうか。)
依頼ベースにすることで、柔らかい印象になります。
初めての取引先向けの丁寧な言い回し
We would appreciate it if you could proceed with the order.
(発注手続きを進めていただけましたら幸いです。)
感謝表現を添えることで、より丁寧になります。
メールで使える発注の定型英語フレーズ
発注メールでは、構成が非常に重要です。
相手が一読して内容を把握できるよう、定型表現を押さえておきましょう。
件名(Subject)で使える発注表現
- Subject: Purchase Order No.12345
(件名:発注書番号12345)- Subject: Order Confirmation
(件名:発注のご連絡)
本文での定型フレーズ
- Please find below the details of our order.
(以下に発注内容の詳細を記載いたします。)
書き出しとしてよく使われます。
条件・数量・価格を正確に伝える表現
- The quantity, price, and delivery date are as follows.
(数量・価格・納期は以下のとおりです。)
情報をまとめるときに便利です。
発注メールの例文(シンプル/丁寧)
【シンプルな発注メール例】
Subject: Order Confirmation
Dear ○○,
We would like to place an order for the following items.
Please find below the details of our order.
The quantity, price, and delivery date are as follows.
Thank you for your cooperation.
Best regards,
(件名:発注のご連絡
以下の品目について発注させていただきます。
発注内容の詳細は以下のとおりです。
数量・価格・納期は下記をご確認ください。
どうぞよろしくお願いいたします。)
【初めての取引先向け・丁寧な発注メール例】
Subject: Purchase Order No.12345
Dear ○○,
We would like to place an order for the items listed below.
We would appreciate it if you could proceed with the order at your convenience.
Please find below the details regarding quantity, price, and delivery date.
Should you have any questions, please let us know.
Sincerely,
(件名:発注書番号12345
下記の品目につき、発注させていただきたく存じます。
お手すきの際に発注手続きを進めていただけましたら幸いです。
数量・価格・納期の詳細は以下をご確認ください。
ご不明点がございましたら、お知らせください。)
シーン別|発注に関わる英語例文
発注は一度きりではありません。実務では、さまざまな「追加のやり取り」なども発生します。
シーン別の発注に関わる英語例文を見ていきましょう。
納期を指定して発注する場合
納期を伝える際は、具体的な日付を明示することで認識のズレを防げます。
例:We would need the items delivered by June 30.
(6月30日までに納品していただく必要があります。)
緊急・至急で発注する場合
緊急性を伝えるときは、依頼のトーンを保ちつつ理由を添えると丁寧です。
例:This is an urgent order. We would appreciate your prompt response.
(こちらは至急の発注となります。迅速にご対応いただけましたら幸いです。)
継続発注・追加発注をする場合
すでに取引がある場合は、「同じ条件」であることを明示するとスムーズです。
例:We would like to place an additional order for the same items.
(同じ商品について追加で発注したいと考えております。)
発注内容を変更する場合
変更連絡は、どの発注に対する変更かを明確にすることが重要です。
例:We would like to make a change to the order we placed yesterday.
(昨日発注した内容について変更をお願いしたいと考えております。)
発注をキャンセルする場合
キャンセル時は、謝意や遺憾の意を示す表現を添えるのが一般的です。
例:We regret to inform you that we need to cancel the order.
(誠に残念ではございますが、当該発注をキャンセルさせていただく必要がございます。)
発注済みか確認する場合
確認メールでは、相手を責める印象にならないよう、丁寧な聞き方を心がけましょう。
例:Could you please confirm the status of our order?
(当社の発注状況をご確認いただけますでしょうか。)
発注書(PO)を英語で書くときの基本
PO(Purchase Order)は、発注内容を正式に示す重要な書類です。
構成と定型表現を知っておくことで、混乱を防げます。
Purchase Order(PO)の基本構成
Purchase Order(PO)は、発注内容を正式に文書化するための書類です。
最低限、以下の情報を明記することで、数量や条件の認識違いを防げます。
- PO Number(発注書番号)
- Order Date(発注日)
- Item Description / Quantity(商品名・数量)
- Unit Price / Total Amount(単価・合計金額)
- Delivery Date(納期)
例:
- PO Number: 2024-015
(発注書番号:2024-015)- Order Date: May 10, 2024
(発注日:2024年5月10日)
POでよく使われる英語表現
POでは、誰が見ても同じ意味で理解できる定型表現が使われます。
以下は特に頻出する表現です。
- Unit Price(単価)
- Total Amount(合計金額)
- Delivery Date(納期)
- Quantity(数量)
- Payment Terms(支払条件)
例:
- The unit price is USD 50, and the total amount is USD 5,000.
(単価は50米ドル、合計金額は5,000米ドルです。)- The delivery date is scheduled for June 30.
(納期は6月30日に設定されています。)
メール+PO送付時の定型文
POは単体で送るのではなく、メール本文で簡潔に補足するのが一般的です。
「何の書類か」「確認してほしい点」を明示すると、やり取りがスムーズになります。
例①(基本)
Please find attached our Purchase Order for your reference.
(ご確認用として、発注書を添付いたします。)
例②(確認依頼を含める場合)
Please find attached our Purchase Order.
Kindly review the details and let us know if you have any questions.
(発注書を添付いたしました。内容をご確認のうえ、ご不明点がございましたらお知らせください。)
例③(承認・返信を求める場合)
Please confirm receipt of the attached Purchase Order.
(添付の発注書をご受領いただけましたらご一報ください。)
口頭・電話での発注英語フレーズ
メールと違い、口頭での発注は聞き取り力が成否を分けます。
相手の言葉を正確に理解できなければ、トラブルにつながります。
会議中に発注を伝える表現
例:We are ready to place the order based on today’s discussion.
(本日の協議内容を踏まえ、発注を進める準備ができています。)
会議の結論として発注意思を示す表現で、その場で合意が取れたことを明確に伝えたい場合に適しています。
正式な発注であることを示すため、後ほどメールやPOでフォローするのが一般的です。
電話での発注でよく使われる言い回し
例:I’m calling to place an order we discussed earlier.
(先ほどご相談した件について発注のためにお電話しています。)
電話では前提情報を簡潔に示すことで、相手が話の流れをすぐ理解できるようになります。
数量や納期は聞き間違いを防ぐため、必ず復唱・確認すると安心です。
聞き返し・確認に使える英語フレーズ
例:Just to confirm, the quantity is 500 units, correct?
(確認ですが、数量は500個でお間違いないでしょうか。)
発注の場面では、確認の一言がトラブル防止につながります。遠慮せずに確認することで、かえって信頼感を持たれるケースも多いです。
発注の英語表現を使いこなすには
英語で発注できるようになりたいと思うと、まず order や place an order といった表現を覚えようとする方が多いでしょう。
しかし、英語の「発注」を本当に使いこなすためには、単語や定型フレーズを覚えるだけでは不十分です。なぜなら、発注は相手の意図や状況、合意の度合いによって、適切な表現や伝え方が大きく変わるからです。
ここでは、「発注の英語」を実務で正しく使いこなすためになぜリスニング力が重要なのか、そしてその力をどう伸ばすべきかを解説します。
「リスニング力」が不可欠な理由
英語での発注表現を使いこなすには、まず前提として「発注に関する英語表現は単体で使われることがほとんどない」という点を理解する必要があります。
order や place an order といった表現は、会議やメール、電話でのやり取りを経たうえでの“結論”として使われることが多く、それまでの条件確認や交渉内容を理解できてこそ、適切に使えるものです。相手がどの条件に合意しているのか、何がまだ確定していないのか、どこまで話が進んでいるのかを聞き取れなければ、学んだ発注表現を使う場面そのものに到達できません。
また、発注には強く確定した意思を示すべき場面もあれば、まだ調整余地を残した柔らかい表現が適切な場面もあります。たとえば、正式な発注書を発行する段階と、数量や納期をすり合わせている途中段階では、使う英語表現やトーンは大きく異なります。
その場面の空気感や求められている発注の強さを判断するために欠かせないのが、相手の発言内容や背景、状況を正確に理解するリスニング力です。
言い換えれば、リスニング力こそが「発注に関わる英語」を誤解なく選び、自然に使いこなすための土台なのです。
リスニング力向上の近道はシャドーイング
前述の通り、英語で発注をスムーズに行うためには、相手の発言内容や状況を正しく理解するリスニング力が欠かせません。
シャドーイングを英語学習に取り入れ、リスニング力を向上させましょう。
シャドーイングとは?
シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら1〜2語遅れて声に出して追いかける学習法です。
本物の影(shadow)のように音を追いかけることから、この名前がついています。スクリプトを見ずに行うことで、実際の会議や電話、発注のやり取りと同じ条件でリスニング力を鍛えられるのが大きな特徴です。
シャドーイングの効果
シャドーイングを続けることで、英語の音を単語やフレーズとして瞬時に捉える「音声知覚」が鍛えられます。
例えば
“We would like to place an order.”
という発注の定型表現も、ネイティブが話すと「ウィドゥライクトゥプレイサノーダー」のように音がつながって聞こえます。音声知覚が弱いとこうした自然な音の変化に対応できず、たとえ place an order という表現を知っていても、実際の音声から意味を結びつけることができません。
その結果、会議や電話で発注の話が出た瞬間に内容を取りこぼしてしまいます。

一方で、音声知覚が鍛えられると、聞いた瞬間に「発注の表現だ」「ここで合意が取られそうだ」と判断でき、意味理解に余裕が生まれます。音を聞いてから意味を理解するまでのプロセスがスムーズになり、発注に関する英語も自然に聞き取れるようになるのです。
さらに英語特有の音のつながりやリズムを真似ることで、自分の発音も滑らかになります。
その結果、発注内容を口頭で伝える場面でも、相手に伝わりやすくなり、会議や電話でのやり取りがよりスムーズになるのもシャドーイングのメリットです。

まとめ|発注の英語は「覚える」より「聞き取れる」ことが重要
英語の「発注」は、order / place an order / purchase など、文脈や場面によって使う表現が大きく変わります。しかし本当に重要なのは、どの表現を使うか以前に、相手の話を正しく聞き取れているかどうかです。
発注は、会議やメール、電話でのやり取りを経た「結論」として行われることがほとんどです。そのため、条件や合意の度合いを聞き取れなければ、正しい発注表現を選ぶことも、適切なタイミングで発注することもできません。
「発注に関する英語」を実務で使いこなすためには、フレーズ暗記だけでなく、音声知覚を鍛え英語の音を自然に聞き取れる状態になることが欠かせないのです。
シャドテンでシャドーイングの効果を最大化しよう

発注に関する英語をスムーズに聞き取り、正しく使えるようになりたい方におすすめなのが、シャドーイング特化型アプリ「シャドテン」です。
シャドテンは、特にビジネス英語のリスニング力を伸ばしたい方に最適な学習サービスです。
最大の特長は、プロがあなたのシャドーイング音声を毎日添削してくれること。英語特有の音声変化(リエゾン・弱形・脱落など)を中心に、良かった点と改善点を具体的にフィードバックしてくれるため、発注や会議で聞き取れない原因をピンポイントで把握できます。
教材は1000以上、4つのアクセントに対応しており、自身の英語学習の目的やレベルにぴったりと合った教材で効率よくトレーニングできるのも魅力です。
さらにAB再生やスピード調整、スクリプト切り替えなど、シャドーイングに集中できる機能も充実しているため、忙しいビジネスパーソンでも無理なく続けられます。
英語での発注を「聞き返さずに進めたい」「会議で発注の話が出ても慌てたくない」そう感じている方こそ、シャドーイングを習慣化する価値があります。
英語の聞こえ方が変わる感覚を、ぜひシャドテンで体験してみてください。
また、当社公式LINEの「友だち追加」をしてアンケートにお答えいただくと「リスニング力向上に役立つWeb book」が受け取れます。 リスニングに役立つ情報もLINEで配信していますので、ぜひこの機会にご登録ください。

シャドテンオリジナルWeb book『究極のリスニング学習法』をプレゼント!!
全5問のアンケートに答えるだけで無料でGETできるので、ぜひ友だち追加してみてくださいね。
- 最新のリスニングTips
- リスニング診断
- 限定セミナー情報
など、リスニング力を上げたいあなたにピッタリなお役立ち情報を配信中です。



