英語学習者なら、一度は「Couldn’t you…?」や「Isn’t it…?」といった否定疑問文を耳にしたことがあるでしょう。文法書を開いて定義を調べるのもいいですが、学んだだけでは使いこなせないことが多いはずです。
発音やニュアンスを会得しないままでは、会話が途切れたり誤解を招いたりしかねません。
そこで本記事では、否定疑問文の基本や使い方のコツ、返答の仕方などをご紹介します。否定疑問文を使いこなして、英会話上級者を目指しましょう!
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否定疑問文入門:定義と基本構造
この章では否定疑問文の基礎を一気に押さえます。まずは「そもそも否定疑問文って何?」という定義を押さえ、次に普通の疑問文とどう違うのかを整理します。
次に否定疑問文の基本の作り方を学んだら、実務での応用力を養いましょう。
否定疑問文の定義
否定疑問文とは、「Don’t you…?」「Isn’t it…?」のように、助動詞の後に not を入れて問いかける文のことです。
単なる質問以上に「そうですよね?」「~ではないの?」という同意確認や驚き、皮肉などさまざまなニュアンスを伝えられるのが特徴です。
ビジネスの場でも、相手の意見を確認したり、会話をスムーズに進めたりするのに役立ちます。
否定疑問文と通常の疑問文との違い
普通の疑問文(Did you finish?)は単に「終わりましたか?」と情報を求めます。一方、否定疑問文(Didn’t you finish?)は「終わっているはずですよね?」という前提や驚きを含みます。
通常の疑問文 | 否定疑問文 | 主なニュアンス |
---|---|---|
Did you finish the report? | Didn’t you finish the report? | 終了確認 vs 「終わっているはず」 |
Are you free this afternoon? | Aren’t you free this afternoon? | 空き確認 vs 「空いているんじゃ?」 |
Will he attend tomorrow? | Won’t he attend tomorrow? | 参加予定確認 vs 「参加するよね?」 |
この違いを意識すると、相手に「予想の確認」や「驚きの表現」など、目的に合わせた問いかけが可能になり、より自然な英会話が実現できます。
否定疑問文の基本的な作り方
否定疑問文は「助動詞+not+動詞の原形+?」という形で作ります。
現在形なら “Don’t we start now?”、過去形なら “Haven’t they arrived?”、未来形なら “Won’t she join us?” のように、時制に合わせて do, be, have, will などを使い分けましょう。
形式 | 助動詞 | 通常の疑問文 | 否定疑問文 |
---|---|---|---|
現在簡単形 | do/does | Do you work from home? | Don’t you work from home? |
過去簡単形 | did | Did they submit the report? | Didn’t they submit the report? |
現在完了形 | have | Have you seen the new policy? | Haven’t you seen the new policy? |
be動詞(現在形) | is/are | Is she ready for the meeting? | Isn’t she ready for the meeting? |
未来形 | will | Will he join us tomorrow? | Won’t he join us tomorrow? |
最初は紙に何度も書いて口に出し、パターンを体に染み込ませると自然に使えるようになります。
用法とニュアンス:ネイティブの使い分け術
ここでは、否定疑問文が持つ多彩な意図と使い方を学びましょう。
まずは「確認」「反論」「驚き」の3大パターンに分け、それぞれの場面でどんなニュアンスを与えられるかをご説明します。また、意味を大きく左右するイントネーションについても解説します。
相手への印象操作や会話の深め方を身につけ、ビジネスシーンでの活用力を高めましょう。
確認・反論・驚き…意図別の使い分けや用法
否定疑問文は「確認」「反論」「驚き」の3つの意図で使い分けると効果的です。
意図 | 英語例文 | 日本語訳 |
---|---|---|
確認 | Don’t you have the file? | ファイルは持ってますよね? |
反論 | Isn’t that what we agreed on? | それで合意したんじゃなかった? |
驚き | Haven’t they started without us already? | もう私たぬきで始まってるの? |
確認パターンでは、相手が既に知っているはずの事実を確認するときに使います。
例えば「Don’t you have the file?」は「ファイルは持っているよね?」と前提を共有しつつ確認できます。
反論では、自分の認識と異なる意見に対して「Isn’t that what we agreed on?(それって合意した内容じゃないの?)」と事実を正すニュアンスを出せます。
驚きでは「Haven’t they started without us already?(もう私たち抜きで始まってるの?)」のように、予期せぬ状況に対する驚きを強調可能です。
各パターンはイントネーションも変わるため、実際に声に出して練習し、ビジネス会話で効果的に使い分けましょう。
皮肉や強調を表すニュアンス
否定疑問文は皮肉や強調にも使えます。
たとえば「Don’t you just love tight deadlines?(締切大好きなんでしょ?)」のように、実際には締切に追われる辛さを逆説的に伝えられるのが特徴です。
また「Isn’t she brilliant?(彼女ってすごくない?)」のように強調して褒める表現も可能です。
適切なイントネーションを添えることで、意図した微妙なニュアンスが相手にしっかり届きます。
イントネーションのパターン
否定疑問文は、文末の上がり下がりで意図が大きく変わるため注意が必要です。
パターン | 意図・ニュアンス | 例文 | 説明 |
---|---|---|---|
上がり調子↑ | 確認・同意を求める | Don’t you agree↑? | 文末を上げることで「…ですよね?」とやわらかく確認できる |
下がり調子↓ | 驚き・反論・強調 | Haven’t they started↓? | 文末を下げることで「本当に?」「そうなの?」と強い驚きを演出 |
フラット― | 軽い疑問・提案 | Aren’t we leaving now―? | 上げ下げ控えめで「そろそろ行かない?」と軽く問いかける |
まず「確認・同意を求める」場合は語尾を上げ調子にし、相手の肯定を促します。
次に「驚き・反論」では語尾を下げ調子にして、断定的な印象を与えます。
また、中間的な「軽い疑問」ではイントネーションをフラットに保ち、相手に考えさせる余地を残すことも可能です。
練習方法としては、録音アプリでネイティブ音声と自分の声を比較し、上げる場所・下げる場所をメモしながらシャドーイングすると、リズム感と抑揚が効果的に身につきます。
豊富な例文で実践イメージをつかむ
この章では、実際に使えるフレーズを豊富に取り上げます。
ビジネスシーンで即戦力となる定型例文と、プライベートやカジュアルな場面で役立つリアルな例文をそれぞれ紹介します。
例文を声に出して何度も練習し、否定疑問文を自然に口から出るレベルまで引き上げましょう。
ビジネスシーンで使える典型例文
会議やメール、クライアント対応など、仕事の現場ですぐ使えるフレーズを豊富に集めました。状況に合わせてイントネーションを変えながら練習しましょう。
- Don’t you have the agenda ready?
(議題は準備できていますよね?) - Isn’t the deadline tomorrow?
(締切は明日でしたよね?) - Haven’t we confirmed the venue?
(会場は確認済みでしたよね?) - Won’t the client join the call?
(クライアントも参加しませんか?) - Don’t you think we need more data?
(もっとデータが必要だと思いませんか?) - Isn’t this proposal aligned with our goals?
(この提案、目標に合致してますよね?) - Haven’t you forwarded the minutes yet?
(議事録、まだ送っていませんよね?)
日常会話でよく聞くリアルな例文
ここでは、友人との雑談やプライベートで自然に使える例をピックアップしました。カジュアルな場面で相手との距離を縮めるのに役立ちます。
- Don’t you live near here?
(ここら辺に住んでるんじゃないの?) - Isn’t it a bit cold today?
(今日はちょっと寒くない?) - Haven’t you seen that movie yet?
(あの映画、まだ観てないの?) - Won’t you join us for dinner?
(夕食、一緒にどう?) - Don’t you love this song?
(この曲、好きじゃない?) - Isn’t your new phone amazing?
(新しいスマホ、すごくない?) - Haven’t you tried the café down the street?
(あの通りのカフェ、行ってみた?) - Won’t you be taking a break this weekend?
(今週末は休むんじゃないの?)
否定疑問文への返答方法をマスターする
否定疑問文に対する返答は、見た目以上にややこしいポイントがあります。相手の問いが「Don’t you…?」なら、回答の“Yes/No”が普通の疑問文とは逆になる場合があるからです。
この章で肯定・否定それぞれの基本パターンを学び、混乱なくスムーズに答えられる技術を身につけましょう。
肯定の返答パターン
肯定返答の鍵は「質問文の前提が事実なら Yes」を選び、動詞を肯定形に戻すことです。
“Don’t you have the report?” と聞かれ、実際に持っているなら “Yes, I do.” が正解になります。フォーマルな場面では “Yes, I do have it.” とフルセンテンスで述べると丁寧な印象を与えられます。
別の例として “Isn’t the meeting at two?” に同意する場合、“Yes, it is.” と短く返答しましょう。“Yeah, at two.” と省略すれば口語的です。
大切なのは Yes が否定を打ち消すのでなく、相手の想定を肯定している点です。この原則さえ押さえれば、どんな否定疑問文でも迷いません。
語尾を少し上げるとフレンドリーさが増し、メールでは句読点を丁寧に打つことで誤解を防げます。
否定の返答パターン
前提が誤りなら No を先頭に置き、動詞を否定形に戻します。
“Don’t you like coffee?” と聞かれて苦手なら “No, I don’t.” が自然です。ここで No は質問全体を否定し、後ろの don’t が内容を具体化します。
丁寧にしたいときは “No, I don’t really like coffee.” と理由を添えると角が立ちません。“Isn’t this figure correct?” への “No, it isn’t.” も同じ構造です。カジュアルなら “Nah, not really.” で十分伝わります。
口頭では語尾をやや下げ、はっきりしたトーンを保つと誤解が起きにくいでしょう。メールの場合は “I’m afraid it isn’t.” と婉曲表現を用いるとプロフェッショナルな印象になります。ネイティブは内容を否定する前に “Actually, no.” とワンクッション置くことも多く、相手の期待を裏切る場面で便利です。
練習の際はまず Yes/No を決め、その後で動詞を肯定形・否定形に整えると混乱が減ります。
文法+リスニング強化で会話力を完成させる
ここまでで否定疑問文を含む文法パターンは理解できましたが、知識があっても相手の発話を聞き取れなければ会話は一方通行です。
そこで、ここからは文法知識だけでは不足する理由と、リスニング力を鍛えるおすすめの学習法をご紹介します。
忙しいビジネスマンでも継続しやすい学習法をご紹介しますので、「英会話力を磨きたい」と考えている方はぜひ参考にしてください。
文法だけではキャッチボールにならない
会議で相手が “Isn’t it better to postpone?” と言ったとき、文の形はわかっていても音を聞き取れなければ返事に詰まってしまいます。
文法を覚えるのは、あくまで「ルールブックを読む」段階にすぎません。いざ試合が始まれば、飛んでくるボールを瞬時に目でとらえ、そのまま投げ返す反射神経が求められます。
英会話で言えば、その反射神経こそがリスニング力なのです。音を正確にキャッチできる耳がなければ、いくら高度な文法を知っていても会話のラリーは長続きしません。
シャドーイングが会話力を底上げする理由
シャドーイングとは、聞こえてきた音声の後を追うようにして英語を発話するトレーニングのことで、リスニング力の向上に最適な学習法です。
私たちはリスニングの際、「音声知覚」と「意味理解」という2つの能力を用いて会話の内容を理解しています。
「音声知覚」とは音を単語として認識する能力のことで、例えば「ラナウェイ」と聞こえたら「run」と「away」という2つの単語として認識することを言います。
一方「意味理解」は、単語の意味を理解する能力のことです。先ほどの例では、「run away」を「逃げる」という意味として理解することを「意味理解」と言います。
日本人は英語の音を単語として認識する能力が低いと言われていますが、シャドーイングを継続すれば音の知識の幅が広がり、「音声知覚」の能力が向上します。
時間効率が高く、忙しいビジネスマンにこそ最適な学習法と言えるでしょう。
シャドーイングにおすすめの英語学習アプリ
シャドーイングを独学で続けるのは、意外とハードルが高いものです。
- 自分の発音が正しいか確信が持てない
- どの教材を選べばいいかわからない
こうした悩みを一気に解決してくれるのが、シャドーイング特化型アプリ「シャドテン」です。
録音した音声を送ると、英語の音声変化を熟知したプロ講師が毎日添削し良かった点と改善点を具体的にフィードバックしてくれます。
教材も、英語の4アクセントをカバーした1,000本以上がレベル別にそろっているので、迷う必要がありません。さらにABリピート、再生速度調整、スクリプト表示切替など、効率アップの機能が満載です。
通勤や昼休みに30分だけスマホで練習するだけでもOKです。
文法知識をすぐ実戦に転換し、相手の言葉を聞いて返す“本物の会話力”を最短ルートで手に入れましょう。まずは無料トライアルで、プロの添削を体験してみてください。
まとめ:否定疑問文を自在に使い、シャドーイングで聞く力も伸ばそう
否定疑問文は「確認・反論・驚き・皮肉・強調」と幅広い意味を持つ便利な構文です。基本は助動詞+not+動詞で作り、上げ調子と下げ調子を使い分けることで意図が鮮明になります。
文法を覚えたら、実戦では相手の発話を瞬時に捉える耳が不可欠です。
シャドーイングならリスニングとスピーキングを同時に鍛え、習得速度を大幅に引き上げられます。さらに、プロが毎日添削してくれる「シャドテン」を活用すれば、発音のクセや音声変化の弱点を短期間で修正可能です。
文法知識とリスニング力をかけ合わせ、ビジネスの現場で即応できる英会話力を手に入れましょう。
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