あなたはプレゼンや日常会話で「話が伝わっていないかも」と感じたことはありませんか?
本記事では、サウンド・コミュニケーションエキスパートのジュリアン・トレジャーが語る「How to speak so that people want to listen(人を惹きつける話し方)」を題材に、英語学習とコミュニケーションスキル向上の一石二鳥を狙います。
トークのキーポイントを押さえつつ、シャドーイング学習の実践方法まで網羅。詳しく解説していきますので、英語力を底上げしたい方はぜひ最後までご覧ください。
※シャドテンラボおよびシャドテンは、株式会社プログリットによって運営されています
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Julian TreasureのTED「How to speak so that people want to listen」とは?
「声は誰もが奏でる最強の楽器」。ジュリアン・トレジャーの名言どおり、話し方一つで周囲の反応は劇的に変わります。本セクションでは、トークの背景と核心メッセージを解説。
7つの“話し方の罪”と、心を動かす4つの原則“HAIL”を押さえれば、あなたのスピーチは格段に説得力を増すはずです。
プレゼン概要と背景
- 登壇者:Julian Treasure (ジュリアン・トレジャー)
- 公開年:2013年
- 講演時間:9分58秒
- テーマ:話し方の改善によって世界をより良くする
ジュリアンは「人が話しても聞いてもらえないのはなぜか?」という普遍的な疑問を提示し、原因を“声の使い方”と“発言内容”の両面から紐解きます。
サウンド・コミュニケーションの専門家らしく、声質・リズム・抑揚といった音声要素を科学的に分析しつつ、誰でも実践できる具体策を提示。「音を意識的に創り、意識的に聴く世界」をビジョンに据え、TEDの理念 “Ideas worth spreading” を体現したプレゼンです。
トークの要点まとめ
- 聞く側が離れる7つの習慣
ゴシップ、ジャッジ、否定、愚痴、言い訳、誇張・嘘、独善──これらは“7つの話し方の罪”としてリスト化されます。どれかに心当たりがあれば要注意。「誰もが無意識にやりがちだからこそ、まずは自覚が第一歩」と強調します。 - “HAIL”――心を動かす4つの礎
- Honesty(正直さ)
- Authenticity(自己一致)
- Integrity(誠実さ・一貫性)
- Love(思いやり)
「HAIL=歓迎する」を合言葉に、これらを土台にした発言こそが相手に届くと提案。
- 声のツールボックスを開く
声域、声色、韻律(抑揚)、ペース・沈黙、ピッチ、ボリューム――声を構成する要素を“楽器”として扱い、状況に応じて使い分ける大切さを説きます。 - 6つのウォームアップで即効改善
わずか1分のルーティンで声が格段に出やすくなることを、観客参加型デモで証明。 - 最終ビジョン:音に対する“意識”の共有
“Create sound consciously, consume sound consciously”――話し手も聞き手も音を意識すれば、理解が当たり前の世界になる。
彼は現在私たちが生きている世界の状況を「雑音や騒音が渦巻く環境で、ほとんど耳を傾けていない相手に向かい、決して上手とは言えない話し方をしている」と言っています。
「もし人類が意識的に聴く人を相手に、目的にふさわしい環境で力強く話せたら世界はどんな風になるのか?もし私たちが音を意識的に創り出し意識的に受け止め、すべての環境を、音を意識してデザインしたら世界はどうなるのか?」
「世界には音が美しく響き、そこでは相互理解が当たり前になるだろう。これこそ広める価値のあるアイディアだ。」とスピーチを締めくくっています。
TEDトーク内の印象的な英語フレーズ集
ジュリアン・トレジャーの語り口は短くともエッジが効いた表現で満載です。本セクションでは、特にインパクトが強い名フレーズを厳選して紹介します。前半は聞き手の心を一瞬でつかむクリエイティブ表現、後半はビジネスシーンで即転用できる語彙・キーワードを取り上げ、ニュアンスと活用例をあわせて解説します。
聞き手の心をつかむクリエイティブ表現と日本語訳
英語フレーズ | 日本語訳 | ニュアンス・使いどころ |
---|---|---|
“The human voice: It’s the instrument we all play.” | 人の声――私たちが誰しも奏でる楽器です。 | 声を「楽器」にたとえた比喩でオープニングを鮮やかに彩る。自己紹介やプレゼン冒頭で使うと聴衆の注意を一気に引き寄せられる。 |
“It’s the only one that can start a war or say ‘I love you.’” | 戦争を始めることも「愛している」と告げることもできる唯一の音です。 | 声の「破壊力」と「優しさ」を対比させ、言葉の重みを強調。コンフリクト解決やリーダーシップ研修の導入にも効果的。 |
“Complaining is viral misery.” | 不満は不幸をまき散らすウイルスだ。 | 苦情・グチの悪影響を一言で表すパンチライン。社内文化改革のスライドやSNS投稿にも映える。 |
“Some people have a blamethrower.” | 責任をなすりつける“責任転嫁砲”を振り回す人もいる。 | “flamethrower”をもじった造語で言い訳癖を皮肉る。ユーモラスに問題提起したいときに。 |
“Sodcasting—imposing your sound on people around you.” | “ソドキャスティング”――周囲に音を押し付ける行為。 | 公共マナーを説く際の決めフレーズ。プレゼンや社内掲示でマナー啓発に。 |
ここで紹介したフレーズはいずれも「短い・比喩的・リズミカル」の3拍子がそろい、印象に残りやすいのが特徴です。丸ごと暗唱しておくと、自分のスピーチに挟み込めるようになります。
ビジネスシーンでも応用できる語彙・表現
キーワード | 意味・解説 | 例文 |
---|---|---|
integrity | 誠実さ、一貫性。「言ったことを実行する人」という評価指標に直結。 | “Our brand reputation relies on the integrity of every team member.” 「私たちのブランド評価は各メンバーの誠実さにかかっています」 |
authenticity | 本物らしさ。カスタマーサクセスや採用広報で重視されるバリュー。 | “Customers respond to authenticity more than polished advertising.” 「顧客は作り込まれた広告より“本物感”に反応します」 |
register | 声の“音域”や“共鳴位置”。胸声(chest register)は重厚感を演出。 | “Drop to a lower register when you deliver key figures.” 「主要な数字を示すときは声を低くして重みを出しましょう」 |
prosody | 音声の抑揚・リズム。“meta-language”として意味を補強。 | “Good prosody keeps remote listeners engaged during webinars.” 「良い抑揚はウェビナーの離脱を防ぎます」 |
fit for purpose | 用途に適した。職場環境やプロダクトレビューで頻出。 | “Is our meeting room acoustically fit for purpose?” 「この会議室は音響的に目的に適していますか?」 |
consciously | 意識的に。 | “Let’s consume media more consciously to avoid information overload.” 「情報過多を避けるため、メディアをもっと意識的に消費しましょう」 |
活用のコツ
- 抽象名詞+実務シーンでフレーズ化すると説得力が跳ね上がります。
- シャドーイングでは「アクセント位置」「母音の長短」を意識し、プロソディーごとコピーすると通じる発音に。
- すぐにメールや資料へ応用したい場合は、例文の主語・動詞を入れ替えるだけでOKです。
TEDを英語学習に活かす!視聴ステップとポイント
TEDトークは生きた英語を学べるとても優良な教材です。ただし、見ただけ・聞いただけでは優良な教材の内容は定着しません。
本セクションでは、初心者でも迷わず実践できる3つのステップ学習と、リスニングと発音を向上させるシャドーイングを具体的に解説します。
おすすめの3ステップ学習法
STEP 1:アクティブ視聴
- 字幕は英語で設(難しすぎる場合は日本語を定期的に確認してok)
- 1文ごとに「意味は?」「なぜこの語順?」とセルフクエスチョン
- 聞き取れなかった箇所は再生速度0.75×でリプレイ
STEP 2:ディープリスニング – “構造”を解剖する
- スクリプトを印刷し、主語・動詞・修飾語を色分け
- プロソディー(抑揚)の切れ目をスラッシュで区切り、息継ぎ位置を可視化
STEP 3:アウトプット定着 – “自分の言葉”へ
- 重要フレーズを3行日記形式で要約
- 1分以内で英語要約を発話し録音。その後自己フィードバック
- 翌日/3日後/1週間後に同じ音源を聴き、記憶に定着させる
シャドーイングでリスニング&発音力を強化
3ステップ学習にプラスしてぜひ取り組みたいのがシャドーイングです。これはモデルとなる音声を1~2語遅れでそっくり真似て発話するトレーニングで、リスニング力を飛躍的に伸ばします。
リスニングには
- 音声知覚―聞こえた音を正確に単語として切り出す段階
- 意味理解―切り出した単語の内容を把握する段階
という2フェーズがありますが、シャドーイングはとりわけ前者の「音声知覚」を鍛えるのに最適です。
なぜ効果的かはこちらの記事で詳しく解説しているので、気になる方はぜひあわせてお読みください。

TED動画で行うシャドーイング手順
ここではTEDを使ったシャドーイングの具体的な手順を紹介します。シャドーイングは毎日新しい素材を追いかけるより、1つの音源を3~4日にかけて完成させることで定着率が上がりますよ。
【1日目】新しいパート(30秒〜1分程度)に着手
- 練習範囲を決める
- まず音声だけで大意をつかむ
- スクリプトを確認し、発音と全体の意味を把握
- オーバーラッピング(スクリプトを見ながら同時発声)を5回ほど実施
- シャドーイング(スクリプトを見ず1〜2語後追い)を20回以上行う
- 自分の音声を録音し、聞き返して改善点をチェック
【2日目以降】
- 手順⑤⑥を繰り返す
- 回数は30回以上に増やせると、正しい音のパターンがより確実に身につきます。
このサイクルを継続すれば、TEDトークは「視聴するだけの教材」から「使い倒す実践素材」へと変貌します。ぜひ試してみてください。
まとめ ― “聞きたくなる声”を明日から実践しよう
本記事ではジュリアン・トレジャーの「How to speak so that people want to listen」について解説しました。彼の提唱する“HAIL”と声のツールボックスを学び、シャドーイングでリスニングや発音を磨けば、あなたの英語は「通じる」だけでなく「惹きつける」武器へと進化します。
もしTEDを使用してシャドーイングをしている中で「独学だと発音のズレに気づけない」「継続が難しい」という悩みを感じた場合は、シャドーイング特化型アプリ「シャドテン」で解決できます。
シャドテンでは英語のプロが毎日あなたのシャドーイング音声を音の変化を中心に添削してくれるため、より精度の高い学習を可能にします。1000以上の教材があり、今回紹介した「How to speak so that people want to listen」も教材として収録されています。
アプリ1つで教材選びから学習・提出まで完結するので、忙しい人にもおすすめです。7日間の無料体験も実施しているので、ぜひこの機会に使いやすさを実感してください。
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