今なら7日間無料体験実施中!

TED「The Art of Misdirection」で英語力向上&人間の仕組みについて知ろう!

注意が現実を形作る(Attention shapes your reality)」──スリの達人として名高いアポロ・ロビンズが放つこの言葉は、とても感慨深いものです。

人は「見えているつもり」で実は見落としていることが多いです。

本記事では、彼のTEDトークを教材にリスニング・スピーキング・プレゼン力を同時に磨く方法を、丁寧に解説していきます。動画自体もとても面白いので、ぜひあなたの学習に取り込んでみてください。

※シャドテンラボおよびシャドテンは、株式会社プログリットによって運営されています

LINE公式アカウントでリスニングTipsをゲット!

リスニング力を上げたいけどどうしたらいいかわからない・・という方へ。

当社のLINE公式アカウントで簡単なアンケートにお答えいただくと、無料で『リスニング力を飛躍的に上げる英語学習法』のWeb bookをプレゼント。

シャドテンオリジナルWebBOOK
シャドテンオリジナルWebBOOK

下のボタンからぜひ「友だち追加」をお願いいたします!

リスニングにはシャドテン
目次

アポロ・ロビンズのTED「The Art of Misdirection」とは?

観客の視線と注意を巧みに誘導し、笑っている間に財布や腕時計を奪ってしまう――そんな“神業”を披露しながら、人間の知覚の脆さと先入観の危うさを浮き彫りにするのがアポロ・ロビンズのTEDトークです。まずは内容の全体像と核心を押さえましょう。

プレゼン概要と背景

アポロ・ロビンズ(Apollo Robbins)は、アメリカの有名なスリの達人であり、エンターテイナー、コンサルタントです。彼は 世界一のスリ(The Gentleman Thief) とも呼ばれ、特に人間の注意力(attention)をコントロールする技術=ミスディレクション(misdirection) を極めた人物として知られています。

2013年のTED Talk では、ボランティアのポケットから貴重品を抜き取る実演を交えながら、ミスディレクション(注意の逸らし) が人間の知覚にどう作用するかをユーモラスに解説しました。観客が爆笑するたびに“何か”が失われている――この演出を通じて、彼は「注意が現実を形取る」と訴えます。

背景には、犯罪防止やセキュリティ教育だけでなく、マーケティングや交渉術にも応用できる心理学的洞察があります。

トークの要点まとめ

人の注意は操作できるか?
ロビンズは冒頭で「他人の注意を操れるか?」そして「行動まで予測できるか?」という問いを投げかけます。彼にとってこれは“理想の超能力”であり、長年スリの技術を通して人間の注意の性質を研究してきた理由です。

注意は現実を形作る
「注意はあなたの現実をかたどる」というフレーズが象徴的です。ロビンズは注意を“脳の監視システム”に例え、頭の中に小さな警備員(彼は「フランク」と呼ぶ)がいて、その彼が私たちの頭の中で何に注目するかを決めていると語ります。

注意のハッキング=ミスディレクション
ロビンズの“スリ芸”の核心は「視線をそらせること」ではなく、観客の“フランク”を別のタスクで忙しくさせ、脳が新しい情報を処理できない隙をつくることです。
例えば財布を持っているか、カードはあるかと質問されると、脳内の“フランク”は過去の記憶を探り始めます。その間に新しい情報処理が止まるため、手先の動きに気づかなくなるのです。この「同時に2つのことを処理できない」という脳の仕組みが、彼のテクニックの土台です。

実演で証明する“気づかない力”
スピーチの後半では観客を壇上に呼び、手品のように小道具を使いながら時計を外したり、ポケットから物を抜き取ったりして見せます。観客は手に持ったポーカーチップに集中するあまり、肩に置かれたチップや奪われた小物に気づきません。まさに「目の前の最も目立つものが、他のことを見えなくする」という“ミスディレクション”の実演です。

最後の問いかけ:あなたならどう使う?
スピーチの最後、ロビンズは「もし他人の注意を自由に操れるなら、あなたは何をするか?」と問いかけ、観客に考えさせます。

アポロ・ロビンズの話の核は、「人間の注意は限られた資源であり、それが現実を決める」 という点です。彼のパフォーマンスは、私たちがどれほど多くの情報を見逃し、いかに簡単に誘導されるかを体感させます。

また、注意は誰もが持つ“現実を形作る力”であり、それを操作できれば良いことにも悪いことにも使えると示唆しているとも考えられるでしょう。

TEDトーク内の印象的な英語フレーズ集


実演の鮮やかさに目を奪われがちですが、ロビンズの英語表現もスリの技と同じく緻密です。ここでは観客の心を一瞬でつかむキーフレーズを抜粋し、日本語訳とビジネスシーンへの応用ポイントを解説します。

フレーズと文法的ポイント

I’ve spent the last 20 years studying human behavior from a rather unorthodox way: picking pockets.
(私はこの20年間、人間の行動を少し変わった方法――スリ行為を通じて――で研究してきました)

<文法ポイント>

  • 現在完了進行形ではなく「現在完了+ing」
    • I’ve spent は「〜してきた」という継続。
    • spend + 時間 + -ing で「時間を〜して費やす」構造。
  • from a rather unorthodox way
    • unorthodox は「型破りな」。rather は「やや、少し」だが、ここでは強調ニュアンス。
  • コロン(:)
    • way: のあとは具体例を示す。英語ではカジュアルに使われるが、日本語訳では「――」などで補足的に訳すと自然。

When we think of misdirection, we think of something as looking off to the side, when actually the things right in front of us are often the hardest to see, the things that you look at every day that you’re blinded to.
(ミスディレクションというと、私たちは『視線をそらす』ことだと考えがちですが、実は目の前にあるものこそが最も見えにくく、毎日目にしているのに気づかなくなるものなのです)

<文法ポイント>

  • when の二重構造
    • 1つ目の When we think of misdirection は条件・状況の「〜するとき」。
    • 2つ目の when actually… は「しかし実際には」と逆接の意味で使われている。
  • the things right in front of us
    • right は場所の強調。「すぐ目の前」。
  • 関係代名詞 that
    • the things that you look at every day が「毎日見ているもの」。
    • that you’re blinded to は直前の「the things」にかかる。
    • be blinded to で「〜に気づかない/盲目になる」。

Let’s take that a step further with a game of trust.
(それをもう一歩踏み込んで、“信頼のゲーム”をしてみましょう)

<文法ポイント>

  • Let’s + 動詞
    • 聴衆への呼びかけ。「〜しよう」。
  • take A a step further
    • 「Aをさらに一歩進める」。プレゼンなどで使いやすい言い回し。
  • with ~
    • with a game of trust は「〜を使って」「〜を通じて」という手段を示す。

But attention is what steers your perceptions, it’s what controls your reality.
(でも、注意こそがあなたの知覚を操り、あなたの現実を支配しているのです)

<文法ポイント>

  • 強調構文 “what ~ is …”
    • is what steers / is what controls の形で「〜するものこそ…だ」。
  • steer
    • 船や車を「操縦する」という意味だが、比喩で「方向づける・操る」。
  • 2つの節をカンマで繋ぐ口語的スタイル
    • 正式にはandで繋ぐか、文を分けるが、口語ではよくカンマのみで繋がれる。

If you could control somebody’s attention, what would you do with it?
(もし他人の注意を自由に操れるとしたら、あなたは何をしますか?)

<文法ポイント>

  • 仮定法過去
    • If you could control… は現在の非現実を仮定しているので could を使用。
  • what would you do with it?
    • what would you do は「あなたなら何をする?」の定番表現。

ここで紹介したフレーズや文法は日常でも使いやすいものです。何度も口に出して自然に発話できるようにすると自分のボキャブラリーとして使用できるようになります。

ビジネスでも応用できる語彙・表現

アポロ・ロビンズのトークで使われるキーワードは、日常会話だけでなくビジネスの現場でも役立つ表現が豊富です。ここで基本語彙と例文をまとめて確認しておきましょう。

英単語意味例文
perceptive洞察力が鋭い、理解が早いShe is very perceptive and quickly notices trends others miss.
(彼女は非常に洞察力が鋭く、他の人が見落とすトレンドにもすぐ気づきます)
surveillance system監視システムWe upgraded our surveillance system to ensure data security compliance.
(データセキュリティの遵守を徹底するために、監視システムを更新しました)
exploit活用する、(悪用する)We need to exploit our market advantage before competitors catch up.
(競合が追いつく前に、市場優位性を最大限活用する必要があります)
external senses外部感覚(五感の外部刺激)Good design should appeal to customers’ external senses like sight and touch.
(良いデザインは、視覚や触覚などの外部感覚に訴えるべきです)
union組合、労働組合The company is negotiating new working conditions with the union.
(会社は労働組合と新しい労働条件について交渉しています)
big round of applause盛大な拍手Let’s give our guest speaker a big round of applause for the insightful session.
(素晴らしいセッションに対して、ゲストスピーカーに盛大な拍手を送りましょう)
pose that questionその問いを投げかけるAt the end of the presentation, he posed that question to the audience.
(プレゼンの最後に、彼はその問いを聴衆に投げかけました)

TEDを英語学習に活かす!視聴ステップとポイント

動画内の華麗な実演に気を取られると、英語表現が頭から抜け落ちがちです。ここでは「見るだけ」で終わらせず、理解と定着までつなげる3段階の学習サイクルと、シャドーイングを最大化する具体策を紹介します。

視聴から定着までの3ステップ学習法

  1. 視聴(Exposure)
    • まず英語字幕を ON にして一度通しで鑑賞。実演に見とれすぎず「どこで観客が驚いたか」をメモすることで、言葉とリアクションの結びつきを意識できます。
  2. 理解(Comprehension)
    • スクリプトを開き、キーフレーズを蛍光ペンでマーキング。sleight of hand など専門語を辞書で確認し、品詞やコロケーションもセットで覚えます。
  3. 定着(Retention)
    • 抜き出したフレーズを使って200字要約を自作。次に友人やオンライン英会話で要点を説明し、アウトプットすることで記憶を固定します。

ポイント: 視聴後24時間以内に「理解」と「定着」を終えると、エビングハウスの忘却曲線を乗り越えやすくなります。

TEDトークでのシャドーイング実践方法

今回紹介した3ステップに加えて、ぜひ取り入れたいのがシャドーイングです。
シャドーイングはリスニング力を高めるのに非常に効果的な学習法で、お手本の音声を1〜2語遅れてそっくりに発話するトレーニングです。

リスニングには、聞こえた音を「単語」として正しく捉える音声知覚と、その単語の意味を理解する意味理解の2つのプロセスがありますが、シャドーイングは特にこの音声知覚を鍛えるのに適しています。

以下はTEDの動画を教材として使用する際のシャドーイングのやり方です。シャドーイングは毎日新しい音源(範囲)を実施するのではなく、3~4日かけて完成するのがおすすめですよ。

<新しい音源(範囲)1日目のやり方>

  • シャドーイングをする範囲(30秒~1分程度)を決める
  • 音声のみを聞き大まかな内容を把握する
  • スクリプトを見ながら音声を聞き発音や全体の意味を理解する
  • 5回を目安にオーバーラッピング(スクリプトを見ながら音声と同時に発話)を行う
  • シャドーイング(スクリプトを見ずにお手本音声の1~2語後を追うように発話)を行う(20回以上)
  • 録音した自分の音声を聞き振り返りを行う

2日目以降は上記の⑤と⑥を実施するようにします。シャドーイングの回数は30回以上に増やせると、正しい音情報がより定着しやすくなります。

この流れを繰り返すことで、TEDトークを単なる「視聴教材」から「実践教材」に変えられるので、ぜひ学習に取り組んでみましょう。

まとめ

アポロ・ロビンズの「The Art of Misdirection」は、英語力とプレゼン力を同時に鍛えられる“体感型”教材です。注意誘導のカラクリを理解し、シャドーイングでリスニングや発音を磨けば、聞き手の心を自在に動かす英語が身につきます。

もしTEDを使用してシャドーイングをしている中で「独学だと発音のズレに気づけない」「継続が難しい」という悩みを感じた場合は、シャドーイング特化型アプリ「シャドテン」で解決できます。

シャドテンでは英語のプロが毎日あなたのシャドーイング音声を音の変化を中心に添削してくれるため、より精度の高い学習を可能にします。1000以上の教材があり、今回紹介した「The Art of Misdirection」も教材として収録されています。

アプリ1つで教材選びから学習・提出まで完結するので、忙しい人にもおすすめです。7日間の無料体験も実施しているので、ぜひこの機会に使いやすさを実感してください。

シャドーイングするならシャドテン

シャドーイングするなら
シャドテン

  1. 英語学習のプロフェッショナルがあなたのコーチに
  2. ビジネスに役立つ教材が1000以上・音源は4カ国対応
  3. スマホ一つで完結!毎日30分、いつでもどこでも

また、当社公式LINEの「友だち追加」をしてアンケートにお答えいただくと「リスニング力向上に役立つWeb book」が受け取れます。 リスニングに役立つ情報もLINEで配信していますので、ぜひこの機会にご登録ください。

究極のリスニング学習法 webbook

シャドテンオリジナルWeb book『究極のリスニング学習法』をプレゼント!!

全5問のアンケートに答えるだけで無料でGETできるので、ぜひ友だち追加してみてくださいね。

  • 最新のリスニングTips
  • リスニング診断
  • 限定セミナー情報

など、リスニング力を上げたいあなたにピッタリなお役立ち情報を配信中です。

Daisuke|監修者
プログリットのカリキュラム開発部:PGUマネージャー
英語コンサルタントを経験後、英語学習に関するデータ分析や自然言語処理・音声処理技術を用いた専用カリキュラムの設計・アルゴリズム開発に従事。現在は、「最高の英語学習を追求し、サービスをアップデートする」チーム(PGU)で、応用言語学や第二言語習得論などの学術的観点と最新AI技術などテクノロジーの両面からサービス開発・改善に携わっている。
記事をシェア or LINEでお役立ち情報をGET!!

この記事を書いた人

シャドテンラボ編集部です。
英語を聞き取れるようになりたい全ての人に、最適な英語学習法をお伝えするために日々記事を更新しています。

目次
リスニング力をあげるならシャドテン 7日間無料で体験する