“オリジナルな思考”と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?誰も思いつかないアイデアを次々と生み出す天才型の人——そんなイメージを抱く方も多いでしょう。
しかし、組織心理学者アダム・グラント氏はこのTEDトークで、オリジナリティとは特別な才能ではなく「思考の習慣」であると語ります。そして、それは誰にでも身につけることができるものだと示してくれます。
本記事では、このTED「The surprising habits of original thinkers(独創的な人の驚くべき習慣)」の内容を分かりやすく解説しながら、英語学習への応用方法もご紹介。
プレゼンを通じて「創造力」と「英語力」の両方を磨きたいビジネスパーソンに向けて、学びのポイントを解説していきます。
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アダム・グラントのTED「The surprising habits of original thinkers」とは?
「The surprising habits of original thinkers」は、組織心理学者アダム・グラント(Adam Grant)氏が“創造的な人々”の意外な共通点をユーモアたっぷりに語ったTEDトークです。このセクションでは、プレゼンの背景や全体像をわかりやすく解説します。
プレゼン概要と背景
このTEDトークは、アダム氏によって2016年に発表されたものです。彼は“オリジナル思考”を持つ人々、つまり独創的なアイデアを生み出し、世の中を変えていく人たちの共通点を、心理学とビジネスの観点から分析しています。
グラント氏は、独自の発想が「天才的なひらめき」や「型破りな性格」から生まれるという誤解を解き、「先延ばし」「不完全さへの耐性」「疑う力」といった意外な習慣が創造性を高めることを、数々の実例を交えて語ります。
Googleやteslaいった企業、またモーツァルトやレオナルド・ダヴィンチなど、身近で有名な事例も多く登場するため、英語学習者にも理解しやすく、学習素材として非常に魅力的な内容になっています。
トークの要点まとめ
アダム・グラント氏のプレゼンには、以下のような重要なポイントがあります:
- 「先延ばし」は創造性の敵ではない
物事を後回しにすることで、アイデアを熟成させる時間が生まれ、より斬新な発想が生まれることがある。 - 「最初に思いつくアイデア」ほど凡庸
最も革新的な発想は、最初ではなく、ある程度考えを巡らせた“後”に浮かび上がってくる。 - 「疑う力」がオリジナルを生む
常識や既存の方法を疑い、「もっと良い方法があるかもしれない」と考えることが、イノベーションへの第一歩。 - オリジナル思考は、数を打つことから生まれる
優れたオリジナルたちは、成功した分だけ、同時に多くの失敗を経験している。
これらの習慣は、一見すると創造性とは無縁に思えるかもしれません。しかし、グラント氏はデータと事例を通じて、「普通の人でもオリジナル思考を身につけることは可能」だと力強く語っています。
TEDトーク内の印象的な英語フレーズ・語彙集
アダム・グラント氏のプレゼンには、ユーモアとインスピレーションに満ちた表現が数多く登場します。このセクションでは、特に心に残る名言や、ビジネスでも応用しやすい語彙・表現をピックアップしてご紹介します。
フレーズ
ここでは新しい視点をくれる一文を3つ紹介します。文法的な面でも簡単に解説しているので、ぜひ参考にしてください。
“Procrastination gives you time to consider divergent ideas.”
(先延ばしにすることで、多様なアイデアをじっくり検討する時間が生まれる。)
「すぐに行動しないことが、創造性の余白を生む」という視点にハッとさせられるフレーズです。文法としては「give+人+物」の授与構文で、何が何をもたらすかを明確に伝える型で表現されています。日常英語でも汎用性が高い表現です。
“The greatest originals are the ones who fail the most, because they’re the ones who try the most.”
(最もオリジナルな人々は、最も多く失敗した人々である。なぜなら、最も多く挑戦したからだ。)
「失敗=悪」という思い込みを覆す力強い言葉。英語学習やキャリアにも通じるマインドセットです。“the ones who…”は、特徴を持つ人を特定する便利な構文。because節で因果関係を明示するロジックの基本形でもあるので覚えておきたいです。
“Being quick to start but slow to finish can boost creativity.”
(早く着手し、ゆっくり仕上げることで創造性が高まる。)
タスク管理の新しい視点としても注目したいフレーズです。
ビジネスでも使える語彙・表現
以下は、プレゼン中に登場し、ビジネスでも応用可能な語彙やフレーズです。意味とともに、例文も添えてご紹介します。
語彙 | 日本語訳 | 例文 |
---|---|---|
procrastination | 先延ばし、遅延 | Procrastination often leads to missed deadlines and lower productivity. (先延ばしは、締め切りを逃し、生産性を下げる原因となることが多い。) |
divergent thinking | 発散的思考、多様な発想 | Divergent thinking is essential for brainstorming innovative solutions. (革新的な解決策を考えるには、多様な発想が欠かせない。) |
frenzy of anxiety | 不安による混乱、焦燥感 | The sudden change in leadership caused a frenzy of anxiety among employees. (リーダーシップの突然の交代により、従業員の間に不安の混乱が広がった。) |
nonlinear | 直線的でない、予測できない | Innovation often follows a nonlinear process with unexpected turns. (イノベーションは、予測できないプロセスをたどることが多い。) |
dragging their heels | 渋る、行動を先延ばしにする | The team was dragging their heels on adopting the new system. (チームは新しいシステムの導入に渋っていた。) |
pulled that off | やり遂げた、うまくやった | Everyone was surprised that she pulled that off despite the tight deadline. (厳しい締め切りにもかかわらず、彼女がやり遂げたことに皆が驚いた。) |
sophisticated | 洗練された、精巧な | The company introduced a sophisticated data analysis tool. (その会社は洗練されたデータ分析ツールを導入した。) |
ぜひ上記の語彙・句を使用し自分の例文も作ってみてください。そうすることで「知っている」から「使える」表現に変化していきます。
TEDを英語学習に活かすための方法・ポイント
アダム・グラント氏のプレゼンは、明瞭な発音・自然なスピード・豊富な語彙といった点で、英語学習者にとって理想的なシャドーイング教材といえます。このセクションでは、「The surprising habits of original thinkers」を使って英語力を効率よく伸ばすためのステップとコツをご紹介します。
- 字幕なしでざっくり視聴
まずは全体を通して視聴し、話の大枠や雰囲気をつかみましょう。完璧な理解より「どんな話だったか」がわかればOKです。 - 英語スクリプト+和訳で内容理解
公式スクリプト(TED公式ページ)と和訳を併用して、語彙・文構造を確認しながら丁寧に内容を理解します。 - キーフレーズの反復&英語で要約
印象的なフレーズやビジネスに応用できそうな表現は、実際に使ってみることで定着が深まります。短い要約を英語で言ってみるのも効果的です。
シャドーイングでリスニング&発音を強化
シャドーイングとは、英語音声を聞いた直後に、できるだけ同じように口に出して真似するトレーニング。以下の効果が期待できます:
- ネイティブのリズム・イントネーションを自然に習得
- 音のつながり(リエゾン)や脱落の音声変化に強くなる
- 単語の「意味」ではなく、音のかたまりで理解する力が育つ
アダム・グラント氏のプレゼンは速すぎず、抑揚がはっきりしているため、スピードをゆっくりにすればシャドーイング初心者にも適しています。通常スピードはかなり速めなので上級者は通常スピードで行うことをおすすめします。
そもそもなぜシャドーイングがリスニングに効果的なのか気になる方はこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ合わせてお読みください。

TEDを教材に使用したシャドーイング実践方法
- シャドーイングをする範囲(30秒~1分程度)を決める
- 音声のみを聞き大まかな内容を把握する
- スクリプトを見ながら音声を聞き発音や全体の意味を理解する
- 5回を目安にオーバーラッピング(スクリプトを見ながら音声と同時に発話)を行う
- シャドーイング(スクリプトを見ずにお手本音声の1~2語後を追うように発話)を行う(20回以上)
- 録音した自分の音声を聞き振り返りを行う
TED talksの動画をシャドーイングに使用する場合、2つ重要なことがあります。1つはシャドーイングをする範囲を設定すること。もう1つは自分のレベルに合った教材を選ぶことです。
動画自体は最長18分ほどあるため、一気にシャドーイングをするには現実的ではありません。上記でご紹介した通り、シャドーイングは1回や2回行うのではなく、何度も行うため長さは1分前後が良いです。
教材の難易度については「少しだけ難しい」ものを選びましょう。具体的に上記のステップを行った最後には音源についていけるぐらいです。(完璧である必要はありません)もし、上記ステップを行っても全然ついていけない場合は難しすぎるので、スピードを緩めたり他の音源を使用するようにしましょう。
まとめ
アダム・グラント氏のTEDトーク「The surprising habits of original thinkers」は、「創造性とは才能ではなく“習慣”である」という、ビジネスにも日常にも通じる示唆を与えてくれる内容でした。
とくに、「先延ばしも悪くない」「疑う力こそがオリジナルを育てる」といった逆転の発想は、多くの学習者にとって新鮮だったのではないでしょうか。
また、このプレゼンは英語学習教材としても非常に優れています。明瞭な発音、適度なスピード、そして多様な語彙──すべてが「シャドーイング」に最適です。
「シャドテン」では、このトークを含む多くのTED教材や他の教材を使用でき、プロの講師から毎日フィードバックを受けられる環境が整っています。
- 音声変化やイントネーションの添削つき
- アメリカ英語だけでなく、4つのアクセントに対応
- 1000本以上の教材から自分に合ったものを選べる
- アプリ上でAB再生・スクリプト表示・スピード調整も可能
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