「訛りが強い英語を聞き取れない」「教科書で習った英語と違って戸惑う」――そんな経験をしたことはありませんか。
社会人になり、海外の同僚や取引先と話す機会が増えると、相手の英語が想像以上に聞き取りにくいことに驚く人は少なくありません。
実はそれは、多くの場合「英語の方言」や「訛り」によるものです。
英語は世界中で使われているため、地域ごとに独特の発音や表現が存在します。日本語にも関西弁や博多弁などの方言があるように、英語にもバリエーションが豊富です。
違いを理解しないまま学習を進めても、リスニングの壁を越えるのは難しいでしょう。
本記事では、英語の方言の種類や特徴を整理したうえで、社会人がリスニング力を効率的に伸ばすための学習法としてシャドーイングを解説します。
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英語に「方言」があるって本当?
英語は世界中で話される言語であり、地域や文化によって多様な姿に分かれています。
そのため、私たちが学校で学んだ「標準的な英語」と、実際に現地で耳にする英語とでは大きなギャップを感じることがあります。
ここではまず、英語がどのように世界へ広がり、多様な発音や表現を生んできたのかを確認します。さらに、しばしば混同される「方言」と「アクセント」の違いについて整理し、学習者が理解しやすいように解説します。
世界中で使われる英語の広がり
英語は母語としてだけでなく、第二言語や公用語として世界中で使われています。
その広がりはヨーロッパからアジア、アフリカまで多岐にわたり、それぞれの地域で独特の言葉の癖が生まれてきました。
こうした多様性は国際的な場面で頻繁に耳にするものであり、学習者が「聞き慣れない英語」に出会う大きな理由となっています。
方言とアクセントの違い
英語の学習を進めるうえで意識したいのが、方言とアクセントの違いです。
方言は発音に加えて、語彙や文法の違いまで含む包括的な特徴です。一方でアクセントは主にイントネーションや音の癖を指します。
例えば、アメリカとイギリスで同じ単語の発音が異なるのはアクセントの差ですが、「cookie」と「biscuit」の違いは方言的な語彙の差にあたります。
代表的な英語の方言とその特徴
英語は世界のあらゆる場所で使われ、地域ごとに独特の発音や表現が根付いています。
特にイギリスやアメリカは国内でも差が大きく、さらに両国の「標準英語」自体も違いがあるのが特徴です。
ここでは、まずイギリスとアメリカの国内方言をご紹介し、続いて両国間の違いを整理したうえで、その他の英語圏についても触れていきます。
イギリス英語の方言(ロンドン・スコットランド・リバプールなど)
イギリスは小さな国土に多様な方言が存在します。
ロンドンの「コックニー」は /th/ が /f/ に変わるため「think」が「fink」に聞こえることがあります。
スコットランド英語では巻き舌の「r」が強調され、リバプールの「スカウス」は語尾を伸ばす独特のイントネーションを持ちます。
これらは映画や音楽でも耳にする機会が多く、学習者にとっては難易度が高い方言です。
| 地域 | 発音の特徴 | 例 |
|---|---|---|
| ロンドン | /th/ が /f/ や /v/ に変化 | think → fink |
| スコットランド | 巻き舌の r が強い | car → /kar/ |
| リバプール | 語尾を伸ばす独特のイントネーション | hello → helooo |
アメリカ英語の方言(南部・ニューヨーク・西海岸など)
アメリカは広大な国土を持つため、地域ごとに発音や言葉の使い方が異なります。南部では「y’all」が頻繁に使われ、穏やかで独特のリズムが特徴です。
ニューヨークでは母音が変化し「coffee」が「cawfee」になります。
西海岸のカリフォルニア英語は比較的標準に近いですが、語尾を下げないイントネーションでカジュアルな響きがあります。
| 地域 | 発音・表現の特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 南部 | 「y’all」を多用、リズムがゆったり | you all → y’all |
| ニューヨーク | 母音が変化 | coffee → cawfee |
| 西海岸 | 語尾を平坦に下げない | sure → shurr↑ |
イギリス英語とアメリカ英語の国ごとの違い
イギリスとアメリカの「標準英語」自体にも大きな違いがあります。
スペルでは「color」と「colour」、「organize」と「organise」のような差があり、語彙も「gas(米)」と「petrol(英)」など日常的に異なります。
発音でも「schedule」が米国では「skedule」、英国では「shedule」となるなど、よく使う単語で違いが出ます。
両国の違いを理解しておくと、ビジネスや旅行の場で戸惑いを減らせます。
| 項目 | アメリカ英語 | イギリス英語 |
|---|---|---|
| スペル | color, organize | colour, organise |
| 語彙 | gas, apartment | petrol, flat |
| 発音 | schedule → skedule | schedule → shedule |
| アクセント | フラットでリズムが強い | 音の上下が大きく抑揚が豊か |
その他の英語圏(オーストラリア・インド・シンガポールなど)
イギリスやアメリカ以外の英語圏にも個性的な方言が広がっています。
オーストラリアでは略語文化が盛んで「afternoon」が「arvo」となるほか、語尾を上げるイントネーションが特徴です。
インド英語は /v/ と /w/ が混ざる傾向があり、母語の影響を強く受けます。
シンガポール英語(シングリッシュ)は中国語やマレー語の影響を受け、語尾に「lah」「meh」が付くなど、独特のリズムを持ちます。
| 地域 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| オーストラリア | 略語文化、語尾上げイントネーション | afternoon → arvo |
| インド | /v/ と /w/ の混同、独特のリズム | wine → vine |
| シンガポール | 語尾に「lah」「meh」が付く | okay → okay lah |
英語方言の聞き取りが難しい理由
英語の方言が難しく感じられる理由は大きく3つに分けられます。
まず「発音・イントネーションの違い」、次に「語彙やスラングの違い」、最後に「話すスピードやリズム」です。これらが重なると、学習者は耳に入った音を正しく処理できず、意味がつかみにくくなります。
ここでは、それぞれの特徴と具体例を整理してみましょう。
発音・イントネーションの違い
方言の最も大きな特徴は発音です。
標準英語と比べて音が脱落したり変化したりするため、聞き取れなくなるケースが多くあります。例えば、アイルランド英語では「th」が /t/ に変わり、「three」が「tree」と聞こえます。
イントネーションも地域ごとに異なり、オーストラリア英語では文末が上がる癖があるため、平叙文でも疑問文のように響きます。
| 地域/方言 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| アイルランド | /th/ → /t/ に変化 | three → tree |
| オーストラリア | 文末イントネーション上昇 | It’s fine. → It’s fine?(平叙文でも疑問形の響き) |
語彙やスラングの違い
同じ英語でも、方言によって使う単語がまったく異なることがあります。
イギリスでは「トイレ」を「loo」と言い、アメリカでは「bathroom」をよく使います。また、アメリカ南部では「y’all」が「you all」を意味し、日常的に使われます。
こうした表現を知らなければ、単語自体を聞き取れても意味が理解できません。
| 地域/方言 | 語彙の特徴 | 例 |
|---|---|---|
| イギリス | 独自の単語 | toilet → loo |
| アメリカ南部 | 独自の代名詞 | you all → y’all |
| オーストラリア | 略語文化 | breakfast → brekkie |
スピードやリズムの違い
方言によっては、話すスピードやリズムも大きく異なります。
ニューヨークの英語はテンポが速く、音がつながって聞こえるため、学習者にとっては難易度が高めです。一方、アメリカ南部はスピードが遅めですが、独特の引き伸ばすリズムに慣れが必要です。
こうしたリズムの違いも、聞き取りのハードルを高める要因です。
| 地域/方言 | リズム・スピードの特徴 |
|---|---|
| ニューヨーク | 早口、音が連結 |
| アメリカ南部 | ゆったり、引き伸ばす |
社会人が知っておくべき「使える方言」とは?
英語を勉強する社会人にとって、すべての方言を網羅するのは現実的ではありません。
大切なのは「実際に出会う可能性が高い英語」に優先的に触れることです。例えば、ビジネスシーンなら標準的なアメリカ・イギリス英語が中心となります。
旅行や留学では現地の方言が役立ち、SNSや動画で使われるスラングやカジュアルな表現も現代では避けて通れません。
ここでは、社会人にとって特に押さえておきたい「使える方言」を具体的にご紹介します。
ビジネスシーンでよく使われる英語
国際的な会議や取引では、アメリカ標準英語(General American)とイギリス標準英語(Received Pronunciation)が基盤になります。
発音の違いに加え、語彙や綴りの違いもあるため、両方を理解しておくことが重要です。また、インドやシンガポールの英語はグローバル企業で働く場合に必須となる場合があります。
ビジネスの場面では、発音やスピードの差に戸惑うよりも「相手の英語を理解できる耳」を持つことが最優先です。
| 地域/方言 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| アメリカ標準英語 | 発音がフラット、rを強く発音 | - |
| イギリス標準英語 | 抑揚が豊か、綴りが異なる | organise, colour |
| インド英語 | /v/ と /w/ の混同、速いリズム | very → wery |
| シンガポール英語 | 語尾にlah/meh、独自リズム | okay lah |
旅行や留学で役立つ方言・表現
旅行や留学では、その地域特有の表現や言い回しを知っておくとスムーズに生活できます。
オーストラリア英語は略語文化が盛んで「breakfast」が「brekkie」に変わるなど、フレンドリーな響きが特徴です。カナダではアメリカ英語に似ていますが、語彙や発音、スペルにイギリス的な影響も見られます。
現地で暮らすと、こうした細かい違いを知っているかどうかで、会話の理解度が大きく変わります。
| 地域/方言 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| オーストラリア | 略語文化が強い | afternoon → arvo |
| カナダ | 米英のハイブリッド | washroom(米: restroom) |
| ニュージーランド | 母音の変化 | fish and chips → fush and chups |
SNSや動画で人気の英語表現
SNSやYouTube、TikTokなどの動画文化では、方言というより「スラング」や「若者言葉」が英語学習者にとって重要になります。
例えば「lit(最高に楽しい)」「fam(仲間)」といった単語は、教科書には載っていませんが日常会話やオンラインで頻繁に使われます。
地域差も絡みますが、グローバルに広まっているため、知っていると共通の話題で盛り上がれます。こうした現代的な英語表現も「使える方言」として押さえておくと良いでしょう。
| 表現 | 意味 | 使用シーン |
|---|---|---|
| lit | 最高に楽しい、盛り上がる | パーティーやSNS投稿 |
| fam | 仲間、家族のような友人 | カジュアルな会話 |
| gonna | ~するつもり(going to) | ネイティブの日常会話 |
| vibes | 雰囲気、空気感 | SNSキャプションなど |
方言理解のためにできる学習法
方言を理解するには「やみくもに聞く」のではなく、段階的な学習が必要です。
まずは標準的な英語を土台にし、そこから方言やアクセントに挑戦していくと無理なく進められます。さらに、文化的背景を理解することで「なぜその表現が生まれたのか」が見えてきて、聞き取りもスムーズになります。
ここでは方言理解のための学習の具体的なステップをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
まずは標準英語を軸にするべき理由
方言を理解するための第一歩は、アメリカ標準英語やイギリス標準英語といった「基盤」となる英語に慣れることです。
標準的な発音や文法を押さえていれば、方言を聞いたときに「どの部分が違っているのか」を切り分けやすくなります。
逆に、基礎がないまま方言を学ぼうとすると混乱しやすく、学習効率が下がります。土台を固めてから応用へ進むのが、社会人にとって最短ルートです。
方言をリスニングで攻略するステップ
標準英語に慣れてきたら、少しずつ方言の音声に触れていきましょう。
最初は映画やニュースなど、聞き取りやすい素材を選ぶのがおすすめです。その後、ドラマやインタビューなどリアルな会話へ広げていくと、実際のスピードや音の省略に対応できる耳が育ちます。
重要なのは「分からなくても聞き続ける」ことです。方言特有のリズムやイントネーションに、少しずつ感覚を慣らしていきましょう。
現地文化を知ることで理解が深まる
方言は単なる音の違いだけでなく、地域の歴史や文化を背景にしています。
例えば、イギリス北部の方言には産業革命期の労働者文化が反映され、シンガポール英語には多民族社会ならではの表現が混ざっています。
こうした背景を知ると「なぜその言い回しになるのか」が理解でき、聞き取りやすさが一段と増すでしょう。
言語と文化をセットで学ぶことが、方言攻略の近道になるのです。
方言リスニング力を伸ばす最短ルートは「シャドーイング」
方言を理解する力を高めるには、ただ聞くだけでなく「音を自分の口で再現する練習」が欠かせません。
その代表的な学習法がシャドーイングです。音声を聞いてすぐに繰り返すことで、耳と口と脳を同時に鍛えることができます。
特に方言のように発音やイントネーションが独特な英語に慣れるには、シャドーイングが最も効果的な方法の一つです。ここでは、シャドーイングの具体的な効果を整理していきます。
シャドーイングで発音・イントネーションを体に染み込ませる
シャドーイングは、ただ音を真似るだけでなく「音の動きを体に覚え込ませる練習」です。繰り返し声に出すことで、方言特有の母音の伸ばし方や子音の省略などが自然に身につきます。
例えば、スコットランド英語の巻き舌やアメリカ南部の緩やかなリズムも、自分で再現するうちに聞き取りがしやすくなります。
聞くだけでは気づけないニュアンスを、自分の声を通じて理解できる点が大きなメリットです。
ネイティブのスピード感や音のつながりに慣れる効果
方言は標準英語以上に、音の連結や省略が頻繁に起こります。
シャドーイングを繰り返すと、脳がそのスピード感に慣れ、処理が追いつくようになります。
例えば、ニューヨーク英語の速いテンポやオーストラリア英語の語尾上げも、最初は戸惑っても練習を重ねるうちに「音のまとまり」として聞き取れるようになるのです。
スピードに対応できる耳を作ることが、方言理解の大きな鍵です。

方言にも対応できる耳を作る学習法
シャドーイングの最大の強みは「未知の方言に出会っても対応できる耳」を育てられる点です。
標準英語だけでなく、多様な発音やリズムを繰り返し体に入れることで、「聞いたことのない英語」にも柔軟に反応できるようになります。
仕事や旅行、留学で出会うさまざまな英語を前にしても、動じずに理解できる力がつくのです。方言リスニング力を伸ばす最短ルートは、やはりシャドーイングだといえるでしょう。
シャドーイングの具体的なやり方については以下の記事で紹介しているので、ぜひこちらも合わせてお読みください。

方言理解とリスニング力を伸ばしたいなら「シャドテン」
シャドーイングは非常に効果的ですが、一人で継続するのは難しいものです。自分の発音が正しいのか判断できなかったり、練習の仕方が自己流になってしまったりするからです。
そこで頼りになるのが、シャドーイングに特化した学習アプリ「シャドテン」です。
英語のプロによる添削と多彩な教材が揃っており、方言やアクセントを含む幅広いリスニング力を鍛えることができます。
ここでは、シャドテンの魅力を3つの観点からご紹介します。
①プロの添削で効率よく学べる
シャドテンの大きな特徴は、毎日提出したシャドーイング音声を英語のプロが添削してくれる点です。
英語特有の音声変化を中心とした発音の弱点を的確に指摘してもらえるため、改善点が明確になり、効率的にリスニング力を伸ばせます。
特に方言では「聞こえ方」と「自分の発音」とのギャップを埋めることが重要です。プロのフィードバックはその橋渡しとなり、一人では気づけない部分まで改善できます。
②忙しい社会人でも続けやすい仕組み
社会人にとって最大の課題は「学習を継続すること」です。
シャドテンはスマホで気軽に練習できるうえ、毎日提出する仕組みがあるため、自然と学習習慣が身につきます。短時間でもプロにチェックしてもらえるので、まとまった時間が取れない人でも効果的に進められます。
学習計画を自分で管理する必要がなく、アプリに沿って続けるだけで成果につながるのも安心です。
③方言リスニングにも強くなる理由
シャドテンにはアメリカ、イギリスを含む4種類のアクセントの教材が揃っています。
1000以上の素材から練習できるため、方言やアクセントの幅広いバリエーションに触れることが可能です。さらにAB再生や速度調整機能を活用すれば、聞き取りづらい部分を重点的に練習できます。
多様な英語に対応できる耳を作るには、こうした豊富な教材環境が非常に有効です。
まとめ|英語の方言は「聞ける耳」を作れば怖くない
英語の方言は、世界で英語が広く使われる以上、避けて通れないものです。
地域ごとに発音や語彙の違いがあるのは自然なことで、それを知ること自体が国際的なコミュニケーションの第一歩になります。
大切なのは「違いを恐れる」のではなく、「どんな英語でも理解できる耳を作る」ことです。そのための最短ルートがシャドーイングであり、効率的に進めるならシャドーイング特化型アプリ「シャドテン」が最適です。
プロの添削と豊富な教材を活用すれば、方言を含めた多様な英語にも対応できる力が身につきます。
リスニング力を次のレベルへ引き上げたい方は、ぜひ今日から挑戦してみてください。
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