日本語では便利なつなぎ言葉の「ちなみに」。
雑談の一言から会議の補足、メールでの追伸まで幅広く使えますよね。
ところが英語にしようとすると “by the way” くらいしか思い浮かばず、「場に合っているのか不安…」という方も多いのではないでしょうか。
この記事を読めば
- 「ちなみに」を表す基本の英語表現
- 文脈別のニュアンスと選び方
- 会話/メール/プレゼンでの使い分け
- すぐに使える例文集と運用のコツ
がわかりますよ。
英語で自然に「ちなみに」と言えるようになると、雑談も業務連絡もスムーズになります。ビジネスシーンで伝達の精度を上げたい方は、ぜひ参考にしてください。
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「ちなみに」を表す基本の英語表現
まずは頻度が高い順に、意味と使いどころを整理しましょう。
最も汎用的 ― by the way の意味と使い方
by the way は話題を少し横にそらす/付け足すときの定番です。
「ところで」「ついでに」で、会話・カジュアルなメールで非常によく使われます。文頭に置き、カンマで続けるのが基本です。
例:
By the way, the client moved the meeting to Friday.
(ちなみに、クライアントの会議は金曜に移りました。)
ポイント:軽い話題転換。カジュアル寄り。フォーマルな文書では多用しない。
丁寧・文語寄り ― incidentally / as an aside
incidentally は「偶然だが/余談だが」という書き言葉寄りの「ちなみに」です。少し硬い響きで、報告書や記事、社内連絡の文面に合います。
as an aside(余談ですが)も近いトーンで、ビジネスシーンなどでよく見かけます。
例:
Incidentally, the data excludes Q4 figures.
(ちなみに、このデータには第4四半期は含まれていません。)
ポイント:情報の関連は弱めでもOK。ややフォーマルで、会話だと古めに響くこともあります。
直前の話題を受けて ― speaking of which / that reminds me
speaking of which あるいは that reminds me は、直前の単語・話題から連想して付け加えるときに適した表現です。
例:
Speaking of which, have you updated the shared folder?
(ちなみにその話で思い出したけど、共有フォルダは更新した?)
ポイント:「話題Aと関連してB」という橋渡しとして使われます。会話向きの表現です。
「知らせておくね」系 ― just so you know / FYI / for your reference
just so you know / FYI(for your information) / for your referenceの3つは、注意喚起や共有のニュアンスを含む「ちなみに」です。
業務連絡で非常に実用的ですが、トーンに注意して使用しましょう。
例:
- Just so you know, the vendor’s quote expires tomorrow.
(ちなみに、ベンダーの見積は明日で期限切れです。)- FYI, the latest draft is on page 3.
(ちなみに/ご参考までに、最新版のドラフトは3ページ目です。)- For your reference, I’ve attached last year’s budget.
(参考までに、昨年度の予算表を添付しました。)
ポイント:FYI は便利ですが、短文だけだと素っ気なく感じられることもあります。for your information は状況次第で“上から目線”や“釘刺し”に響くことがあるため、for your reference や for your records の方が中立で無難です。
「話題は別だけど」 ― on a side note / separately
on a side note / separately は、会議の議題から軽く外れるときやメールでトピックを切り替えるときに使える「ちなみに」の英語表現です。
例:
- On a side note, the offsite is tentatively set for June.
(ちなみに、オフサイトは仮で6月の予定です。)- Separately, could you review the NDA draft?
(話は変わりますが、NDAのドラフトも確認いただけますか?)
文脈で変わる「ちなみに」のニュアンス
同じ「ちなみに」でも、役割が変われば表現も変わります。文脈で変わる「ちなみに」のニュアンスを確認しましょう。
話題転換(ちょっと別の話)
代表表現:by the way / on a side note / separately
これらは、本題から少し外れて新しい話題を持ち出すときに使う「ちなみに」です。会話の流れを壊さずに別件を紹介できるので、雑談や会議の合間に便利です。
例:
By the way, are you joining the workshop?(ちなみに、ワークショップ参加します?)
by the way は最も一般的で、口語的・フレンドリーな印象を与えます。雑談や同僚との軽いやりとりに最適です。on a side note は「ついでに言うと」といったニュアンスで、軽い補足や余談としてメールでも使いやすいです。
separately は「話は変わりますが」という意味で、ビジネスメールやチャットで話題を切り替えるときによく使われます。文章的で丁寧な印象です。
【使うときのコツ】
- 直前の内容と直接関係がない情報を出すときに使う。
- 会議中やメールで別トピックに移る前の「合図」の役割になる。
- カジュアル/フォーマルどちらでも使えるが、by the way はカジュアル寄り、separately はフォーマル寄り。
補足・追加情報(さっきの話に足す)
代表表現:incidentally / as an aside / speaking of which
これらは今している話題に関連する追加情報をつけ足すときに使います。完全に話題を変えるわけではなく、補足説明や関連事項を軽く紹介したいときに最適です。
例:
Incidentally, the analysis excludes refunds.
(ちなみに、その分析は返金分を除外しています。)
incidentally は「ついでながら」「偶然ですが」といったフォーマル寄りの表現で、報告書やプレゼンでよく使われます。as an aside は「余談ですが」という意味で、主題から少し離れた補足をするニュアンスです。
speaking of which は「そういえばその話で思い出したけど」と直前の話題から連想して追加情報を出すときに便利です。
【使うときのコツ】
- 「同じ話題の中で細かい情報を補足したい」ときに使う。
- incidentally はやや硬いのでビジネス文書向き、speaking of which は口語で自然。
- 直接関係はあるけど「本筋ではない」情報を扱うときに自然に響く。
注意喚起・共有(知らせておくね)
代表表現:just so you know / FYI / for your reference
このタイプは、本題とは少し離れるが相手に知らせておいた方がよい情報を伝えるときに使います。「ちなみに、念のため言っておくけど」といったニュアンスです。
例:
Just so you know, the policy changes next month.
(ちなみに、ポリシーは来月から変わります。)
just so you know は「一応お伝えしておきますが」という口語的な表現です。ややカジュアルですが、親切な印象を与えます。
FYI (for your information) は「ご参考までに」の意味で、社内メールやチャットで短く使える便利な表現です。ただし単体で使うと素っ気なく感じられることもあるため注意しましょう。
for your reference は「参考までに」という意味で、丁寧で中立的なビジネス表現です。特に資料添付時などによく使われます。
【使うときのコツ】
- 本筋とは別の補足情報を「共有・注意喚起」として出すときに使う。
- 「相手が知らないと困るかも」と思うときに前置きとして使うと親切。
- FYIはビジネス慣習的だがカジュアル、for your referenceはより丁寧・中立。
「ちなみに」の位置と書き方(文頭・文中・追伸)
英語で「ちなみに」にあたる表現は、どこに置くかによって伝わり方や役割が少し変わります。
基本は文頭に置きますが、文中・文末・追伸(P.S.)などに置くことで、異なったニュアンスを与えることができます。
「ちなみに」の位置と書き方を確認しましょう。
① 文頭(最も一般的・自然)
by the way / incidentally / on a side note などは、文頭に置いてカンマで区切るのが基本です。
日本語で「ちなみに、〜」と最初に言うのと同じ感覚で、新しい話題や補足を始める合図になります。
例:
- By the way, are you joining the workshop?
(ちなみに、ワークショップ参加します?)- Incidentally, the analysis excludes refunds.
(ちなみに、その分析は返金分を除外しています。)
文頭に置くことで、聞き手・読み手が「今から余談・補足が始まる」と心構えできるので、伝わりやすいです。
② 文中(説明の途中で挟む)
incidentally / by the way などは、ダッシュ(—)やカッコ()で文中に挿入することもできます。この使い方は、本筋の話に軽く補足を入れるときに便利です。
例:
The figure — incidentally — includes tax.
(その数値は、ちなみに、税込みです。)
文頭に置くよりさりげない印象になり、「ついでに言うと…」という自然なニュアンスになります。
ただし、会話では聞き取りにくくなるので文章での使用が中心です。
③ PS(メールの追伸)
メールや手紙では、本文とは別にあとから思い出したことを伝えるために「P.S.(追伸)」を使います。このとき「by the way」などを一緒に使うと自然です。
例:
P.S. By the way, congrats on the promotion!
(追伸:ちなみに、昇進おめでとう!)
本文とは関係の薄い軽い話題や、個人的なお祝い・雑談に向いています。ビジネスメールでも、カジュアルな相手(社内や親しい取引先)なら問題ありません。
「ちなみに」の英語表現:フォーマル/カジュアルの使い分け
英語で「ちなみに」にあたる表現は、フォーマル度(丁寧さ・格式)によって印象が大きく変わるため、相手・場面に合わせて選ぶことがとても大切です。
同じ意味でも、フォーマルな会議やメールでカジュアルな表現を使うと軽く聞こえたり、逆にカジュアルな場面で硬い表現を使うと距離感が出てしまったりします。
フォーマル寄りの表現
フォーマルなシーンでよく使われるのは、incidentally / as an aside / for your reference / separatelyといった表現です。ビジネス文書・会議・学術的なやり取りなど、丁寧さが求められる場面に向いています。
特にメールや報告書で補足情報を伝えるときに使うと、「論理的」「誠実」「きちんとした印象」を与えられます。
例:
Our report is finalized; incidentally, the appendix will follow tomorrow.
(報告書は完成しました。ちなみに付録は明日送ります。)
【ポイント】
- incidentally:「ついでながら」「ちなみに」と丁寧。論文や報告書でも使える。
- as an aside:「余談ですが」と柔らかく補足する。やや書き言葉寄り。
- for your reference:「参考までに」と伝える中立的なビジネス表現。資料添付時などに便利。
- separately:「話は変わりますが」という意味で、メールでトピックを切り替える時に重宝する。
中立的(ややカジュアルだが無難)
on a side note / speaking of which の2つは、カジュアルすぎずフォーマルすぎない幅広く使える表現です。社内会議や同僚とのメールなど様々な場面で安心して使えます。
例:
Speaking of which, the client asked for a demo.
(ちなみにその件で、クライアントがデモを希望しています。)
【ポイント】
- on a side note:「ついでに言うと」で、軽く話題を変える。
- speaking of which:「そういえばその話で思い出したけど」で、直前の話題を受けて関連情報を出すときに自然。
カジュアル寄り(くだけた会話)
by the way / just so you know / that reminds me / FYI(社内限定)といった表現は、日常会話や社内チャット・軽いミーティングで使うのに適しています。
くだけた雰囲気を演出でき、フレンドリーな印象を与えます。
例:
By the way, lunch at 12?
(ちなみに、12時にランチどう?)
【ポイント】
- by the way:「ところで」「ちなみに」で最も一般的な会話表現。
- just so you know:「一応伝えておくね」と親切に共有。やや口語的。
- that reminds me:「そういえば」で、直前の話題から別件を思い出したとき。
- FYI(for your information):「参考までに」で社内チャットやメールで手短に使う。外部顧客には避ける。
気を付けたい落とし穴:「FYI(for your information)」の注意点
for your information は直訳すると「ご参考までに」ですが、口調や状況次第で「わかってると思うけどね」「言っとくけど」と皮肉や釘を刺すニュアンスになることがあります。
対立気味の文脈や注意喚起で使うと、きつい・上から目線に感じられるリスクがあるため、通常の共有では for your reference のほうが安全・丁寧です。
「ちなみに」を使いこなすために必要な力
相手の発言の意図や状況を正しく理解できなければ、「ちなみに」の英語表現をビジネスシーンで活かすことはできません。
ここでは英語表現を使いこなすのにリスニング力が重要な理由と、その伸ばし方を解説します。
聞き取れないと誤った「ちなみに」になる例
相手の言っていることが理解できないと、返し方を間違えてしまい不自然になります。
例えば以下のような状況です。
◆本来は補足
Refunds are excluded — incidentally…
(返金分は除外されています。ちなみに…)
ここで incidentally は同じ話題に関連する補足です。もし by the way(話題転換)で返すと、「急に別の話を始めた」と受け取られ、会話がぎこちなくなります。
◆本来は共有
Just so you know, the deadline moved.
(ちなみに、締め切りが変わりました。)
ここでは just so you know は相手に知らせる・注意喚起のニュアンスです。しかし speaking of which(連想)で返すと、「思い出し話」と受け取られ、緊急性や重要性が伝わりません。
これまでご説明した通り、「ちなみに」にも 転換/補足/共有 という役割があり、話題の関係性を正しく聞き取るリスニング力がなければ、正しく表現を切り替えることができないのです。
リスニング力を伸ばすならシャドーイングが近道
「ちなみに」の適切な英訳を選ぶには、前後関係や談話標識(by the way, incidentally など)の音を瞬時に捉えることが重要です。
そのための効果的なトレーニングがシャドーイングです。
【シャドーイングとは】
英語音声を1〜2語遅れて、影のように追いかけて発話するトレーニング。
【シャドーイングの効果】
◆ 音声知覚の向上
シャドーイングを続けると、音を単語やフレーズとして正確に捉える「音声知覚」が鍛えられます。例えば「ラナウェイ」という音が聞こえたときに、即座に「run」「away」の2語であると捉えられるようになります。
◆ リスニング全体の底上げ
音声知覚が自動化されると意味理解に余裕が生まれ、会議や交渉など情報量の多い場面でも「ちなみに」などの補足情報も逃さず理解できるようになります。話題の流れを見失わずにテンポよく対応できるのが大きなメリットです。
◆ スピーキング力の向上
相手の補足や注意喚起をスムーズに理解できるようになると、自分の意見を整理して話す余裕が生まれます。その結果、「By the way, …」などの一言を自然に使って話題を展開できるようになり、多国籍メンバーとの議論でも的確に発言できます。
◆ 発音・リズム感の改善
音源を真似して発話する過程で、イントネーションやリズムも洗練されます。incidentally や speaking of which など長めの「ちなみに」表現も聞き取りやすく伝えられるようになり、補足表現を自然に使う自信がつきます。
シャドーイングは、「聞く・理解する・話す」を同時に鍛えられる効率的な学習法であり、「ちなみに」をはじめとする流れを示す表現を聞き取って使いこなす力を大きく伸ばしてくれます。

まとめ|リスニング力を鍛えて「ちなみに」を使いこなそう
英語で自然に「ちなみに」と言えるようになるには、表現を覚えるだけでなく、会話の流れを正確に聞き取り、文脈に合わせて使い分ける力が欠かせません。特にビジネスシーンでは、「補足」なのか「別件」なのかを瞬時に判断できるリスニング力が、伝達の精度を大きく左右します。
そのリスニング力を効率よく伸ばすなら、シャドーイング特化型アプリ「シャドテン」がおすすめです。
日々のトレーニングを通じて、by the way や incidentally などの「ちなみに」表現も自然に聞き取って使いこなせるようになります。
【シャドテンの特徴】
◆ プロによる毎日の添削
シャドテンでは、英語特有の音声変化を中心とした発音についてプロが毎日添削し、具体的なフィードバックをくれます。録音した課題を送るだけで改善点が明確になり、独学では気づきにくい発音の癖やリスニングの弱点を短期間で修正できます。
◆ 1000以上の教材で多様なレベルに対応
4種類のアクセントに対応した1000以上の教材を収録。様々なレベルの教材があり、適切な負荷をかけながら効率的にリスニング力を向上させられます。
◆ シャドーイングを支える便利機能
AB再生やスピード調整、スクリプト表示の切り替えなど、便利な機能が豊富です。苦手なフレーズを集中的に練習でき、実際のコミュニケーションでも使えるレベルにフレーズを習得することができます。
相手の話している内容を正確に捉え、的確に「ちなみに」の英語表現を使いこなしたい方は、ぜひシャドテンを試してみてください。
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